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母の4歳上の姉が、おととい死んでしまった。 とても静かな死だったそうだ。 伯母は、去年、癌で胃を全摘出した。 その時はとても元気そうで、その話を聞いたときは信じられなかった。 気丈でクールで、余計なことは言わず、人に頼ることを嫌うひと。 手術したことは親族の誰にも言わなかったそうだ。 それをたまたま知ることになり、2ヶ月前、心配した母があわてて電話をした。 当時、抗癌剤を投与されていて、食事をまったく摂れず、 体重は35キロになってしまい、起き上がることも辛いという。 「わたしはもう死んでも構わないの。 もう思い残すことはないから」 と何度も繰り返すのが、あまりに伯母さんらしからぬ様子で、 母がしつこく問い詰めたところ、 癌がリンパ節に転移していることを聞かされる。 泣きじゃくりながら、子機を握りしめながら、 「何言ってるのよ! お願いだから、死んでもいい、なんて言わないで! あきらめないと約束して!!!」 と必死に訴える。 そして、わたしに見せまいと自分の部屋の隅に縮こまるのを見て、 気付かないフリをし続けた。 泊まりがけでお見舞いに行った。 「買ってきてほしいものがあったらなんでも言って」 というみんなの問いに、伯母は、おいしそうな駅弁を買ってきてほしい、と頼んだそうだ。 よかった、食欲も出てきたんだ、食べられるようになったんだ、とみんなが安堵した。 「みんなが、おいしそうなものを、おいしく食べているところが見たいの」 と答えたのだった。 そのあまりにもささやかな願いに、 姉妹の愛情の深さに、 わたしが知ることのできない彼女たちの長い長い歴史に、 泣けて泣けてしかたがなかった・・・。 どうか安らかに眠ってください。 最後まで、冷静で強かった伯母が、今も穏やかでいられるよう、 わたしは毎晩祈っている。
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私も山登りを趣味にしています。第一の親友も癌で亡くなりました。それから人生が変わったようです。ご冥福をお祈り申しあげます。今日は訪問コメント有難う御座いました<(_ _)>
2007/4/16(月) 午後 9:00
自分も伯母様のように強く優しくありたいものだと思います。謹んでご冥福をお祈りいたします。
2007/4/16(月) 午後 11:25 [ - ]
100年前に伯母が亡くなった時も、母は悲しみで泣きっぱなしでした。私にとっても母の次に大事な存在だったので、一緒に泣きました。ご冥福をお祈りします。
2007/4/17(火) 午前 5:14 [ - ]
赤黒さん、おはようございます。ありがとうございます。
2007/4/17(火) 午前 9:18
なーたんさん、ありがとうございます。本当ですね。自分が病んでいると、どうしても余裕がなくなってしまい、人への思いやりが薄れてしまいます。とても反省します・・・。
2007/4/17(火) 午前 9:25
ゆうたんさん、ありがとうございます。最後まで一度も取り乱すことなく逝った伯母には、本当に驚かされるとともに、尊敬の気持ちでいっぱいです。自分も強くなって、最後は「ありがとう」とみんなに言って死ねるような人生にしたいと思っています。
2007/4/17(火) 午前 10:23
いぞうさん、ありがとうございます。
2007/4/17(火) 午前 10:28
叔母さまの言葉で、人格が伝わってきますね。きっと今、見守ってくれてますよ。
2007/4/17(火) 午後 11:13 [ - ]
100年前じゃない。。10年前です。。ww訂正しまーす
2007/4/18(水) 午前 3:08 [ - ]
やさしい方だったんですね。
2007/4/18(水) 午前 4:02 [ - ]
伯母様、最期まで温かなお人柄が伝わってきます。どうか安らかに。ネロリさんもゆっくりでいいから元気になってくださいね。
2007/4/18(水) 午前 8:10
プリンさん、ありがとうございます。わたしも、今回、人の死に方というのは、どのように生きてきたか、の総決算のようなものなのだな、と実感させてもらいました。
2007/4/18(水) 午前 9:43
utsu3210さん、ありがとうございます。本当にそうですね。生きているうちに、仲良く、大事にしないと、後悔ばかりが残ってしまうと思います。今回とても反省しました。
2007/4/18(水) 午前 9:46
kingyottiさん、どうもありがとうございます。
2007/4/18(水) 午前 9:47
ドガビさん、ありがとうございます。まだ実感が涌いていない、というのが本音です。伯母が今、そんなふうに感じてくれて、のびのびとしてくれていることを願います・・・。
2007/4/18(水) 午前 9:49
にじさん、はじめまして。ありがとうございます。子供の頃、7人姉妹のうち、ひとりだけ「鬼婆」と呼ばれていた人に5,6年預けられ、(ほかの姉妹は、優しい家だったり、嫌ですぐに飛び出したりしてきたらしいのですが)そこで、忍耐を学んだようです。でも、「なぜ自分だけ?」という憤りは、死ぬまであった、と、聞きました。そういうエピソードを聞き、改めて伯母の強さを思い、悲しくなってしまいました・・・。
2007/4/18(水) 午前 9:53
おおぬまさん、ありがとうございます。やっぱりどうしても「死」と向き合うのが怖くて(死にたい気持ちはいつもあるのに)、なかなか実感に至りません。元気だします。
2007/4/18(水) 午前 10:17
EMIRIAさん、ありがとうございます。そうなんです、心配をかけるのがたまらなく嫌なひとでした。むしろ、まわりの人間は、もっと心配をかけたり、わがままを言ってほしかった、と言っています。そういう気持ちも、よくわかります。元気出します!
2007/4/18(水) 午前 10:20
ヒゲおやじさん、ありがとうございます。「心の遺産」ですね。そうですよね、体はなくなってしまっても、魂は永遠ですよね。わたしたちが悲しんでばかりいるより、元気に強く、前向きに生きてほしいと、伯母も願っているはずです。元気を出します。
2007/4/18(水) 午前 10:22
叔母様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。最期まで冷静で皆を気づかう、素敵な方だったのですね。私も先週、親友のお父様が肝臓がんで亡くなりました。思い出は、心の中で永遠に色あせることはないのだと思いました。
2007/4/18(水) 午後 3:52