Kathmandu Journal

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 今日発売の週刊誌「Nepal」が、ネパール統一共産党(UML)とマオイストがロルパ郡で正式な合意書に署名をしたことを暴露する記事を掲載している。すでにこのブログでも何度か書いたが、UMLの幹部バムデブ・ガウタムは10月20日にマオイストのbase areaであるロルパ郡に入り、23日までいた。この間、ロルパの西南部のどこかの村で、ガウタムはマオイストの党首プラチャンダらと会見、長時間におよぶ議論をした。その結果、「絶対王政打倒を運動の共通目標とすること」「制憲議会選挙の実施、およびそれを通じて民主的共和制を実現することを政治的解決の方法とすること」で合意が成立。両者のあいだの‘code of conduct’6点をを含む合意書に署名をした。マオイストの側からはプラチャンダのほかに、バブラム・バッタライとスポークスマンのクリシュナ・バハドゥル・マハラが署名をしている。つまり、マオイストのトップ幹部がこの会合に出席していたということだ。マオイストはガウタムと会う直前に、ロルパの近く(この記事を書いたあと、ピュータン北部で開かれたという情報を得た)で‘プレナム(党拡大会議)’を開いている。前にも書いたが、この会議では、政治局や中央委員会などのハイレベルの党組織を解体し、それぞれのメンバーの階級を一つずつ格下げする(つまり、最高組織の常備委員会はなし)。7政党との共闘を最有力の方針とするなど、さまざまな重要な決定をしている。

 実は、「Nepal」の記事を読む前に、私もある人から聞いていたのだが、ガウタムとプラチャンダはロルパで合意が成立したあと、確認のために、マオイストの衛星電話を使って、そのころ、ニューデリーに行っていたUMLのマダフ・クマール・ネパール総書記と話をした。この電話を国軍側が盗聴し、それに基づいて、軍の特別部隊「レンジャー部隊」が24日、ロルパのヌワガウン村にヘリコプターで行ったのだという。しかし、プラチャンダもガウタムもすでにロルパを離れた後で、軍は彼らを見つけることはできなかった。さらに、この記事には、昨日ほぼ3週間ぶりにインド訪問から帰国したUMLのネパール総書記と、11月10日にニューデリーに発ったネパール会議派のコイララ党首が、ニューデリーでプラチャンダらに会ったとある。彼らだけではなく、ネパール共産党(マサル・エクタケンドラ)の総書記‘プラカシュ’やネパール・サドバワナ党(アナンダ・デビ派)のリデシュ・トリパティらも現在、ニューデリーにいるという。私の情報源から聞いた話では、「ラクナウ会合」以後、マオイストとの接触が途絶えたUML幹部とプラチャンダとのあいだを取り持ったのが‘プラカシュ’だった。彼は、今回の‘ロルパ合意’のさいにも同席したらしい。

 ネパール会議派のコイララ党首がプラチャンダと会うためにニューデリーに行ったことは明らかだ。こうした政党リーダーとマオイスト幹部との会見が、自国の土地で行われていることを、インド政府はもちろん知っている。むしろ、これを奨励していると見たほうが正しい。この展開に最も不満を持っているのがアメリカ政府であることは、先日のモリアティ大使の声明からも明らかだ。しかし、真にマオイスト問題の政治解決を望むなら、政党とマオイストの対話の進行をpositiveに見るべきだと思う。両者の対話を妨害することは、結果的に武装闘争の長期化を招くことになる。

 それにしても、今思うと、私がロルパを歩いていたころ、マオイストの幹部は近くで重要な会議を開いていたわけだ。ロルパで人民解放軍の武装マオイストをほとんど見かけなかったため、どこかロルパの外で重要なプログラムがあるのだろうと考えていたのだが、すぐ近くにプラチャンダを含む幹部が会議を開いていたとは私も知らなかった。26日のバムデブ・ガウタムの記者会見で、私の質問に対して、ガウタムは「今日から6日前に、ネパールのどこかで、UMLとマオイストのあいだで正式合意が成立した」と発言した。このときガウタムは、誰が合意書に署名をしたか明らかにしなかったのだが、今考えると、これは彼自身が10月21日にロルパで合意書に署名をしたことを意味していたわけだ。

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