Kathmandu Journal

東日本大震災の被災者の方たちの復興を祈って

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 11月21日からゴルカでマオイストの中央委員会拡大会議が開かれる。この会議ではプラチャンダ議長とキラン副議長、バブラム・バッタライ副議長の3人のリーダーが作成した文書について議論されることになっている。党本部はこの文書が外部に漏れないように、かなり神経を使っていた。先日の中央委員会議では、メンバーに文書を渡さずに、読んで聞かせたほどである。ところが、日刊紙Nagarikが3人の極秘文書を手に入れて、一昨日から今日にかけて連日、文書の内容を一面で報道した。
 
 一昨日はプラチャンダが書いた文書の内容を、昨日はキランとバブラム・バッタライの文書を、そして今日は3つの文書を総合して記事を書いていたが、やはり興味深いのは昨日のキランとバッタライの文書の内容である。この記事を読むと、党本部、つまりプラチャンダがなぜに、これほどこれらの文書が外に漏れるのを嫌がったかがよくわかる。つまり、2人の副議長はプラチャンダを非常に手厳しく批判しているのである。
 
 2人は党本部、つまり議長が不透明な方法で何千万ルピーもの金をもうけたこと。党本部が違法な商売、密輸、汚職をする人を保護して党内にブルジョア階級を作り出したこと。党内の財政が不透明であることに関して、主な責任は議長にあると非難しただけでなく、議長自身が党内に派閥を作り、自身を批判する人を「党を分裂させようとしている」と逆批判したことを明らかにしている。
 
 さらに、キランは自身が作成した文書のなかで、レーニンの言葉を引用して「右派日和見主義者よりも、中道日和見主義者のほうが“恐るべき”“有害な”存在である」とも書いている。バッタライは党内で「ダッチンパンティ(右派)」と批判されているが、中道日和見主義者とはつまりプラチャンダのことである。キランは革命のためには、バッタライよりもプラチャンダが「危険な存在だ」としているのである。
 
 ゴルカで開かれる拡大会議には、マオイスト軍のコマンダーも大勢参加すると聞く。特別委員会では、軍統合問題に関する話し合いは拡大会議で結論がでるまでペンディングになっているが、軍側からも党本部に対する批判が出る可能性がある。今回の会議はプラチャンダにとって、これまで以上に厳しいものとなるだろう。
 先日、インド政府がネパールの外務省などに、ネパールのマオイストがインドのマオイストに軍事・政治訓練を行っているというレポートを提出したことが報道された。政治局メンバーのバルサマン・プンとハリボル・ガジュレルが、インドのマオイストのリーダーと会って互いに訓練をしあうことで合意した。マオイスト軍第4師団の宿営地にインドのマオイスト約50人が来て訓練を行ったという、まことしやかな内容のレポートだが、マオイスト側はもちろん、これを全否定している。
 
 党の軍事局チーフで制憲議会議員でもあるアナンタことバルサマン・プンは、ネパール首相の指示でネパール軍が作成したレポートをインド政府に渡し、これに基づいてインド政府はネパール政府に報告したと主張しているが、ネパール軍は今日開かれたJMCCの会合で、これが事実に反しているとマオイスト側を非難した。一方、プラチャンダはネパールをイラクやアフガニスタンのようにして軍事介入をする意図で、インドが計画的にこのレポートを作ったのだと話した。
 
 真偽のほどは明らかではないが、「インドとの関係を壊す行為をするほど、われわれは愚かではない」というバブラム・バッタライの発言が真実だろう。一方、私がネパールを留守にしているあいだに、マオイスト軍の副指揮官と師団コマンダーらが中国政府の招待で上海を訪問した。インドと中国のマオイスト軍に対する見解の相違が明らかに見える出来事である。
 
 明日は、マオイスト党内では、キランことモハン・バイデャヤ、バブラム・バッタライとプラチャンダの深まる対立について書いてみたい。

4つのオプション

 ヒマラヤが一番きれいに見える季節が来た。先週、カトマンズに戻ってきたときには、空港の外にでて「カトマンズはまだ暑い」と感じたが、朝晩かなり冷えるようになった。今年も、残すところ一月半。つまり、制憲議会の任期切れまであと6ヶ月半、UNMINの任期切れまであと2ヵ月ということである。時間は容赦なく過ぎていくが、この国の政治家には焦った様子はまったく見られない。新憲法の制定が半年で終わるのか。マオイスト軍の統合・リハビリが2ヵ月で終わるのか。ほとんどの人が「NO」と答えるだろう。
 
