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昨年の12月6日号、【1杯150円のコーヒーにあるドラマ】というテーマで
ドトール・コーヒーの小冊子「ドトール・ピント・フェライス通り」を引用させて頂き・・・
『お店(企業)の歴史、思い、すなわちドラマを感じることが出来れば、
価格以上の価値を感じるもの』
さらに、実践的な学びの吸収として・・・
『お客様に商品を通じて何を提供するのか?』
『それが事業の軸となって、その通りに実践しているか?』
⇒これは、数字ばかりを気にしているようでは、決して実践できないこと、
そのことを改めて考えさせてくれた・・・
というようなお話をさせて頂いたことがあります。
【1杯150円のコーヒーにあるドラマ】記事は以下でご覧になれます。
http://ameblo.jp/nertrap/entry-10058882268.html
今回は、ドトール・コーヒー小冊子シリーズ第2弾「コーヒー物語」から
【商品への思いを表現する】
というテーマでお届けしようと思います。
今回の話では、テーマ以外のところでも非常にためになる
ヒントが散りばめれていると思います。
ぜひその辺りも感じ取ってくれると嬉しいです。
読んで終わりの人と、実践する人、
この差は間違いなく大きいものになります。
※実際に読者の中で大きな差が出ています。
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今回のテーマ
【商品への思いを表現する〜コーヒー物語より】
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■一杯のおいしいコーヒーを通じてお客様にやすらぎと活力をお届けしたい
これがドトールコーヒー創業者の鳥羽博道氏の願いであり、使命感。
この使命感は今でも脈々と全国のドトールコーヒーショップに受け継がれています。
この使命感を抱いたのは、鳥羽氏が19歳の時でした。
そのきっかけは、鳥羽氏が入社したコーヒー豆焙煎卸の会社が直営喫茶店を
出店するときに店長として抜擢された時でした。
19歳の鳥羽氏が店長として最初に取り組んだ事は、店舗の内装やデザインではなく
「いったい、喫茶業というのものが世の中に存在する意義はなんだろう?」
この素朴な疑問に対し答えを見つけ出そうとしたことです。
1957年、時代は戦後最大の好景気、街は次第に喧噪の度合いを増していきます。
調度そのころ「ストレス」という言葉が日本で使われ始めていました。
19歳の鳥羽氏は毎日めまぐるしく働く人達が、ちょっぴり疲れているように
映っていました。
そんな中・・・見つけたのです。
「喫茶業とは、働き疲れている人達に一杯のコーヒーを通じてやすらぎと活力を
提供することではないだろうか。それこそが喫茶業の存在意義に他ならない」と。
それから2年後、熱い使命感を持ったまま鳥羽氏はブラジルへ渡りコーヒー農園へ修行。
そして帰国後、コーヒー豆の焙煎会社を設立しました。
■感嘆詞レベルの基準
熱い「使命」を実現する為の絶対条件は”おいしいこと”
おいしくなければ「やすらぎ」も「活力」も生まれるはずがない。
鳥羽氏はそのように考えていました。
しかながら、おいしさを表す「ものさし」がないことに気づきます。
おいしさを「1mおいしい」とか「2kgおいしい」という数値で表すことはできませんから。
また、鳥羽氏は「人によって好きずき」というような曖昧な評価を嫌っていました。
誰がいつ飲んでも口を揃えて「わっ!おいしい!」と思わず感嘆詞を発するような
高いレベルの味こそが、目指すべき「おいしさ」だったのです。
そこで、尺度の無い「おいしさ」の基準を
「うまさとは、お客様の感動を呼び起こすものでなくてはならない」としました。
「やすらぎ」と「活力」をお届けしたいと願うのが使命なら、
感動を呼び起こす味を作りたいと願うのは執念。
それ以来、ドトールコーヒーの「品質」との闘いが始まりました。
■コーヒー豆
ドトールでは、生豆の質こそがコーヒーのおいしさを決定づける原点、
とても大切な第一歩であると考えています。
そのため、世界14カ国にある自社農園から輸入した豆もドトールの味に
ふさわしい品質か否かについて厳格、こだわりにこだわり抜きます。
その為の1つとしてクオリティの均一化を図ることを目的に生産国に対して
地域と農園を指定する「指定買い」という買い付け方法を採っています。
買い付け先の決定までには膨大な時間と手間が費やされます。
送られてきた生豆サンプルの一袋一袋についてロースト(80gほどの豆を試験的に
焙煎)し、カップテストを何度も何度も繰り返し・・・
ようやくドトールブランドの豆としての合格点が与えられます。
■焙煎
生豆とともにコーヒーの味わいを左右するのが、焙煎技術。
ドトールでは、特にこの焙煎についてはどこにも負けないという自負するほどの
こだわりを発揮します。
いまなお世界中で多く使用されている焙煎方法は、
「熱風焙煎」といって、大量の豆を短時間で焙煎するには効率の良い方法が
採られています。
いわば、質より量が主流なのです。
当然、この方法ではドトールの目指す味わいを作り出す事はできません。
とはいっても、どんな豆を選び、どんな具合に焙煎するのが良いのか?
