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昨日の首相選挙でも、もちろん首相が決まらなかった。前回と同様、統一共産党とマデシ政党が棄権をしたためである。投票は形式だけのものになると早くからわかっていたためか、遅れて議場にきた議員が大勢おり、「プラチャンダを首相に」の動議に対する投票のときには、何と133人の議員が欠席となった。「なんとも、たるみきった議会」としかいいようがないが、マオイストもネパール会議派も、8月18日の「5回目の投票」で立候補を取り下げないそうである。
インドの元外務次官シャム・サランが選挙の直前にネパールを訪れた理由は、「プラチャンダに投票をするな」とマデシ政党に伝えるためだったのだろう。マデシ政治家の何人かは、マオイストは今回、金をばらまいてマデシ議員を買収しようとしていると批判している。真実のほどは不明だが、今回、プラチャンダがどんな手段を使っても首相になりたいと思っていることは事実だと聞く。こうしたプラチャンダのやり方に対して、バブラム・バッタライは公の場でも強い批判をしている。プラチャンダはなぜにここまでしても首相に返り咲きたいのか、理解しがたいが、背後に立候補を強く勧めている人物がいるという噂もある。おそらく、その人物の意図はバブラム・バッタライとプラチャンダの対立を深めて、できれば党分裂を、少なくとも、党指導部の弱体化を図ろうということなのだろう。
サランは、「民主的政党が新政権を率いるべきだ」というインドの方針を、マオイスト以外の政党リーダーに伝えて帰国した。興味深いのは、サランがバブラム・バッタライと別個で会見していること。ヤダヴ大統領とネパール軍のグルン参謀長、そして、スールヤ・バハドゥル・タパにも会っている。サランが来たことにより、マデシ政党がプラチャンダを支持する可能性はほとんどなくなったと見ていい。マオイストは来週開かれる中央委員会議で、最終的な決定をすることになっているが、バッタライ派の動向に注目したい。
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