Kathmandu Journal

東日本大震災の被災者の方たちの復興を祈って

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 左側の子供たちの‘画像’は、昨年10月、西ネパールのロルパ郡のある村で撮ったものだ。3人の子供たちが手に持ってかじっているのは、サトウキビではなくてトウモロコシの茎である。ロルパのトウモロコシはとにかく甘くて美味しい。村のかまどで焼いてもらったトウモロコシは、これまでネパールで食べた食べ物のなかで一番美味しかったものの一つだ。実だけでなくて、茎まで甘いのだろう、子供たちは茎をおやつにしていた。

 ロルパに興味を持ち始めて4年がたつ。きっかけは、もちろんマオイストだ。ロルパ郡とその北に接するルクム郡は今も昔もマオイストにとって最大の本拠地だ。共産党による一党独裁を最終目的とするマオイストの思想には全く同意しないが、ロルパのマガル族にはなぜか共感を感じる。不器用で決して愛想がよいわけではないが、いったん敷居を越えると、純朴で一途な顔が見えてくる。マオイストの武装勢力である人民解放軍の3つの師団のうち、2つの師団の司令官(コマンダー)がロルパ出身のマガル族だ。一見優遇されているようにも見えるが、実は、マオイストの指導層にいる‘賢い’バフンたちは、こうしたロルパのマガル族の性格を見抜いて利用しているのではないかと疑いたくなる。幹部のほとんどをバフンが占めると言う点では、マオイストも他の政党も大して変わりはない。

 最近、あちこちから聞こえてくるコメントを総合すると、マオイストの指導層は早く中央政界に出たがっているようだ。今日も、ネパール共産党統一マルキスト・レーニニスト(UML)のマダフ・クマール・ネパール総書記が、「マオイストの指導層は、制憲議会選挙を実施することが決まれば、国連に武器を渡すことに合意している」という発言をした。何年か前に、UMLのなかのマオイスト問題の専門家シャンカル・ポカレルと話したときに、彼が「マオイストは‘長期的’人民戦争を闘っているにもかかわらず、決着を焦っている」と言ったのを思い出す。あるいは彼ら自身、人民戦争が長引けば長引くほど、収拾がつかなくなり、彼らにとって不利となることを自覚しているのかもしれない。最近、マオイストは95人のメンバーからなる中央委員会を開いたと聞く。おそらく、7政党との対話を含めたこれからの事に関する議論をしたのだろう。9月4日の停戦後、かなりの数のマオイストが首都圏に侵入したという噂もある。2003年8月に第二回停戦を破棄したあと、マオイストは首都圏で活動する主な党員を次々に逮捕され、大きな痛手を受けた。その後は、首都圏での組織化がなかなかできないでいたが、あるいは停戦で緩んだ(実際に緩んでいるのかどうかは不明だが)警戒ラインを超えて、カトマンズ盆地に入り込むという戦略なのだろうか。もっとも、今のカトマンズで安全なシェルターを探すのは、以前ほど容易だとは思えない。

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