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お早うございます。 ここのところ鋸の話題一色でしたので、今日は気分転換に鉞です。 先日公園で貰った樫材、目が真っ直ぐな物を選んで来ていましたので、 折角だし二つに打ち割り、木目が観察可能な状態で保管したいと思い、 打ち割るために鉞をヤフオクで買ってみました。 樫材を持って帰った当初はマイナスドライバーを改造した打ち割り鑿や(笑)、 大工用の叩き鑿などでの製材を試みましたが、そこは流石に樫材で、 硬いだけでなく粘りもあるため作業は困難を極めました。 そこでいつものごとく三軒茶屋の刃物店で知恵をお借りしたところ、 やはりこういう作業には鉞や斧、最低でも丈夫な鉈位は必要とのことで、 クサビ形状の角度が大きくないと困難と教えて頂きました。 そういうわけで買った鉞ですが、う〜ん・・・・・。 なんですか、これは? 欠けまくりなんですが。(汗) 鉞の鋼の硬度として、昔の職人さんは、 「(木の)節を切っても欠けず、釘を切って凹み、石を切ってマクレる」 ―とその理想的な条件を伝えたそうですが・・・・・。 ん〜、ダメダメじゃん。(笑) もっとも、そこまで色んな条件通りの熱処理・鋼材選別なんて出来るの? っていうツッコミはありますけどね。(笑) 反対側もスゴイことになっている。(笑) しかもサンダーか何かでバーっと研磨されていたようで、 鎬筋がどこかも判らない状態です。(汗) 鉞は割り込みで作っていますから、普通鋼は鑿・鉋程に硬度が高くないそうですが、 それでも鋼に厚みもありますし、粘り強さも打ち刃物の中では最強クラスですから、 この欠けを落としきるのは難儀しそうです。 この鉞は後側の首に295と刻印されています。 って、この写真では見えませんね。(汗) 時々理解に苦しむ規格基準で数字が捺されていることもありますが、 多分これは295匁(もんめ)ということでしょう。 1匁が3.75gらしいので、およそ1100gちょっとということになりますね。 鉞としては小ぶりな部類ではないでしょうか。 いつどこの鍛冶屋さんが作ったのか、正確な事はいまいち分かりませんが、 側面に3本と4本のタガネの刻み跡もありませんし、杣・山林用ということはなく、 大工用の小鉞と考えて良いと思います。 もっともタガネの刻みは、越後の名工つんぼなどは大きさに関係なく入れたそうで、 大工用なら入っていないとも一概には言えないそうです。 もともと柄なんぞは付いていなかったので、まずは柄を挿げるところからです。 手間がかかると言えば確かにそうですが、それはそれで自分のオリジナルの柄を 作ることが出来ますし、そして何よりこの状態の悪さ! 柄も無く、錆びて、欠けまくりでと三点セットできていますので、 値段は1000円+600円の送料でした。 もしこれが掘り出し物なら、丈が十分残っているので、 当分は鋼が無くなる心配もありませんし、良い買物だと思いますが、 問題は鋼、地金の質ですね・・・・・。 さて、いかに・・・・・? ヒツ穴の径を採寸し、紙に寸法を書き起こします。 これを基準に柄の形状を考えます。 今回は柄の握り側から入れ、少しずつ柄のテーパーを大きくする方法で、 クサビなどを用いずに挿げてみました。 別にどういう訳があってということはないのですが、 岩野亮介氏のブログを拝見して以来、興味があったので。 ただこの方法では柄の先端以外は殆ど全体がヒツ穴を通る大きさになりますから、 このようにヒツ穴の小さい鉞では握る部分の太さが不十分になりそうです。 今のところまずは砥ぐことが出来なくては話にならないので、 とりあえずは握れれば良し、実用はまた後で挿げ直そうという考えです。 クサビを入れる方法にも色々ありますが、柄に切れ目を入れて打ち込む方法では、 後々柄が乾燥した時奥の方までヒビが広がりそうな印象で、気が乗りません。 出来るだけ柄に切れ目を入れずに挿げたいですが、今回仮挿げをしたおかげで どうすれば上手くやれるか分かってきたので、この経験は次に生かそうと思います。 墨付けをしたら鋸で挽いて大まかに形を作ります。 後はひたすら鉋で削るだけ。 反鉋などが大活躍です。 よし、でけた。 ちょっと使い心地は悪いけど、片手用の鉞の完成です。 刃も研いでないのに、嬉しくなって早速使ってみました。 案の定、刃先も潰れているしイマイチ食い付かない・・・・・。 そして計算外なことに、今度はクサビ形状が大きすぎるようで、 樫材の挟み込む圧力を押し切れずこれはこれで上手くいきません。 いや、正確には思いっきり力を使えば何とかなるのかもしれないですが、 ここはアパート、ご近所さんが飛び上がるような音は出せません。 仕方なく当初のドライバー鑿、叩き鑿も総動員し、やっとのことで割れました。 ふ〜。 この樫材は例のハナガガシで、木目が真っ直ぐに揃いやすいのが特徴らしいです。 一郎さん、とっくり眺めて「良い樫ですね」と一言。 やったね♪ 次は鉞の研ぎ上がりをアップします。 お楽しみに♪
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あるけすさん
同じ事をしてます(笑)
ある程度鉞の刃は先に研いでおいた方が良かったですね。
結構柄を付ける前の方が刃を研ぐのには便利です。
2014/3/8(土) 午前 9:28
ゆうけんさんに賛成の一票!
