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師走と言う声を聞くと、無職の老人でも何と無く心忙しくなって来る。 もう既に何年も昔から慣例の、中日新聞の購読サービスで今年も「平成22年高島暦」が入れられて居る。 私は殆どこの手の運勢占いなどは、「信用していない」のだが、と言いながらも、来年の自分の運勢を見る。白星に為っていれば、まんざら悪い気はしない。中日新聞の運勢欄でも、そんな物信用しないと言いつつも、見てしまう. 歳を重ねるに従い弱気になるのが良く判る。 (占い暦は(上が南)です) 話は昔の大工現職時代の出来事 尾張の或るM会社専務の自宅の新築工事を遣らしてもらった事が有るが、お決まりの様に、何回も図面を引き、パースも書いて、打ち合わせ万端よろしく進行して行き、さて工事に取り掛かろうとした時に、「この家相は好いのですか」と聞かれました。一応鬼門などの不浄方向は避けているから、大丈夫だろうが、私はその道の専門家では無いから、ご心配なら一応見てもらったら、と言って置きましたが、その方も大して気にはして居なかった様でした。 大工工事は建前した後の造作は、最初から私の気の会う友人と二人きりで、日の暮れるのも忘れて仕事していました。施主様は同じ地域の出身の方ですので、毎日現場へ来ては世間話や、色々と注文などもして喜んでおられました。其の内に施主様の友人も連れて来て少し自慢して、喜んで居られたが、私もその友人と言う方とも心安くなり色々話をしている内に、「家相は大丈夫か」と言われた。そして私にも色々と家相の話をされていたが、あまり気にもせず軽く聞き流していた。 長い日数を掛けてようやく大工工事は終わり、左官の上塗り、建具の立て込み、畳の敷き込み、クロス屋の仕上げ、設備、電気工事も完成して、最後に仏壇を入れるか?と思案中の所へ何処で聞いたか早耳の仏壇屋が来て、仏壇を勧められて購入を決める。所が件の友人の言う事に「仏壇の向き(方角)が悪い」と言うそうだ。(困った事だ)と浮かぬ顔した施主様。作り変えてくれと言われる、最初から仏壇は何れ其の内に入れる予定はして、床と一緒に特に念入りに作ったつもりが、これを壊して作り変え!!何とも悔しい思いがする。施工中なら工事の変更も出来安いが、ここまで出来てから親切心の売り物みたいに、いらぬおせっかいをする奴だと、その友人を恨んでみるが、施主に言われるなら、仕方が無いと明らめて家へ帰る。 家の寝床に着いてから考えた。この施主様は或る家の弟で、この家では初代だが、本家(兄の家)は浄土真宗大谷派門徒であるから、何れその寺の門徒になる方ですので、その檀那寺住職に相談したらと思いつく。浄土真宗では、迷信は一切否定しているから、住職がいい答えを出してくれると確信した。早朝に施主様へ電話入れる「O寺の住職を連れてきて見てもらったら」と進言しておく。 早速施主様もその住職に電話すると「馬鹿な話を気にするな、非常に迷惑な迷信だ、今時の弟が新築される家で一番先に仏壇を祭る心がけは立派なものだ」とお褒めになられたようでした。 かくして目出度く工事のやり直しは無く、私はおさまりましたが、人間の本心は誰でも弱いものだと思った。 ちなみに施主様の親友の方、その一年後に弟の新家を建てるからと、その新築工事を頂いた。 あの時はその親友が来て不意に水を掛けられたような気持ち!親切を装い、迷信を吹き込み、私には腹が立ったが感情の鈍い私でしたので、即座に反論や怒らなかったのが幸いして、その方と又長い付き合いが出来る様になり、感情の鈍い人生も捨てたものではない。
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