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比例代表の結果も、明日までに出そろいそうである。すべての結果が出たあと、21日以内に制憲議会の最初の会議が開かれることになっているが、暫定憲法の不完全な表記のために、さまざまな問題が起こりそうな気配がすでにしている。「共和制の実施」について、すでにさまざまな解釈の仕方が出ていることは前にも書いたが、マオイストが主張している「大統領」について、暫定憲法には条項がないために、この問題をどう解決するかも問題となっている。それどころか、マオイストが過半数をとらなかったために、どの政党が政府を作るのかについても、実は不透明であると指摘する法律家もいる。マオイストが圧倒的多数の議席をとっているために、マオイストが政府作成のイニシアティブをとることに関しては、他党からも今のところ疑問の声はあがっていないが、ネパール会議派と統一共産党が入閣を拒否した場合、マオイストはどういう政府を作るのだろうか。
投票日の直前に、スルケットで統一共産党の立候補者が殺害されるという事件があったが、犠牲者の妻が代わりに立候補し、見事、当選した。小選挙区では、同党で唯一の女性の当選者である。2003年に亡くなった故マダン・バンダリ書記長の妻ビデャヤ・バンダリ(今回の選挙で落選)など、ネパールでも夫が亡くなると、妻が選挙区を継いで当選するケースが多い。ちなみに、今回のスルケットの事件では、立候補者は自身の警備官を務めていた警官の発砲で死亡したと報道されている。ロルパの事件と同様に、非常に疑わしい事件である。被疑者の警官はすでに拘束下にあると伝えられているが、警察は詳細を明らかにしていない。
スルケットの事件と同じ日に、ダン郡ラマヒで起こった武装警察隊の発砲でマオイストのYCLメンバー7人が死亡した事件では、Kantipur紙などの当初の報道とは異なり、クム・バハドゥル・カドカを警備していた武装警察側が一方的に発砲したと目撃者が証言している。Kantipur紙は明らかな誤報をしながらも、これを訂正する記事さえ掲載していない。ネパールの最大日刊紙も、落ちたものだと思う。1999年の総選挙のときにも、似たような事件で統一共産党の活動家3人を殺害したカドカは、さすがに、今回の事件で政治生命が終わりとなるだろう。
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