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図5
解説5
三か所目が、小脳です。小脳は従来、運動の調節に重要であることはわかっていました。最近は、これ以外に感情、情動,感覚にも影響を及ぼすことが分かってきました。
今回、小脳が耳鳴に関与しました。意外なことです。盲点でした。
動物レベルですが、小脳が耳鳴の原因と提案している論文もあります。
まとめ
以上、脳で少なくとも内側上前頭回、側頭葉下部、小脳が、難聴の有無に関わらず、耳鳴に関与している(原因か結果は分からないです)ことが言えます。これは私たちの最初のfMRIの研究結果とも符合します。
従来、聴覚野が異常とされていました
しかし本研究では健常人と血流は変わりませんでした。ここ2年間の他の研究でも、聴覚野の関与は証明されませんでした。今まで、この領域を治療対象にしてきて、必ずしも期待された効果が出ていない理由かもしれません。耳鳴になった当初は聴覚野も関与している可能性がありますが、慢性化すれば、ほかの脳の領域に耳鳴の情報が格納されるように思います。
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図3
解説3
左の図はfMRI解析で、耳鳴の音量と機能的結合度が相関する領域です
耳鳴の音量が大きいほど、機能的結合度が低下します
右の図はSPECT解析で、相対的脳血流量が変化する領域です
青色は、血流が低下する=神経活動が低下することを示します
この共通する領域は、内側上前頭回といいます。
この領域はデフォルトモードネットワークに組み込まれています。脳がゆっくりしている時に、デフォルトモードネットワークが活性化します。
大きな音量の耳鳴では、内側上前頭回が弱っていて(原因か結果かはわかりません)、脳が休めない、デフォルトモードになれないと言えます。
2種類の異なる検査結果が一致することは、お互い検査の信頼性を高めます。また、理に適っています。なるほどと納得していただけると思います
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図1
解説1
前回はfMRIを使って、機能的脳結合度を指標として、耳鳴りの症状と関連する脳の領域を探しました。
今回は、その再現性を確かめるため、と磁気刺激可能な領域を探すため、相対的脳血流量をSPECTで調べました。
論文の内容とほぼ同一ですので、この7月の日本脳機能マッピング学会のスライドを用いて解説します。
PLoS ONEでは、60歳未満の精神的な薬剤を飲んでいない方のdataです。
こちらは全例です。結果は同じでした。査読者からクレームが来たので、それを回避するため、症例を絞っています。
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