世界中探しても詳細に説明してくれるものはありません。
まさに手探り状態からの試行錯誤を強いられたのです。
「これだ!」と思ったことに挑戦しても上手く行かない。
マサカリで焙煎機を叩き割りたくなる事もあったと鳥羽氏は振り返ります。
それでもあきらめずに試行錯誤の末、辿りついたのが「直火式焙煎」だったのです。
直火式焙煎でやれば、おいしいということも分かっているし、理論的にも分かっている。
が、実際にやってみると想像以上に手ごわい事に気づかされます。
生豆に直接炎を当てるため、火力調整に大変なデリカシーが求められる。
表面を焦がさないよう弱めの火力で15分〜20分の時間をかけて
じっくりと芯から煎りきりします。
「熱風式」とは比べ物にならないほどの時間と手間、神経を使うこの焙煎法は
比較にならないほどのおいしさとなって焙りあがってくるのです。
■釜
焙煎法は直火式に決まったものの、直火式では5キロから30キロ程度の豆をロースト
することしか出来ません。なぜなら、直火焙煎はもともと味にこだわる自家焙煎屋さんが
豆をローストする職人芸的なものだったからです。個人レベルでしか出来ない焙煎法。
しかしドトールがやろうとしていたことは、
個人レベルの焙煎法を工場生産レベルに取り入れようとしたことでした。
このような試みは、前例がなく、直火焙煎用の釜もありません。
そもそも1度に200キロもの豆を直火で焼くなどということ自体、常識はずれなことで
どこも手をつけようとしなかったのです。
そこで鳥羽氏をはじめとする工場スタッフは、ドトールの目指すべき味を実現する
ための釜作りを焙煎機メーカーに要請。
しかし答えは不可能、というものでした。
それならば・・・ということで
スタッフ達は国内で部品探しからはじめ、ドトール主導でコーディネートしながら
1つ1つ組み上げて行き、ついにオリジナルの直火焙煎釜を完成させたのです。
「この味だけは絶対に譲れない」という鳥羽氏の執念が生んだ産物でした。
〜出典:株式会社ドトールコーヒー 小冊子「コーヒー物語」より
商品に対する「こだわりや思い」ということの表現事例としてドトールコーヒーの
「コーヒー物語」という小冊子から要約してご紹介させて頂きました。
創業者である鳥羽氏がこだわってきたことのベースには「使命感」があり、
そのことが「執念」に繋がり、商品を生み出し、その品質を守っている、ということ。
そのような思いというものが、この小冊子から感じることができます。
では実際にみなさんの商品、あるいはサービスにおいて、こだわりや思いが
あるというのなら、ぜひ「使命感」というものを一度ベースにおいて、
こだわりや思いが、その使命感とどう繋がっているのか?
どのように形として表れているのか?
例えば・・・
アパレルや雑貨等なら商品の色使いやデザインであったり、梱包資材であったり、
飲食なら仕入れ先・原材料や調理法や盛り付けであったり、
あるいは、商品名の由来であったり、
などということを1つ1つ小さなことまで考えてみて下さい。
そうすることによって、全てにおいての「意義」というものがハッキリとしてくるので、
それらが商品、サービスとしての形になったという理由も明確になるはずです。
それが、「思いやこだわり」を具体的に表現する要素となり、表現する言葉なり
文章なりに繋がっていくのです。
ぜひみなさんもお近くのドトールコーヒーショップに立ち寄った時には、
机に置いてある、この小冊子「コーヒー物語」を手にとってじっくりと
ご覧になって見て下さい。
学べるのものは何も書籍やセミナーだけではありませんよ。
■今日のまとめ
『商品への思いやこだわりを表現するには、使命感と商品との繋がり方を考える。』
・仕事に対する使命感をノートに書き出す。
・その使命感が自分の提供する商品やサービスにどのように形として表す事が出来ているか
どんな些細なことでもいいから、最低1つ、見つけてみる。
・見つけたものが、なぜそれだったのか?理由を書き出してみる。
・また、商品を仕入れる、制作する、などの苦労話を作文してみる。(原稿用紙1枚程度)
※実践する人、実践しない人に分かれるでしょう。
このちょっとの差が、いずれ大きな差となります。
あなたはどっちですか?
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【あとがき】
今回ご紹介したこの小冊子を読んで、私が感銘を受けた
箇所が1つあるのですが・・・
それは、19歳の鳥羽氏が、はじめての店長となった時に、
店舗の設計やデザインのことを考えるより先に
「いったい、喫茶業というのものが世の中に存在する意義はなんだろう?」
という疑問を持ったところです。
何かにつけて「形から入る」あるいは「見栄えを気にする」「イメージを優先する」
などという人、少なくはないと思いますが、
ことビジネス、商売においてはその逆が重要だと感じています。
まずはその仕事をする意義、自分がする意義、そこに疑問を感じ、
その答えを探してみる、それは決して簡単な事じゃないかもしれないし
簡単なことかも知れない・・・そんなことは分かりませんが、
そのような答え探しがあってはじめて、「形」というものがあると思います。
また、そのような疑問を感じること、答えを探すこと、
それこそが仕事を通じて成長できたり、仕事自体を楽しくできたり、
お客様に喜んで貰えたり、なんてところ全てに繋がっていくような気がします。
と、またまた180円で勉強させてもらいました。
ドトールコーヒーさんありがとう♪
最後までお読み下さってありがとうございます
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