Kathmandu Journal

東日本大震災の被災者の方たちの復興を祈って

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 どうやら、プラチャンダは先日の政治局会議で、かなりの心理的プレッシャーを受けたようだ。最終日に、自身を批判したキラン派のメンバー一人一人に向かって、批判に対する返答をしたそうである。余程強いストレスを受けたのだろうか、プラチャンダは今朝開かれる予定だった重要な主要3政党の会議を放り出して、昨日から突然、チタワンに行った。今日は少年時代を過ごした村で、歓迎会が開かれるそうである。一方、ネパール会議派のコイララ党首は、今日、3日間の“休養”のためにビラトナガルの実家に戻った。プラチャンダにとっても、コイララにとっても、国の危機を解決するよりも、個人的な行事のほうが大切なようだ。

 プラチャンダはまもなく始まる党中央委員会議で、再び、批判の声を聞かなければならない。今回の政治局会議では、一部リーダーの“贅沢な暮らし”や権力の悪用に関して、強い批判がでたと聞く。最近は、閣僚を務めたマオイスト・リーダーの汚職の噂も耳にする。先日のバーラト・ダハルの週刊誌「Nepal」の記事によると、最近、マオイストは党運営の資金に困っているが、党員が集めた金を個人の資産として蓄えていることが一つの原因だそうだ。

 今日発売の週刊紙「ジャナアスタ」には、マオイストの“ハードライナー”といわれるリーダーでさえ、公費を使って、自分の子供を授業料が高い学校にやっていることを批判する記事があった。かつては、「すべての学校を公立に」というスローガンのもとに、地方のほとんどの私立校を閉鎖させたマオイストだが、カトマンズに住む大半のマオイスト・リーダーは、自分の子供たちを名のある私立校に通わせている。これは、中央レベルのリーダーにかぎったことではなく、地方のマオイストでも同様のことである。しかし、もちろん、地方に住む大半の党員は、子供を私立校にやるほどの経済力も権力もない。

 先日、100人近い映画関係者がプラチャンダから直々にティカをしてもらって、“マオイスト入り”したが、このなかに“元国王派”として知られる人物が何人かいたことから、各界から批判の声があがっている。こうした現象を、命をかけて武装闘争を闘ってきた古参マオイストたちは、どんな思いで見ているのだろうか。マオイストの“元国王派”を入党させる方針に関しては、以前から批判があったが、その現象はますます増えているようだ。「誰でもよい」とにかく大勢を入党させて党を拡大するというマオイストの方針は、いつか必ず負の見返りを受けることになるだろう。

 外から見ていても、プラチャンダが危うい立場に立たされていることは明らか。実家を訪れて、ノスタルジーに浸り、慰めをえることで問題が解決するのであれば結構だが、これも、“個人優先”の行為にすぎないのであれば、党首としての立場も危うくなるだろう。その意味では、ネパール会議派のコイララ党首とプラチャンダは、リーダーとしての立場が異なるのだが、プラチャンダはマオイストのコイララになろうとしているのだろうか。

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