院長のひとりごと

美容外科歴45年、今になって思う昔話、あの事この事

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悪循環

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昭和大学の講師を務めていた頃、外来に一人の年配のご婦人が見えました。
今まで色々なクリニックで上瞼の手術を受け、経過がよくないとの事で私の所に流れ着いてきたのです。

頻回に眼をしかめ、しばたいて、見るからに神経質そうな印象です。
左目の外側に脂肪がまだ残っているので、それを取り除いてスッキリさせたいと言うのです。
皮膚は老化によって厚みを増しており、小さな摘み取り手術で対応すべきと考えました。
ただそれ以前に複数回にわたる手術の為、皮膚そのものが瘢痕化しており
またその奥の組織のダメージに関しては見当もつきません。

何度もお断りさせていただきましたが仙台の方から来られる方でしたので
「どうしても」と2回、3回と頼まれると「それでは」という事になってしまいます。

結果はやはり患者さんの理想には達しないものでした。

これは昔からある教えの一つなのですが
「人の手術の失敗例に手を付けるな」というものがあります。
異常なものを正常に治すのであればまだ解りますが
正常なものが異常になってしまったものを、また正常に戻すという事ですから
話が難しくなってくるのです。
特に複数回の手術をそれぞれ違う施設で受けられている場合は難易度が跳ね上がります。
施設によって術式が異なっていますし、古いダメージと新しいダメージが混在して
解剖自体が滅茶苦茶になっている事も少なくありません。
手を付ければ付けるほど、悪化の方向を辿りかねないのです。

手術の結果に100%満足が行かないという事もあるかと思います。
ただ、だからといって複数の施設で何回も修正手術を受けるのは絶対に控えるべきです。
修正を急ぎたい気持ちは理解できますが、直ぐに直ぐにと繰り返すのは愚の骨頂です
最初に手術を受けられたところで、じっくりと時間をかけて行く事で
より安全に自分の理想に近づいていけるでしょう。

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