Kathmandu Journal

東日本大震災の被災者の方たちの復興を祈って

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 昨日、米政府がカトマンズの米大使館を通じて、マオイストと7政党のあいだで‘共闘'の可能性が出てきたことを‘懸念’する声明を出した。マオイストを‘テロリスト’指定している米政府はかねてから、民主化運動を進める主要政党がマオイストとではなくて、国王と対話をして和解すべきだという見解を明らかにしており、昨日の声明もその繰り返しと見ることができる。しかし、ネパール統一共産党(UML)のリーダー、バム・デブ・ガウタムが同党とマオイストのあいだで正式合意が成立したことを明らかにした直後のこの声明が、7政党の出鼻をくじく目的で発せられたものであることは明らかだ。米政府のこの‘懸念’に対して、さまざまな政党リーダーが今日、いろいろと異なる見解を表明した。午後7時に放送された「カンティプルTV」によると、まず、UMLのガウタム自身が、バクタプルで開かれた党のプログラムで記者団に向かって、「国王に歩み寄るつもりが全くない以上、絶対王政を打倒するためには、マオイストと共闘する以外に道はない」と、積極的な‘共闘論’を主張。一方、ネパール会議派のスシル・コイララ副会長は同TVのインタビューに対して、「武装闘争を止めないかぎり、マオイストとの共闘はありえない」と話していた。国民民主党のディーパク・ボハラは同TVに対して、「政党は国王との話し合いを通じて解決の道を探るべき」と米政府の声明を歓迎する姿勢を示した。さらに、ネパール会議派内の‘ラディカル派’ナラハリ・アチャルヤは、今日自宅で記者会見を開いて、「米政府は国王が孤立化するのを望んでいない」と、アメリカが国王を救う目的でこの声明を出したのだという考えを明らかにしている。

 徹底して‘コミュニスト’を嫌う米政府は、マオイストがネパールの政治のメイン・ストリームに入ることに我慢がならないのだろうか。前にも書いたが、マオイストの指導層は7政党との対話を通じて、何とか議会政党の仲間に入りたがっている。そのためには、彼らがさまざまな点で妥協をする可能性が高い。ネパールのマオイストはアメリカが考えるほど、ファンダメンタリストではない。7政党は2月1日以降の国王のやり方を見て、国王には妥協の余地がまったくないと認識し、マオイストよりも絶対王政を布いた国王のほうが、国家にとって大きな脅威を考えてマオイストとの歩み寄りを試みている。とくに、ネパール会議派には、ここにきても国王に‘甘い’幹部がいるが、少なくとも、UMLや人民戦線ネパールは「国王と歩み寄る余地はなし」という結論を出している。米政府はネパール政治の現実を理解していないのだろうか。

 7政党はダサイン祭の前に開いたトップ会議で、マオイストとのあいだの対話に関して、ネパール会議派のコイララ党首とUMLのネパール総書記に‘全権'を与えた。このうちネパール総書記は約2週間前からインドを訪問しており、まだ帰国していない。ネパール総書記が、インドでマオイストの幹部と会見したことはすでにさまざなまメディアで伝えられているが、コイララ党首も来週、ニューデリーを訪問することになった。インドのマンモハン・シン首相らと会見する予定だと伝えられているが、真の目的がマオイストのリーダーと会うことであることはまちがいない。米政府がなんと言おうと、両者のあいだの対話は着々と進んでいる。

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