Kathmandu Journal

東日本大震災の被災者の方たちの復興を祈って

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 ネパール政治を近くから観察しているある学者と話していて意見が一致した。実は私もそうだったのだが、どうも人前で言うのが不謹慎なようで、あえて黙っていた。この学者は、18日の「国会宣言」以来、中央政界の動きに対する興味がなくなったと言っていたが、私もまったく同感だった。あの宣言は「変化の最終的な形である」というのがわれわれ二人のあいだで一致した意見である。7政党は、あの宣言の内容を超えた変化、つまり、共和制は求めていない。マオイストでさえ、それを受け入れるのではないかと思う。先週、インドでマオイストのナンバー2、バブラム・バッタライと会った知り合いによると、彼は盛んに「妥協することも必要だ」と話していたと言う。彼らの対話に対する焦りを見れば、それも納得できる。昨日、対話団のクリシュナ・バハドゥル・マハラが首都入りした。パタンの「あるリーダー」の家に滞在しており、「メディアの人間とは接触する気はない」としながら、今朝早速、ネパールFMのビノドゥ・ドゥンゲル記者のインタビューに答えていた。プラチャンダ党首も毎日のように、インドやネパールのラジオのインタビューに答えている。少々、節操がないのではないかと思えるほどだ。“カリスマ性”よりも、“ポピュラリティ”を求めているのだろう。対話団のほかの2人のメンバーも一両日中に首都入りするそうだ。また、メディアの追っかけが始まるのだと思うと、少々うんざりする。

 私がずっと気になっているのは、ロルパ出身の人民解放軍の副司令官2人の消息である。“パサン”と“アナンタ”だ。二人ともマガル族である。4人の副司令官のうち、バフンのプラバカルとバルデブは、13人の「バクタ・トリ(演説グループ)」のメンバーに加わって、全国の集会で演説をすることになっている。しかし、パサンとアナンタはその中に入れられていない。今、どこにいるのだろうか。それと、もう一人、トップリーダーの“バーダル”ことラム・バハドゥル・タパ・マガルの消息も不明だ。前回は対話団メンバーだったが、今回は復活した機関紙『ジャナデシュ』にも彼の名前は出てこない。「バクタ・トリ」のメンバーはほとんどがバフンかチェトリだ。“ジャナジャティ(民族)系”リーダーをサイドライン化する試みなのだろうか。私の興味はむしろ、カトマンズの外で起こっていることにある。

 Kantipur TVによると、今夕、マオイストの“対話準備のための対話団”がカトマンズ入りしたようだ。マオイストのスポークスマン、クリシュナ・バハドゥル・マハラら3人のメンバーがブッダ・エアーの便でネパールガンジからカトマンズに着いたという。メンバーの一人、ディナナス・シャルマは昨日、ビラトナガルですでに“カミング・アウト”して、集会で演説している。シャルマだけはビラトナガルから来たのかもしれない。もう一人のメンバーのデブ・グルンは、先週までマハラと共にニューデリーにいた。

 それにしても7政党は何をしているのか。今日夕方までに、クリシュナ・シタウラ内務大臣が率いる三人の対話チームが発足し、内閣も拡大される予定だったが、午後9時現在、どちらも公表されていない。コイララ首相は午後5時からギャネンドラ国王と会いに王宮に行ったと伝えられているが、それだけが遅れの原因ではないだろう。FMラジオのニュースによると、ネパール会議派(民主)と人民戦線ネパールが、入閣する自党の人数を増やせとごねているらしい。後者は自党に副首相の席を寄こせとまで要求しているという。本当に、過去から学ぶことを知らない人たちだ。

 マオイストの資金源は麻薬などではない(もちろん政府も)。マオイストの主な資金源は、昔も今も、強制的な“寄付”の徴収である。企業や学校、商店や個人など、ありとあらゆる人からいろいろな形で集める“寄付”が彼らの主な資金源だ。もちろん、外国人観光客もその対象となる。トレッキングのルートで、マオイストが“入域料”をとるのは、あまりにも有名な話である。ちなみに、彼らはわれわれジャーナリストには“寄付”を要求しない(少なくとも私は要求されたことがない)。このところ、トップニュースになっているが、マオイストの労働組合がビルガンジなどに工場を持つDabur Nepalなどの企業に多額の寄付を要求したために(同社には1億ルピーを要求したと伝えられている)、同社を含めた約10の企業の工場が閉鎖されている。この問題でコイララ首相は昨日、マオイストのプラチャンダ党首と電話会談をしたと伝えられたが、今日になって、労働組合の会長ジャマカッテルがビルガンジの商工会議所の代表と話し合いを始めたというニュースが報道された。プラチャンダは先日、ラジオのインタビューのなかで「人民解放軍のメンバーを養うためにも寄付の徴収は止めない」と話したばかりだ。今後はどうなるのか知らないが、マオイストは人民解放軍のメンバーには毎月500ルピーの現金を“実費”として渡している。寄付の徴収はどの政党でも行っていることだが、マオイストの要求する寄付は桁が違う。今後、深刻な問題になりそうだ。

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