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コイララ首相が今日午後、ビラトナガルから帰京した。その直後に開かれた閣僚会議で、石油製品値上げが取り消されることになった。今日も朝から首都圏各地で抗議行動が始まり、交通がほとんどストップ。下院でも与党内議員から強い批判の声が上がった。値上げはコイララ首相がビラトナガルに発つ前に開かれた閣僚会議で決定したものだという。25%の値上げである。当然、強い反発が出ることを考えなかったのだろうか。「Kantipur TV」で国家計画委員会のシャンカル・シャルマ元副委員長が、消費者に負担をかけずとも、ネパール石油公社の職員に出されていたボーナスを削るとか、官僚の整備をするとか、さまざまなオプションがあるはずだと発言していた。政府はそれを考えずに実に簡単に値上げを決めている。これでは「国民の政府」とは、とても言えたのものではない。
昨晩、「Kantipur TV」でバブラム・バッタライのインタビュー番組を見た。インタビュアーの誘導するような鋭い質問に、バブラムがいくつか印象深い答えをしていて、面白かった。1つはマオイストのインドに対するスタンスに関するコメントだ。実は、マオイストは昨年10月の「チュンバン会議」でプラチャンダ党首の「反インド路線」を採択している(バブラムは「親インド路線」を主張してプラチャンダと対立している)。しかし、その後、7政党との対話が進むなかで、インド政府の協力がどうしても必要になり、「反インド」から「中立」に近い立場に方針変更をした。時を同じくして、“処分”されて一般党員にまで降格されたバブラムは復帰している。それ以前に、マオイストは声明文のなかや、演説のなかで「インド」の枕詞として「拡大主義者」という言葉を使ってきたのだが、彼らはこれを最近まったく使わなくなった。インタビュアーも、これに関して質問をしたのだが、バブラムの答えが実にあいまいなのだ。現在、「セレモニアル王制」を残そうとしているコイララ首相の背後にいるのがインド政府であるにもかかわらず、マオイストのインドに対するこのソフトなスタンスはどうも理解できない。UMLこと統一共産党は、実は「セレモニアル王制」について、コイララ首相だけでなく、マオイストの指導層も国王と“極秘合意”をしたのではないかと疑っている。バブラムはこれについてははっきりと否定した。さらに、現在、プラチャンダが1993年に死亡したUMLの前総書記マダン・バンダリのラインを踏襲しているのではないかというインタビュアーの質問についても、バブラムは説得力のある答えを返すことができなかった。インタビュアーを務めたインドラ・ロハニは元々NTVで似たような番組に出演していたのだが、国王の「クーデター」のあとに番組にストップがかかり「Kantipur」に出るようになった。弁護士を職業とするだけあって、非常に質問が鋭い。今、一番面白いインタビュアーである。以前に人気があったビジャイ・クマールよりも、ずっと“本物”だ。
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