Kathmandu Journal

東日本大震災の被災者の方たちの復興を祈って

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 内務省国務大臣のリズワン・アンサリが今日辞任する。ネパール首相が昨日、アンサリを呼んで辞任するよう圧力をかけた。アンサリはラワル内務大臣と同じ統一共産党に属するが、「治安悪化はラワル内務大臣が内務省と警察機構を独裁的に支配しているためだ」とラワルを公で批判し、これが首相からの辞任圧力の原因となったものだ。ラワル内務大臣の失政と無神経な発言に対しては、党中央委員会でも強い批判の声があがり、辞任すべきだという意見が出ていた。しかし、ネパール首相は当のラワルを保護し、マデシ出身(イスラム教徒)のアンサリの首を切って事態を収めようとしたことになる。ちなみにアンサリは、統一共産党の10人の閣僚のなかで、ただ1人、直接選挙(小選挙区制)で当選した議員である。統一共産党の現閣僚は首相を含めて、「落選した」か、比例代表ばかりの政治家からなる集団となったことになる。何度も書くが、ネパール首相にもラワル内務大臣にも、政権継続の資格も権利もない。即刻、辞任すべきである。

 昨日、議会は憲法制定のスケジュールを再び変更した。これで10度目である。「これが最後の変更」であることを示すために、「5月28日までに公布」することだけを明記し、それ以外のプロセスの期限は明記しなかった。昨日、議会政党全党が出席して開かれた憲法委員会の会合では、憲法委員会が全体の憲法案を作成する期間として30日間を与えることで合意している。憲法委員会には、これまで2つの憲法条項案しか提出されてしない(しかも、委員会内で意見が相違した部分に関しては未決のまま)。連邦制の州の区分けの仕方や大統領制度などの政体に関しては、マオイストと他党のあいだで大きな意見の相違があり、余程強い意志をもって作業をしないかぎり、とてもこの期間内に合意が成立する状況にはない。さらに、憲法委員会で憲法案を完成させたとしても、そのあとに国民のあいだで意見を問う、制憲議会で議論する、それに基づいて、憲法を完成させるという作業を50日以内で終了させねばならないことになる。

 憲法を期限内に完成させるという「強い意志」がないことには、とても不可能として思えないが、とくに主要政党のリーダーにこの「強い意志」がまったく見られない。ネパール会議派の議員リーダーであるラム・チャンドラ・パウデルは、この大事な時期に議員団を連れて日本を訪問している。そのために、昨日の会合にも欠席した。マオイストのプラチャンダ党首は、昨日の大事な会合を中途で去って、党の集会で演説するためにヘリコプターでジャジャルコットに飛んだそうだ。「期限内に憲法を」というのは口ばかりで、行動には真剣さがまったく見られない。

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