Kathmandu Journal

東日本大震災の被災者の方たちの復興を祈って

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 ヨーロッパに在住するネパール人学者と会った際、2001年6月1日に起こったナラヤンヒティ王宮事件が話題になった。これはネパール人、外国人を問わないことなのだが、当時カトマンズにおらず、BBCやCNNのニュースだけを見ていた人は、たいてい、ディペンドラ皇太子犯行説を頭から信じている。当時のディペンドラ皇太子が自殺をしたことに関しては“多少の”疑問を持ってはいても、他の9人は皇太子が射殺したと信じて疑わない。その後、BBCテレビが現場にいた目撃証人へのインタビューを中心にしたドキュメンタリーを製作しており、この番組を見た人は完全に「陰謀説」を否定する。一方、当時、カトマンズにいてあの異様な雰囲気を経験し、その後発表された調査委員会の200ページにおよぶ報告書を隅から隅まで読んだ私は、大半のネパール人と同様、現国王とその息子が仕組んだとする「陰謀説」を信じている。陰謀説を信じる理由をここに長々と書くつもりはないが、調査報告書のなかに、ディペンドラがやったのではないという証拠がいくつかある。この事件について、陰謀説を信じない人と話すときには、大抵、ほとんど口論のようになってしまうのだが、このネパール人学者ともそうだった。ネパールに長年住んだことのある外国人の学者2人と話したときも、同じように意見が平行線をたどり、互いにゆずらなかった。事件当時ネパールにいなかった彼らも、BBCテレビの報道を頭から信じており、陰謀説を「馬鹿馬鹿しい」と言うのである。この事件の真相はおそらく、決して表に出ることはないのだろう。政党は街頭運動をしているときに、あの事件を再び調査しなおすことを演説などで要求していた。しかし、今回の政変後は、この事件に関して口を閉ざしている。おそらく、その余裕もないのだろうが、軍を議会のコントロール下に置いたあと、この事件の再調査を始めるべきだ。

 内閣は昨日、2002年10月4日以降に政府関連機関の役職に任命された人全員を解任することを決めた。さらに、日本駐在大使を含む12カ国の大使を召還することも決めた。昨日は、国会でも最高裁判事長や選挙委員会委員長、公権乱用調査委員会委員長も解任すべきだという意見が出た。一方、今日の「Kantipur」紙の社説は、「軍、警察、武装警察隊、国家調査局」4つの治安関係機関の長は辞任すべきだという内容のもの。昨日の内閣決定によれば、当然、これらの人たちも解任の対象になるということになる。国家中枢の長のほとんどが入れ替わることになる。

 軍兵士の不祥事が続いている。西ネパールのサリヤン郡では、酔った兵士3人が一般人16人を殴ったというニュースが「The Kathmandu Post」にある。東ネパールのダランでは、17歳の少女が兵士に強姦された。今回の突然の政変で、軍兵士の士気が落ちているのだろうか。軍兵士の傲慢な態度は私も何度か経験したことがある。カトマンズ市民は、軍のグリーンの車を軍士官の妻が買い物に使ったり、子どもの通学に使ったりしている光景を日常的に見ていた。これからは、こうした軍の人間の特権は認めるべきでない。一刻も早い軍改革をしてほしい。

 一昨日、民主化運動の負傷者が2人、カトマンズ市内の病院で死亡した。これで犠牲者は21人になった。

 マオイストが各地でオープンに集会を始めた。昨日、ピュータンの友人から聞いた話によると、郡レベルの党リーダーが郡庁所在地を平気で歩いているという。武装マオイストはさすがに、郡庁所在地には入ってきていないというが、首都圏にもかなりマオイストがすでに入り込んでいると予測できる。

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