|
YHOO不動産からの転載です。
物価上昇には追いつかず、実質ベースでは減少する現金給与
厚生労働省が2月18日に発表した2014年の毎月勤労統計調査によると、1人あたりの現金給与総額は年平均で月額31万6567円(全産業)となり、前年比0.8%増加しました。
さらに業種別に見てみると、建設業の1人あたり現金給与総額は同37万6179円となり、前年に比べて1.4%の伸びを示しています。震災復興を含めた公共工事の受注増大などで建設就労者が不足し、需給のひっ迫が下押し圧力となって平均給与の上昇をもたらしています。
しかし、物価上昇のペースには追いつかず、“実質賃金”では減少しています。脱デフレは日本国民の悲願ですが、賃金上昇が物価上昇に遅行しています。
このように、まだまだ将来の収入見通しが立てにくいなか、これからマイホームを購入しようと考えている人は子供の学校教育費を意識した返済計画の立案が欠かせません。というのも、幼稚園から大学卒業(4年生、昼間部)までにかかる費用はオール公立でも子供1人当たり平均で約1120万円に達するからです。住宅ローンの返済と重なり、子供の成長とともに“Wの負担”が家計を圧迫していきます。
それだけに、住宅ローン難民にならないためにも教育費の実像を把握しておく必要があります。本稿では公的データをもとに、子供にかかる学校教育費の平均額をご紹介します。
高卒までの15年間 オール私立だと約1678万円の学費がかかる
まずは幼稚園〜高校卒業までにかかる学校教育費から見ていきましょう(図表1)。
※ 学校外活動費:学習塾やスポーツ・レクリエーションなど
やはり目に付くのが私立学校の学費の高さです。私立学校と公立学校の学費の差は、幼稚園で私立が公立の2.1倍、小学校で同4.7倍、中学校で同2.9倍、高校で同2.5倍となっています。小学校での差が特に大きいのが分かります。
気になる幼稚園(3年保育)から高校卒業までに必要な教育費の合計は、オール公立で約530万円、オール私立だと約1678万円に達します。私立の小学校に通うと、1年間で約142万円の学費がかかるため、6年間だと850万円を超える金額になります。その結果、高卒までの15年間でトータル1700万円近い金額になってしまいます。
「家賃並みでマイホームが手に入る」などといった迷信を信じるな!
続いて、今度は大学卒業に必要な学校教育費を見てみましょう(図表2)。
表の数字には大学生活での食費や住居費、光熱費といった生活費が含まれています。大学の場合、自宅から通学する人がいれば、学生寮や賃貸住宅を借りて学生生活する人もいます。地方から都心の大学へ進学する人は、この負担が大きくなりがちです。お心当たりのある人は負担増を意識する必要があります。
4年間の合計額を計算すると、国立大で約625万円、公立大で約589万円、私立大で約790万円になります。実際は理系or文系、あるいは学部によって学費には差が生じますが、平均すると4年間で卒業するのに600万〜900万円の費用がかかります。
もし、留年したり大学院へと進学すると、さらに学費は上積みされます。これだけの教育費を支払いながら、マイホームを手にした人は“同時”に住宅ローンも返済しなければなりません。幼稚園から大卒までの19年間の教育費は、オール公立で子供1人当たり平均およそ1120万円。オール私立だと約2470万円にのぼります。
それだけに、家計が“Wの負担”に耐えられるよう、慎重な資金計画の立案が欠かせません。将来、何人の子供がほしいかといった「家族計画」と「資金計画」を同時並行して検討し、両方の計画がそろって実現するよう慎重にマネープランを立てることが重要です。
「家賃並みでマイホームが手に入る」などといった迷信を信じてはいけません。本稿を参考に、子供の教育費を加味した資金計画を心がけるよう、意識してほしいと思います。
|