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さて、政治はどうなっているのか。このブログの本来のテーマを書かなくてはならないところだが、どうも書く気が起こらない。つまり、ロルパに行く前からまったく前進していないと言っていい。ネパール首相は、主要3政党のあいだで次期首相に関する合意が成立したら辞任をするという心積もりであると報道されている。では、なぜに前進しないのかというと、各政党内、とくにマオイストとネパール会議派内で、次期首相をめぐって足の引っ張り合いが行われているからである。
マオイストは現在、政治局会議が進行中だが、プラチャンダは自身が首相になる可能性がなかった場合、野党にとどまるという方針案を出している。一方、バブラム・バッタライ派は他の首相候補者も考慮すべきと主張。プラチャンダとバッタライの対立はますます深まっている。
マオイストが次期政権取りに失敗した場合、最大有力候補となるのはネパール会議派だが、同党内でも新首相候補として、ラム・チャンドラ・パウデル副党首とシェル・バハドゥル・デウバ元首相の2人を担ぐグループが対立している。NCのこれまでの慣習からすると、議員リーダーであるパウデルが首相に就任することになるが、デウバ派はこれを阻止するために、8月に予定されている党総会が終わるまでは現政権を解散すべきではないと主張している。
要するに、現在、中央政治の舞台で行われていることは新首相の席取りゲームにすぎない。しかも、トップ政治家の個人的なエゴに基づく足の引っ張り合いという、非常に低レベルな争いで、憲法のことも和平プロセスのことも、彼らの念頭にあるとは思えない。こうした中央政界のごたごたは、当然、地方の党組織、そして地方の政治にも大きく影響している。私は今回のロルパ行きのあいだ、それをあちこちで目撃した。つまり、ネパールの地方は、少なくともロルパの村々は“アナーキー”な状況にあることを知った。ロルパでさえそうなのである。他の郡の村々の状況は推して知るべしである。
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今日は。はじめまして。
このブログを楽しみにしている者です。
私は1988年、初めて訪れた外国がネパールでした。
その時の印象は強く、以来、この国への興味が絶えた事は有りません。(当時、私が撮った写真はニックネームで検索できます)
ネパールの政局は混迷が長く続いているようですね。
足の引っ張り合いが酷い。
山地民族に特有の”譲らない”精神が際立っているように見える。
一度団結すると、その結束は固いとは思いますが。
なにか結束できる仕掛けがあれば良いのでしょうが。
”王国を揺るがした60日”と”ネパール王制解体―国王と民衆の確執が生んだマオイスト”を読みました。
その取材のエネルギーに圧倒されました。
貴重な記録に感謝をこめてこのコメントを書きます。
2010/6/25(金) 午前 9:38 [ kikoki ]
このブログと拙著をごらんいただいて、大変ありがとうございます。ネパールの中央政界における現在の争いは、山岳民族のあいだのものではなく、インド・アーリヤ系、とくにバフン(ブラーマン)の男たちのあいだで起こっているといえます。モンゴル系の山岳民族がこの国の政治を牛耳っていたならば、ネパールの政治はもう少し違ったものになっていただろうと思います。
2010/6/25(金) 午前 11:31 [ nep*l*jo*rnal ]