あの太陽を探して

「わたしにとって、幸せとは苦しみの中にしか見つからないものですわ」 『永遠の都』より

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ウェブサイト上でBBSの形式を利用して、一般参加者との対話の中から物語を展開させた岩井俊二のインターネット小説から生まれた衝撃の問題作。「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」「スワロウテイル」の岩井俊二監督が、14歳の少年少女たちの心の闇、焦燥、痛みを鮮烈に描き出す。中学生になった蓮見雄一 (市原隼人)は同じクラスの優等生・星野修介(忍成修吾)と仲良くなる。夏休み、2人はほかの仲間たちと西表島へ旅行に行く。しかし、旅行から戻った星野は変質し、番長を倒し自らその座に収まり、蓮見はいじめの対象になっていく……。学校での星野の凶悪さは常軌を逸し、その仕打ちに傷つく蓮見は、唯一の慰めとなっていたカリスマ的女性アーティスト“リリイ・シュシュ”のファンサイトを立ち上げ、そこで痛々しい心情を吐露していくのだったが……。岩井監督自身「遺作にするなら、これを遺作にしたい」と語る渾身の一作。



蒼井優が、どんどん止め処もなく墜ちて行く。

おとしめられて行く。

自分の身体なんて、

もう、意思を持たない道具のひとつでしかないのだ、

と、思うしかない状況に置かれ、

でも、

それに抵抗する術はない。


だって、中学生だから。



伊藤歩に、なんの非があるのだろう。

ただ、優等生だった、

そして男子に人気があるだろう、というだけで?

追いやられて、汚されて、やはりおとしめられて行く。


だって、中学校というあの社会だから。


でも、その、それぞれの透明感を失わない、

誰も汚すことのできない、清らかさはなんなのか?



誤解を恐れずに言うが、

あくまで、フィクションとしてとらえ、

忍成修吾が、刺されたときの、この爽快感は、なんだったのか?



ネットでこころが通じ合った、

唯一、こころを通わせ、

こころの拠り所にもなっていた人物に

リアルの世界でおとしめられて行く。


なぜ、おとなしく、目立たないように、息をひそめて生きている、



我慢することが

「正しい」

しかも

「美しい」と思っている人間が、

それが文化として刷り込まれてしまった人間であるがために、

次々と、卑下されて、

弱って、

目に付かない場所に追いやられて行く世の中なのか。



中学生じゃなくても。


社会人になっても。



Salyuの声は、個人的には好きだけれども、

彼女自体のイメージが自然体過ぎて、そして健康的過ぎると思った、この映画には。

彼女には、もっと、ふさわしい場所があったのではないか。

それが残念だ。



リリィ・シュシュは、もっと、もっと、カリスマ性があって、

現実味のない、一時代前ぐらいの感じの人であってほしかった。

緑の中で飛び跳ねていそうな人、

大きな口を開けて無邪気に笑えるような人ではあってほしくなかった。



こころの奥が、痛くて痛くて、ただ、痛すぎる。


泣かせる場面なんてひとつもない。


ぞっとするほど美しい、

光の中の、緑の中の、眩しすぎて、もやがかかったような中での、

溢れんばかりの水分と体液が充満した少年、少女たちの

場面がすべてだ。


それなのに、観てから何ヶ月も経った今も、思い出すと泣けてしまうのは何故なのか?


わたしは、この映画によって、きっちりと、明確に、傷つけられてしまった。


その傷がなかった、前の自分には、もう二度と戻れない。



なのに、わたしは、また、この映画を性懲りもなく観てしまうんだろう。

閉じる コメント(19)

これはDVDですか?見てみないと内容が理解できませんね。イジメの話ですか?興味は有ります。

2007/5/21(月) 午前 1:20 むくぴー

リズさん、説明不足ですみません!情報を補足してみました。これは現在DVDで借りられます。いじめのかなり陰惨な内容も含まれています。

2007/5/21(月) 午前 4:19 ネロリ

中学って一番ニュートラルなそれでいて残酷な世代かもしれませんね・・・。

2007/5/21(月) 午前 8:04 がーでん

確かに今の時代、中学生って一番難しい世代かも・・。蒼井優さんって、確かはにかみ顔で評判の女優さんですよね^^観てみようと思います。

2007/5/21(月) 午前 9:17 [ - ]

借りますぅ〜〜〜〜。

2007/5/21(月) 午前 11:57 むくぴー

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なるほど、素人のひとと、原作を作りあげていったんですね。なかなか興味がありますね。はてさて、近所のレンタル屋さんにあるかなあ?

