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ネパール首相が辞任をした。「合意が成立したら辞める」と言い続けてきたが、結局、合意が成る前の辞任となった。7月5日に始まる夏議会で予算案を審議し、16日までにこれを認可しなければならないが、議会が始まる前に新首相に誰がなるか合意が成立しなかった場合、議会で過半数の議席により首相を選出することになり、予算案の審議は間に合わなくなる。
首相は午後6時にテレビを通じて、国民に向けて演説をし、そのなかで辞任を表明した。「合意成立を試みてきたが、マオイストが非協力的だったために不成功に終わった」と繰り返し、「自身で政府を辞めながら、すぐにまた、自分で政権をとりたいといいだした」とマオイストを批判。現政権が発足して以来、マオイストはゼネストや議会妨害をして、政権打倒を試みてきたと、議会で過半数の支持を維持してきながら、マオイストのせいで辞任せざるをえなかったと言い訳をした。
大統領はまず、合意の政府樹立を政党に要請することになるが、今の状況を見ていると、合意が成立することは難しい。マオイストは最大政党として自党が新政権を率いるべきと主張しているが、ネパール会議派や統一共産党のリーダーのなかには、マオイストが武装勢力を解体しないかぎり、政権を率いるべきではないと主張する人が多い。マオイストは占拠した土地の返却やYCLの武装組織の解体など、他党に約したことを実施しておらず、マオイストが支持を取り付けるのは容易ではない。
合意の政府樹立に失敗した場合、議会で投票により新首相を決めることになる。今の状況から見ると、過半数をとれそうな候補者は見えてこない。「過半数の政府」が失敗したとして、「合意の政府」樹立を主張してきたマオイストも、合意がならなかった場合、議会で過半数の議席で新首相を選ぶこともやむなしとしている。しかし、過半数の政府がいかに不安定であるかは、今回のネパール首相の政府を見て明らかである。合意の政府が樹立できなかった場合、残りの任期11ヶ月のあいだに、制憲議会で憲法を制定する可能性も低くなる。
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2010年07月01日
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