|
昨日、新財政年度の予算案が発表された。私は経済の専門家ではないので、ここで細かいコメントをするつもりはないが、いくつか気になったポイントを書いてみたい。
国防省と内務省に計上された治安関連予算が全体の10.95%を占めている。国防省、つまりネパール軍に計上された予算は前年度の27%増、警察と武装警察隊を抱える内務省は16.77%増である。日刊紙Nagarikの記事によると、国防省関連予算は、紛争中の予算のほぼ2倍になったそうである。これは特筆すべきことだと思うのだが、治安関連予算について触れているのは、今朝私が目を通した日刊紙6紙のうちNagarikだけだった。
予算とは関係ないが、政府は昨日開かれた閣僚会議で、カタワル参謀長の要請に基づいて、ネパール軍の法律局のチーフであるクマール・シャルマ准将の昇進を決めた。参謀長の側近でもあるシャルマは、昇進が決まらなければ、明日引退することになっていた。国防省予算の増加は、バンダリ国防大臣とカタワル参謀長からの強い要請に基づくものだとNagarikにはある。どうやら、統一共産党政府はネパール軍とカタワル参謀長の強権化を着々と進めているように見えるが、これはネパール首相の意図であるのだろうか。今日発売の週刊紙「Dristi」(統一共産党のオリ派系)を読むと、カタワル参謀長の“太鼓もち記事”が目立つ。同紙は、このままいくと、参謀長の任期延長までも支持しだすのではなかろうか。
予算に関して、もう一つ。政府は、ダリットとインターカースト結婚をした人に10万ルピー。夫を亡くした女性と結婚した人に5万ルピーの“報酬?”を出すという、まことに理解しがたい新しいプログラムを発表した。当然、予測されるのは、このお金を目的にダリットや未亡人と結婚をする男性が急増するであろうこと。カースト差別、未亡人への差別をお金で解決しようという何とも低レベルな発想に、シングル女性のNGOを運営するリリー・タパは「これは女性に対する侮辱行為。お金で差別の問題が解決するわけはない」と反発の声をあげた。私もまったく同感である。そもそも、党幹部にダリットが1人もおらず、女性も数えるほどしかいない政党(統一共産党)は、所詮、こんな愚かな発想しかできないのだろう。
|