2007/5/21(月) 午後 8:31 御蔵島イルカに公認された「ドルフ

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観たくなりました。退院したら、借りてみます。

2007/5/21(月) 午後 9:10 [ - ]

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現実的な感じがしますね。こういったのは、物語だけではないような気もします。

2007/5/21(月) 午後 11:44 [ - ]

私も岩井監督の作品は全て見てますよ。もちろんこの作品も。残酷ですよね。中学って一番傷つきやすい年代であり、子供の凶暴さ、残酷さが表に出る時なんでしょうね。私は19の時、今と同じ病になり、リリィ・シュシュばっかり聴いていました。この作品は残酷すぎて、自分が傷つけられるので、一度見たきりです。感情移入しすぎると危険だと思ったからです。

2007/5/22(火) 午後 2:01 EMIRIA

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こわいですね。今の自分にはとても観られそうにない作品だと思います。
来年中学にあがる末っ子がいるというのに、いまだに自分の10代の傷を癒せずにいます。

2007/5/22(火) 午後 8:45 みゅう

みてみたくなりました。レンタルしてこようっと。

2007/5/23(水) 午前 0:47 たかさん

中学時代って急に大人びてくるから不安定なんですよね。
発散する方向を間違えると残酷なことも躊躇せずにできてしまう。
存在は知ってますが、まだ観られないなぁという作品です。

2007/5/26(土) 午後 5:39 air*7_*2

ドガビは、ひどいいじめられっこでしたので、基本的にはこういう映画は見れません・・。体が震えるし、恐怖がフラッシュバックします・・。夕べ娘に「平成教育委員会、見ようよ」と言ったら、
「もう社会はいいよ・・」とそっけなく言われました。娘も中学でいろんな壁に当たっているようです。人は、軽い気持ちで残酷にもなれるし、またその行為にも慣れてしまうようです。そしていつまでも、それに無抵抗で耐えてしまう悲しい力もある・・。不器用というにはあまりにも残酷です。

2007/5/28(月) 午前 4:42 dog**iyori

がーでんさん、本当ですね。
身体はどんどん大きくなるし、知識もどんどん増えてきて、
でも、精神的な面がついて行かなくて、自分でももどかしい。
そういう世代ですよね。

2007/5/28(月) 午前 10:02 ネロリ

私も見てみたくなりました。でも子供達が寝静まってからじやないと見れそうにないですね。

2007/5/30(水) 午前 0:25 [ mi_*a19*4 ]

ダメだ…こういうの多分。
フィクションと分かっていても立ち直れないくらいのダメージを受けてしまいそうです。
映画館で映画を見なくなったのは、こういう映画を見てしまったトラウマがあったからなんですが、再び映画館へ足を運ぶのに10年近くかかりました。
自分が元気な時でも多分無理っぽいかな…ネロリさんは気持ち悪くなりませんか?

2007/6/1(金) 午前 7:32 [ kerori ]

ASUMIさん、そうです、その女優さんです。
蒼井優の演技が秀逸でした。
それまでいくつか観たけれども、
これでわたしはファンになってしまいました。

2007/6/1(金) 午前 8:39 ネロリ

リズさん、興味があったらぜひ借りてみてください☆
映像が綺麗で、いろいろな意味でこころに深く突き刺さる映画です。

2007/6/9(土) 午前 11:05 ネロリ

ドルフィンさん、そうなんです、だからかなりリアルな内容に
感じられます。
その分、怖いかも・・・。
現在、理由はよくわからないんですけど、DVDはもう販売
されていなくて、ヤフオクで高値がついちゃったりしています。
でも、レンタル屋さんにはあると思うんですよね。
わたしは、スカパーで観たのですが・・・。

2007/6/9(土) 午前 11:15 ネロリ

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