Kathmandu Journal

東日本大震災の被災者の方たちの復興を祈って

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 ロルパ取材から帰るといつもそうなのだが、カトマンズの生活になじむのに数日かかる。ロルパで見たこと、経験したことがあまりにも刺激的で、心をあちらに残したまま、体だけカトマンズに戻ってきた感じなのである。特に今回は、長年の望みだった人物へのインタビューを果たすことができ、しかも、この人物が期待していた以上に魅力的だったため、なかなか心が戻らずにいる。この人物だけでなく、今回は、マガラト自治共和国人民政府の教育相クラナンダ・ギリから非常に興味深い話を聞いた。ギリはもともとネパール会議派の支持者だったが、ロルパ郡出身の人として初めて修士号を取得したあと、同郡では名の知れた教育者としていくつかの高校の校長を務めていた。しかし、2年前に、ある事件がきっかけでマオイストになることを決心。集会でそれを宣言してマオイストに入党した。この出来事は全国紙でも報道されたため、私も知ってはいたのだが、今回、彼が入党するに至った詳細な経緯を聞くことができた。詳細をここに書くと長くなるので省略するが、直接のきっかけとなったのは、彼の姉の夫とその息子2人が政府側治安部隊に殺害されたことだった。これまでに大勢の人から似たような話しを何度も聞いてきたものの、彼の話を聞くうちに、私は不覚にも涙が止まらなくなり、顔を上げることができなくなった。カトマンズの人たちのなかには、彼らをまるで狂信者集団のようにとらえる人たちがいるが、それは間違いである。なかには、確かに狂信者のような言動をする人もいるが、彼らの大半は話してみると、ごく普通のネパール人とまったく変わりない。多くの場合、マオイストになるか、ならないかは、彼らが置かれた状況の相違でしかない。カトマンズの政治家が、彼らがなぜマオイストになったのか、その理由をきちんと把握しないかぎり、マオイスト問題は解決しない。

写真;コミューンの前に広がる小麦畑と頂が雪に覆われたジャルジャラ峰。

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