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丸の内東映前が賑わっていたので何事か思いきや、
観ようと思っていた「ツレがうつになりまして」が、動員50万人突破!
ということで、宮崎あおいと佐々部清監督の舞台挨拶があった。
なんか得した気分で作品を観た。
映画は大衆の味方である。
そんなことを思わせる一本である。
また、ご時世柄、時代の空気にもあっている。
夫がうつに見舞われた嫁さんのつましくもひたむきな奮闘の日々を描いていて好感がもてた。
「日輪の遺産」が不発だっただけに、佐々部監督の本領発揮ともとれる。てらいのない、ありきたりで平凡にみられがちな、しかし味わいのある映像の積み重ねでじんわりとみせる。
あれれ?と思わせるコンセプトミスは多々あるが、例えば、冒頭の髪がおったている堺雅人をみて、中野君が噴き出す場面なんて、自分の髪型のぼさぼさでは笑えない。他のうつ病の人に落ちがない。吹越満はもう一場面か二場面はいるでしょ?
元うつの編集者もあまり説得力なし。梅沢登美男にいたっては自分のセリフ言ったら即帰るなんて、不思議だ??????、
堺雅人が鬱になる仕事の過酷さを冒頭、しっかりとテーゼされれば、枝葉末節はともかく、もっと良い映画になったと思う。
とまあいろいろとあるんだが、なによりも宮崎あおいのつましくも健気な演技にすべて許すとしよう。
とくに中盤のナレーションの声質の良さと説得力で、涙がにじむ。うまい。ここは佐々部さんがよう引きだした。
アメリカ、ニューヨークを舞台に、ナタリー・ポートマンとナンシー・メヤーズあたりが組んでやったら面白そうなヒューマンドラマだが、
だいぶカットしたのか?と思う舌足らずさ、ラストの教会や講演会のダサイ演出は御愛嬌にしとくか。
あおい力に脱帽。
「十三人の刺客」を動とすれば、「一命」は静の映画である。
しかし、描いているのは、武士社会の愚かしさと矛盾に対する義の怒りである。任侠映画に繋がる、打倒!悪化した権力である。
こちらも、なぜか今の時代の空気に合っている。
これもぼくは好き!
しかし、三池監督作品、なぜか、画面がホラーっぽいタッチになるのは、何故か?
これだけ、不幸が重なれば、主人公は怒るぜ!と終盤にもってく構成の巧さ。それぞれの役者の個性と相まって、映画をスパークさせる。
特に海老蔵の目力は凄まじく、演技賞も期待できそうだ。
ぼくは2Dでみたが、3Dと何が違う?
ぼくには充分だったけど。
「はやぶさ/HAYABUSA」は、どうものっけからの竹内祐子の過剰なコメディエンヌぶりが、あまりにもひどいので、それに笑った。と思ったら、急に声がすわって実家の母にでんわかけるなんざ、トレンディドラマばりの急変に驚いた、さすが、堤演出。
分かりやすさゆえに「はやぶさ」を擬人化して描くのだが、なぜか、政府系のコマーシャルみたいで、感動もない。
また、開発局、民間系ほとんどが、マンガチックというかステレオタイプな人物描写でリアリティがない。かすかす、佐野史郎こと冬彦ちゃんの教授が、ちょいといいくらいかな。名優西田さんも、なんか、軽く流した演技というのか、みんな、ギャラ貰ってお仕事お仕事みたいな乗り。
女流砂田監督の「エンディングノート」は、後半かなり場内すすり泣きに包まれるドキュメント。
構成も巧いから、最後まで目が離せない出来だ。
しかもラストあたりの描写の凄いこと。まさに臨終に向かう病室の観客も立ち会っているようなリアルさである。
しかし、ふと我にかえれば、いかに、プライベートな記録とはいえ、お父さんがどう生きたか?重役やったくらいだから、清濁飲み合わせの人生だったのか?人に恨みはかっていないか?など、へんなところが気になって、果たして、こういう描き方はどうなのだろうか?と考え込んでしまった。
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