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ヒンドゥー教の強化を通じて王制を復活させようという動きが、ネパール会議派のコイララ党首亡きあと、突然、表面化してきた。まず、コイララ党首の葬儀のためにカトマンズを訪れたバーラティヤ・ジャナタ党(インド人民党)の元党首ラジナス・シンが、「ネパールはヒンドゥー教国家となるべき」と発言。その後、ギャネンドラ元国王がジャナクプルでテレビのインタビューに答えて「王制は終わったとは思わない」と発言して物議をかもしだした。さらに、ネパール会議派を創設した唯一の生存者であるクリシュナ・プラサド・バッタライ元首相が、「1990年憲法を復活させるべき」とする声明を出した。これはつまり、「ネパールはヒンドゥー教を国教とする立憲君主制に戻るべき」と主張したものである。
今日発売の英字紙The Kathmandu Postによると、すでに何年も前に政界を離れているK.P.バッタライが、今になって、こうした問題発言をした背後には、NC内の超保守派で超反マオイストとして知られるクム・バハドゥル・カドカやゴビンダ・ラジ・ジョシがいるのだという。これらの政治家がコイララ党首が亡くなったあと、バッタライに近いNC政治家のオムカール・シュレスタの家で会合を開き、バッタライにこうした発言をさせたのだと記事にはある。
ビジャイ・ガッチャダール副首相も先日、「何としても、新憲法にはヒンドゥー教国家であると書かせる」と豪語した。カドカとジョシ、ガッチャダールはかつてネパール会議派の政権で、権力を悪用して、最も悪質な汚職をしていたことから、「KGB」としてメディアや国民から非難の対象になっていた政治家である。したがって、これらの政治家の試みが実現することは、もちろんありえない。しかし、先日も書いたように、こうした悪質な政治家が暗躍する土壌を作っているのは、主要3政党のリーダーがあまりにも不能で情けないからである。過去にセットバックしようとする保守派のこうした動きは、ある程度予測されたものだ。今でこそ、「影響はない」と明言してすませることができるが、主要政党がこのまま態度を改善せずにいたら、彼らが勢力を強める可能性を完全に否定できない。
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2010年03月31日
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