この手のまさかりはうちにも何本か転がってます
多くは近所の廃材やさんから引き取ったもので、出自は不明です。
大体は黄紙クラスの柔らかい鋼です
2014/3/8(土) 午前 10:20 [ 狛犬 ]
★ゆうけんさん★
こんばんは、いつもコメント有難うございます♪
そうなんですよね、あまりに切刃のハマグリが強すぎるので、
せめてもう少し鎬面は平面に近づけようと多少金剛とで成形はしましたが、
やはり一度潰した刃先がそのままでは上手く食い付いていきませんでした。(汗)
荒下しは刀剣用で御馴染みのカマボコ型砥石でいくしかない状態でしたので、
その工程だけはやはり柄が付いていた方が作業が楽だったのです。
ただしその後の中研ぎ仕上げ研ぎはやはり柄は外して作業しました。
2014/3/8(土) 午後 6:34
★狛犬さん★
そうですか!それはいいですね!
鉞は大振りなのはハツリに、小ぶりなのは枝落しなどにも活用できて、
あると何かと便利ですよね♪
硬度は黄紙クラスですか?黄紙と言っても色々ありますが・・・・・。
良くある出刃包丁位の硬度をイメージすれば良いのかな?
私の手元に来たのはどうも炭素鋼系なのですが、結構立派な硬度があります。
もしかすると有次の出刃より硬いかも?
ひょっとしたらその硬度が原因で、当初は刃毀れだらけだったのかもですね。
2014/3/8(土) 午後 6:43
鉞や斧は最初は硬い目の刃の場合もありますね。次第に程よい硬度になればよいですが。
ハツリ仕上げに使う場合、型によっては鎬が真っ直ぐだと都合が悪い事もあるので難しい所です。たいていは鎬を直線に研いで、刃先に小刃付け的に仕上げ砥石を当てれば、実用には十分です^^
2014/3/8(土) 午後 8:45 [ やまとも ]
そうですか、鉋刃なども卸したては刃先がポロつくとよく言いますが、
鉞の場合もそうなのですね。
この鉞はかなり鋼が残っていそうなので、今後使っていく内に変わるかもですね。
主な用途は打ち割りですが、時には枝材の荒拵えにハツって使うかもしれず、
どうするか悩ましいところですね。
ま、今のところはまず使ってみて様子を見つつ考えるのが良さそうですね。(^o^)
2014/3/8(土) 午後 9:45
藤田です。
きれいな色模様ですが柄材は何の木でしょうか?
私も道具の柄はよく作り、斧の柄はこれまで数十本作りました。
樫から始めて色々な木を使ってみましたがカマツカ、タンナサワフタギ、ヤマボウシ、ミカン類などが粘りと弾力があって良かったです。
市販の洋斧によく使われているヒッコリーの赤身も強いですね。
玄翁柄には手に優しいグミが好きです。
2014/3/16(日) 午後 3:29 [ dmr*x71* ]
藤田さん始めまして(^_^)!
わたしもグミの木をもらってと言うかほしいほしいとおねだりしてブログ仲間のrinrin師匠に頂いたのを数年寝かせてから玄翁の柄にしました。
既成の樫の柄とグミの柄とでは釘の打ち込むときに手に伝わる振動が全く違ってなるほど苦労して柄をすげると良い事がまっていると思いました。
2014/3/16(日) 午後 5:05
★藤田さん★
こんばんは、コメント有難うございます!
