Kathmandu Journal

東日本大震災の被災者の方たちの復興を祈って

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 何ヶ月か前、制憲議会選挙に関連したレポート執筆のために、統一共産党のバムデブ・ガウタム(現内務大臣)に会ったとき、「あんたはマオイストになったんだって」と言われたことがあった。もちろん、「とんでもない。私はコミュニストでもない」と強く否定したのだが、果たして信じてくれたかどうか疑わしい。最近、やはり統一共産党の別のリーダーも私がマオイストだと言っていたと人聞きに聞いた。どうやら、統一共産党のなかでは、私はマオイストだと思われているらしいことがわかった。

 ネパールでずっと政治に関して取材をしてきたので、こうしたことは初めての経験ではない。したがって、別に驚きもしないし、否定すればするほど疑われることもわかっているので、事実は告げても、必要以上の行動をとるつもりもない。実は以前、1990年の民主化運動に関する本を書くために取材をしていたときには、ネパール会議派の人たちに私は「UML(統一共産党)の人間だ」と言われていた。なぜか、私は左寄りに見えるらしいが、何度も書いてきたように、私は共産主義思想は好きではない。どんな政治制度であれ、自由のない社会には住めない。したがって、マオイストの一派が言っているように、この国が人民共和国になったりしたら、私はネパールには住めないだろう。

 あるブロガーに「マオイスト専門ジャーナリスト」と呼ばれたこともあったが、他人に勝手に肩書きをつけられることも、あまり気持ちの良いものではない。しかし、こうしたことすべてを含めて、最近は、どうでも良くなった。私がマオイストではないことは、何よりもマオイストが良く知っている。彼らから何度も質問を受けて、「私はコミュニストではありません」と何度も答えているからだ。「それならば、あなたを信用しません」と言われたこともあった。そのときには、「信用していただかなくて結構です」と答えた。わかってくれる人は理解してくれる、と思っている。

 ダハル首相は昨日、統一共産党のマダヴ・クマール・ネパール前総書記に会って、12月に予定されている補欠選挙(5人の立候補者が2つの選挙区で当選したため、その後、放棄した5つの選挙区で行われる)で、ロルパ第2区から立候補すれば「当選させる」と約したそうである。このニュースを聞いて、プラチャンダは一体、どこまでロルパの人たちを利用するつもりなのだと、非常に腹が立った。ロルパ2区はプラチャンダ自身が立候補して当選したが、彼はカトマンズ10区のほうを選択し、ロルパ2区を放棄している。ロルパは立候補者にふさわしいマオイストが全国でも最もたくさんいる郡だが、同時に、マオイストが最も容易に勝てる選挙区でもあった。そのため、プラチャンダは、“安全パイ”としてロルパから立候補したという経緯がある。党首を勝たせようと、地元のマオイストは身を引いて、郡外の立候補者であるプラチャンダを受け入れた。ロルパは彼のために犠牲になったといってもいい。今度は、他党のリーダーをロルパで立候補させて「勝たせる」と約すとは、あまりにもロルパの人たちをばかにした話である。

 もっとも、ネパール前総書記は「601番目の議員になるつもりはない」と、この申し出を受ける意図がないことを明らかにしている。当たり前だと思う。ロルパから立候補して当選したら、一生「マオイストの勝たせてもらった」という恩が残る。断るのは政治家として当たり前のことである。プラチャンダは、2つの選挙区で敗北したネパール前総書記を何とか政府寄りにしようと試みているのか、補欠選挙に出て議員となるというオプションのほかに、これから発足することになっている憲法制定委員会か政府を制御する機関を率いるよう要請したらしい。大統領選挙での裏切りを後ろめたく思っているのだろうか。大きな誤りを侵してから、ご機嫌をとろうとする、こうしたやり方はどうかなと思う。

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