Kathmandu Journal

東日本大震災の被災者の方たちの復興を祈って

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 ネパール統一共産党(UML)のバムデブ・ガウタムに続いて、ネパール会議派のスシル・コイララ副党首が‘ロルパ入り’を果たした。英字紙「The Himalayan Times」によると、コイララ副党首らは昨日、マオイストのbase areaロルパ郡のスレチャウル・バザールで集会を開いた。マオイストが人民戦争を開始した当初から最大のターゲットとされてきたネパール会議派が、ロルパの郡庁所在地以外で政治集会を開いたのは約5年ぶりのことだという。UMLとは別に、ネパール会議派も全国各地にリーダーを送り込んで集会などを行うキャンペーンを始めた。その最初の試みとして、ナラハリ・アチャルヤが10月23日から10日間、やはりマオイストのbase areaであるルクム、サリヤン、ジャジャルコットの3郡を訪れ、集会を開いた。アチャルヤは8月に行われた党総会で、ギリザ・プラサド・コイララ党首に挑戦して党首選に立候補。選挙に破れはしたが、ネパール会議派の‘国王’コイララにただ一人で挑んだスピリッツは、「ネパール会議派のなかにも革新を求めるリーダーが少なくとも一人はいるのだ」ということを教えてくれた。最近の政治展開について、いろいろと聞きたいこともあり、今日午後、マハラジガンジにあるアチャルヤの自宅を訪ねた。

 ナラハリ・アチャルヤは1990年民主化運動のときにも、大学教員という職業人として運動に大きく貢献している。職を離れて政治家となってからは、同党内ではっきりとした意見を表明できる数少ないリーダーとして独特な立場を築いてきた。2001年の王宮事件の直後には、「カンティプル」紙などを通じて、国王の権限を削減すべきだという意見を表明し、コイララ党首の怒りを買い、党スポークスマンから解任された。その後も、マオイストの要求である「制憲議会選挙」を主張し、2月1日の政変以降は、「共和制支持」の態度を明確に示して、党内ラディカル派の筆頭として知られている。

 私の最大の興味はもちろん、アチャルヤがマオイストのbase areaで彼らと接触したか否かにあったのだが、彼の話によると、ルクムでマガラト自治区人民政府のメンバーと会った以外には直接の接触はなかったと言う。アチャルヤらは西ルクムにあるアトビスコット村で集会を開いた。3000人を超える村人が参加して、200人ほどのマオイストも集会を聞いていたという。アチャルヤが演説をしている最中に、マオイストが「われわれを批判しないでほしい。古いことは忘れて、新たな協力関係について話してほしい」というメモが届いたという。アチャルヤのちょうど1週間前にロルパに入ったUMLのバムデブ・ガウタムは、マオイストのトップ・リーダー(党首プラチャンダ)と会っているが、アチャルヤには接触してこなかったようだ。おそらく、UMLが「民主的共和制」の方針をとることを党決定したこともあるのだと思うが、マオイストはネパール会議派よりもUMLとの距離を縮めているようだ。

 7政党の運動について、アチャルヤは「不満」を表明した。「7政党は‘ジャナ・アンドラン(民主化運動)’と言っているが、今の状況では‘運動’といえるほどの広まりはない。一般の人たちの支持もないし、党側の指示で‘プログラム’をしているにすぎない」と言う。最大の問題は、「運動の明確な目的を示すことができないでいることだ」と話す。とくにネパール会議派が、「国王の特権を削減すべき」と言うだけで、「国王が必要なのか否か」、つまり王政をとるか共和制をとるかについて、いまだに明確な態度を示せずにいることが問題だという。UMLのリーダーもネパール会議派のリーダーも、共和制の声を上げるとインドや英米政府が政党への支持を取り下げるのではないかと恐れているのではないかと話す。

 ダサイン・ティハール祭の‘休み’をとっていた政党は12月10日までは、郡部での活動を中心にしており、首都圏での合同プログラムは来月10日以降にならないと始まらないらしい。UMLは今月19日にブトワル市で「10万人デモ」を計画しているが、ネパール会議派にはそうした大きなプログラムはない。アチャルヤが言うように、これでは確かに‘民主化運動’をしているとは言えない。

 昨日インドから帰国すると聞いていたネパール統一共産党のマダフ・クマール・ネパール総書記が、また帰国を延期して12日に戻ることになったと聞いた。一方、ネパール会議派のコイララ党首は今日、ニューデリーに発つ。当然、2人でマオイストのリーダーに会うことになったのかという憶測が飛び交っている。しかし、「なぜインドなのか」。政党リーダーもマオイストもあからさまにインドの土地を利用している。インド政府もまた、あからさまにそれを無視している。

 国王夫妻が明日から12月1日まで、外国訪問に出かける。SAARCサミットに出席したあとに、チュニジアや南アフリカなどのアフリカ諸国を訪問する。カンティプルのオンライン・ニュースによると、国王の3週間にわたる外国訪問に国営のロイヤル・ネパール航空の飛行機がチャーターされるため、同航空の国際便の3割がキャンセルされ、2割のフライトが遅れることになるという。マオイストが一方的な停戦をしてから、海外からネパールを訪れる観光客が増加しているこの時期に、国際便のキャンセルは大きな赤字を抱える同航空にとってかなりの痛手となる。飛行機のチャーター代を含めて、国王の外遊にかかる膨大な費用はもちろん国費から捻出されるのだろう。それだけのお金をかけて、なぜ、今アフリカ諸国を訪問する必要があるのだろう。国王のチュニジア訪問に関して、「United We Blog!」に昨日、興味深い投稿があった。ご一読願いたい。

 昨日の「12時間サティヤグラハ」には、3000人を超える人が参加したという。一方、首相事務室と内閣が主催してシンガダルバルで開かれてレセプションのほうは、さすがに、7政党の政党関係者は全員が参加をボイコットしたものの、政府批判を続けるメディア関係者は大勢が参加したと聞く。午前中、「サティヤグラハ」に参加していたレポーターズ・クラブのリシ・ダマラが、レセプションに参加しているところをテレビで見た。取材として行くならともかく、普段から‘違法’と批判する政府の招待を喜んで受け入れる、この辺の感覚が私には理解できない。

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