 先週末にハッティバン・リゾートで16時間にわたって開かれた3政党の“極秘会議”で、マオイストは新政権樹立のために次のような4つのオプションを提示したそうである。1.マオイスト主導政権。2.ネパール会議派と統一共産党の政権、つまり、マオイストは野党にとどまる。3.交代で首相を務める。4.3党トップによる合議政府。3.の「交代首相案」は統一共産党が以前から非公式に唱えていたものだが、ネパール会議派は自党が最初に首相を務めるのであればこれを受け入れるとしているという報道もある。4番目の案はなんだかよくわからないが、主要3党の党首全員が首相となり、閣僚会議ごとに持ち回りで閣僚会議の議長を務めるというものらしい。
 
 マオイスト党内からは「野党にまわるべき」(キラン)という声も出ているようだが、プラチャンダがそう簡単にあきらめるとも思えない。いずれにしても、マオイストが野党にまわったら、新憲法はできないだろう。ラジオやテレビの庶民へのインタビューを聞いていると、「交代案」や「合議案」について、「政党リーダーは何をばかな事を言っているのか」と話す声も聞こえる。しかし、これまでの3党の行動を見ていると、「交代案」か「合議案」しか、解決の方法はないのかもしれないとも思えてくる。いずれにしても、明日再び3党のトップ会談が開かれる。明日も議論が進まなかったら、新憲法の制定も軍統合も、期限内に完了することは限りなく不可能ということになる。

今日はバイティカ

 気がついたら、日本から戻って1週間がたっていた。ばたばたとしており、ブログを開ける時間さえなかった。定期的にこのブログをチェックしていただいている方々には、たいへん申し訳ありませんでした。まだ、留守中にたまった新聞を読む時間もとれておらず、ちゃんとしたブログを書くには、もう少しお待ちください。
 
 今日はティハール祭のバイティカの日だった。祭りの休みを利用して、主要3政党のトップ・リーダーは5日、6日と、ハッティバン・リゾートに泊りがけで問題解決の話し合いをしたそうである。しかし、案の定、何の結論も出ずに終わっている。首相官邸での会合で結論がでないものを、郊外のリゾートホテルで“極秘の会合”を開いて話し合ったところで、解決するわけもない。公費の無駄遣いである。
 
 明日からネパールの日常に戻ります。これからも、よろしくお願いいたします。
 今日はダサイン祭10日目、ビジャヤ・ダサミの日だった。ギャネンドラ元国王の私邸には、元国王夫妻の手からティカをつけてもらうために、一般市民の長い列ができていると民間テレビが伝えていた。新婚の女優マニシャ・コイララ夫妻も行ったそうである。彼女たちがヤダヴ大統領のところにもティカをもらいにいったのかどうかは知らない。
 
 いつもであれば、カトマンズを離れてフィールドに行くか、静かになったカトマンズで仕事をしたり恒例のトランプ大会などをしてのんびりとダサインを過ごすところだが、今年は自宅で家事と仕事半々の忙しいダサインだった。毎年、カトマンズにいるときには、欠かさずにティカをいただきにいく家のブワ(父親)が今日、面白いことを言っていた。最近、ヒマニ元王妃(パラス元皇太子の妻)がNGOを開設するなど、元王室が頻繁に話題になっており、王制復活を試みているのではないかという噂も巷で聞こえるが、ブワによれば、「どんなに政治が腐っても、王制の復活はありえない」という。なぜかというと、「自分の息子が国家元首である大統領になる可能性がある今の制度を国民が捨てるわけがない」というのだ。なるほどなと思った。
 
 憲法制定の動きは、今週にも政党間で意見が異なる220項目に関して議論を始めることが決まった。少しだけだが希望が見えてきた。一方、プラチャンダは今週末から中国を訪問することになっている。上海エキスポに招かれたということになっていたが、5日間の訪問の後半には北京を訪ねて中国政府の人と会見するそうである。一方、同じく上海エキスポの閉会式に招かれているヤダヴ大統領は、北京は訪問しないと報道されている。マオイスト軍の統合問題については、特別委員会で結論が出ずに、主要政党のトップの会合で決めることになった。UNMINの最後の任期延長が決まってすでに一月以上経っている。残り3ヵ月で統合のプロセスが終了すると信じる根拠がないと、先日、ネパールを訪問したB Lynn Pascoeが国連安保理で報告した。
 
 アジアプレスの有料オンライン・サイトで、マオイストの女性ゲリラに関する連載が始まります。ご興味のある方は、ご一見ください。
 
 半月ほど、また留守にさせていただきます。このところ、更新が滞りがちですが、毎日チェックしていただいている方々には申し訳なく思っています。もう少しお待ちくださいませ。

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