Kathmandu Journal

東日本大震災の被災者の方たちの復興を祈って

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 どうも、共和制が実現して以降、ネパールの政治が全く面白くないせいか、実はこのところ、このブログでも政治の話題を書こうという気がなかなか起こらないでいる。政治の話題については、かなり無理をして(ほとんど義務感で)書いていると、ご承諾ください。政治がつまらなくなったのは、各政党が勝手な言い分ばかりを並べて、方向性を全く失っていること。各政党が内部に対立を抱えているために、前進できずにいること。一言で言うと、「先の見えない停滞感」と言ったらよいのだろうか。これに加えて、プラチャンダを含めたリーダーたちの真の姿が見えてきて、魅力が薄れていることも一因である。プレーヤーである政治家に魅力を感じなくなったのだ。

 東ネパールのタライでは、このあいだ、インド国境に沿う一帯を「タルーハト」というタルーの人たちの自治区にと主張するグループが、武装グループのお披露目をした。インド国境一帯を「マデシ自治区」にすべきと主張するマデシのグループに対抗する勢力である。実は以前、「ジャナジャティのなかで、タルーはキラーティやマガルと比較して、武装勢力には向かない人たち。タルーのなかに反国家勢力が誕生する可能性は少ないだろう」と、私自身話したこともあったのだが、どうやら、私の考えは誤っていたようだ。あるいは、カマイヤの運動やマオイストの武装闘争などを通じて、彼らも国家に対抗するパワーを蓄えたのだろうか。いずれにしても、この新武装勢力の真の正体がよくわからないうちは、何ともいえない。

 先日のブログでも書いたように、ロルパでも正体不明の武装グループが闊歩しているというニュースがある。東ネパールでは、最近になって、複数の新しい武装グループが現れた。和平プロセスに入ってから予測されたことではあるが、こうした動きは今後ますます活発になる可能性がある。

 

 本の出版記念のプログラムで、書評を話すという慣れないことを頼まれたのだが、実は、本を受け取ってから失敗したなと思っていた。内容を見たのだが、正直言ってまったく興味がわかないのである。しかし、引き受けた以上、断るわけにもいかず、仕方がないので書評というよりも、政治に関連したお話を少しさせていただいた。長いことネパールにいるせいか、メディアからインタビューを受けたり、こうしたプログラムで話をしてほしいと頼まれることがたまにある。政党と関係があるプログラムや特定の政党に近いメディアからの依頼は一切お断りしているのだが、今日のプログラムのように、自分の調査テーマと関連のある所にはなるべく顔を出すようにしている。和平プロセスに入ってからは、海外の学者の方たちからも頻繁に接触がある。ほとんどの場合、マオイストや紛争中のフィールドについて話を聞きたいというものである。目的は何であれ、ありがたいことと思い、なるべく来る者は拒まずという方針できたのだが、最近「これは時間の無駄だな」と思うようなケースもあり、少々考えさせていただくこともある。

 さて、党内に問題を抱えているのはマオイストだけではないようだ。与党第三党のマデシ・ジャナアディカール・フォーラムが、党首で外務大臣のウペンドラ・ヤダヴと元ネパール会議派で元情報通信大臣を務めたJ.P.グプタのあいだで対立しており、党総会の開催が延期されそうだと伝えられている。二人の政治的なバックグランドを見ると、そもそも合うはずがないことが明らかで、分裂するのは時間の問題だと言うこともできる。一方、統一共産党もジャラナス・カナル総書記に反する動きが表面下してきた。海外に行っていて留守のあいだに、マオイストとUMLはマダヴ・クマール・ネパール前総書記を、ハイレベル政治コーディネーション委員会の委員長にすることで合意していたのだが、今日になって、ネパールがこれを拒絶した。理由は「自分にはそんな暇はない。首相か副首相が委員会のメンバーにならないかぎり、自分も委員会には参加しない」というもの。この委員会には、マオイストからはデブ・グルンとアナンタがメンバーとなっており、ネパールは暗に「彼らと自分はステータスが違う」と言っていることになる。

 ネパールがへそを曲げた背景には、党内で彼がカナル総書記と対立する派にいることがある。カナルは来年2月の党総会で自身が、正式に総書記に選ばれるために、K.P.オリとネパールのグループを押さえる必要があるのだが、今回ネパールを委員会のトップにしようと試みた背景には、彼を総会に向けた党内の動きから遠ざける意向があるのではとネパールが疑ったのかもしれない。いずれにしても、主要政党内のこうした対立が、和平プロセスの進行をさらに遅らせている。困ったものである。

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