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最近のカトマンズの物価上昇は、何が原因なのか不明なところがある。いちばん極端に値段が高騰しているのは野菜だろうと思うのだが、キャベツなどは夏に入って数倍の値段になっている。この季節、わが家でも良く食べるカボチャのつると葉は、一束10ルピー。昨年の値段を覚えていないが、倍以上になっていることは確かである。冬から夏にかけての少雨が原因で、生産量が減ったからといわれているが、バザールに出回っている野菜の量が少なくなったとも思えない。
マオイスト前政権も現政府も、こうした物価高のコントロールをしようと試みる様子はまったくない。なのに、公務員の基本給を大幅に上げるべきという動きがある。行政再構築委員会は政府に対して、各省次官クラスの基本月給を今の26,000ルピーから一気に40,000ルピーに上げるよう勧めるアドバイスをした。私が記憶するかぎり、政府はここ何年か、物価上昇にあわせて、毎年公務員に2割の手当てをだしている。これを当然の措置とみるべきか。経済の専門家ではない私にはわからない。
先日、トリブバン大学のある学者(教授)と話していて驚いた。この学者は「顧問料」という形で(具体的な仕事はほとんどない)、海外のINGOから毎月2000ユーロの収入を得ているそうである。それだけでなく、海外機関のさまざな調査研究に携わり、高額でその“知識”を売っているそうである。ネパールの大学教授の給料は次官クラスの公務員と同じである。しかし、この学者は、実際には海外の学者と変わらぬ収入をネパールにいながらにして稼いでいることになる。
話しを聞いていて、何ともいえぬ理不尽な気持ちを覚えたのは、私個人の収入と照らし合わせてのこともあるのだが、ネパールでますます広がる貧富の差は、もはや私の想像を超えた形で進んでいるのだなと実感したからである。
現在進行中のマオイストの中央委員会議でも、「党中央のリーダーと国民の生活レベルが、なぜこんなに異なるのだ」という声(質問)が、ほとんどのメンバーから上がっていると、今日のKantipur紙にあった。「党リーダーは高価なサンダルを履いて車に乗っているが、スリッパを買う金もなく裸足で歩いている国民がたくさんいる」と言う声が、大勢の中央委員メンバーのあいだから上がっているそうだ。各自、車を持ち、ボディーガードに囲まれて住む政治局メンバーとは違い、中央委員メンバーには、地方で活動をしているState Committeeのメンバーも大勢いる。首相官邸に何十万ルピーもするベッドを入れてヒンシュクを買った、最も“贅沢”を好むプラチャンダはさて、どういう答えをするのであろうか。
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