この柄は桜です。
色々調べてみたところ桜は玄翁の柄に使われることがあるようで、
更に釿の柄に使っておられる方もいるらしいことから、
短い柄なら飛び切り丈夫でなくても大丈夫だろうと使ってみました。
藤田さんは色々な種類の木材をお試しになられたのですね!
カマツカは別名ウシコロシでしたっけ?
すごく丈夫らしいですね。
ヒッコリーの赤味というのも面白そうで、いずれ試してみたいです。
2014/3/16(日) 午後 9:29
★ゆうけんさん★
ゆうけんさんにおすそ分けする分の枝も探しているのですが、
なかなか丈夫なのを集め難いですね。
今年はようやくイイ樫材を入手したので、いくらか乾燥期間を置いて、
割れなければお送りしたいな〜と思っています。
ただこれまでのところ結構割れて廃棄するのも出たので、
最後までどうなるかはまだわかりませんが・・・・・。
ひょっとすると芯持ちではなく挽き割った方が良いのかな〜?
2014/3/16(日) 午後 9:34
ゆうけんさん、はじめまして。
私の地元にはグミの木が多くて竹やぶや杉林の縁にはたいてい生えています。
刺の多い木なので嫌われていて地主さんに断ればたいてい快く切らせてくれますし、切って捨ててあることもよくあります。
グミは種類は同じでも緻密で重い丈夫なものからスカスカの軽く弱いものまで色々あって質よく形よく大きな節がないものは少ないですね。
なかなか見つからない分探す楽しみはありますが。
2014/3/16(日) 午後 10:18 [ dmr*x71* ]
あるけすさん、
桜ですか。それは美しいはずですね。
手触りもいいし過酷に使わないならいい柄材だと思います。
カマツカはウシコロシです。
堅さではもっと堅い木もいくつかありますが丈夫さでは日本で5指に入る木だと思います。
これはグミと違ってそうどこにでも生えている木ではないので営林署が林道沿いの雑木を伐採したときくらいしか入手の機会がありません。
藤田
2014/3/16(日) 午後 10:32 [ dmr*x71* ]
藤田さん今晩は、コメント有難うございます。
そうですね、桜材だと樫材ほどには強度は高くないので、
このような柄の短い手斧くらいが許容範囲でしょうか。
やはりウシコロシですか、鑿の柄などではこちらの名前でよく目にしますね。
しかしそんなに丈夫とは知りませんでした!
近年はあまり出回らず希少になりつつあると聞いたような覚えがありましたが、
やはり柑橘類などと比べると入手の機会が少ない素材なのですね。
2014/3/18(火) 午後 9:40
初めてコメントします。
助八さんの所からこちらを覗きに来ました。(^_^)
この鉞ですが、薪割り用の鉞では無く「製材鉞」あるいは「大工鉞」と呼ばれている種類のものです。
薪割りに使うのでは無く、製材用ですので薪割りには使いにくいと思います。
こちらに動画が載っています。 http://blogs.yahoo.co.jp/komainu417/folder/1250914.html
私は薪ストーブを使っていて色々と錆びた刃物が集まってきていて、その中にこのタイプの鉞がありました。
鉞も、形は似ていても「伐採用」、「薪割り用」、「製材用」と言う違いがあるようです。
最近は、うちの職員の蔵から出て来た錆びた「前挽大鋸」を復活させて製材を試し始めました。
これからも、時々覗かせて頂きますのでよろしくお願いします。
2014/3/23(日) 午後 7:46 [ chi*at*n ]
chidatenさんお早うございます♪初コメント有難うございます♪
そうですか、やはり打ち割には不向きなタイプだったのですね。(汗)
ということはいっそ、鉞ではなく斧の方が買った方が良かった感じでしょうか。
そして、打ち割にはあまりに使い難かったので、
もしや?と一瞬脳裏を掠めたのですが、やはり製材用、伐採用、薪割用と、
それぞれ違う種類の鉞があるのですね!
私はてっきりハツリなどの作業は鉞で、斧が薪割りに特化していて、
伐採にはどうするんだろう?と考えていましたが、そんなに単純では無いですね。
もっとも、そういうイメージだったなら、むしろ初めから斧買えよ!って、
ツッ込まれてしまいそうですが、以前どこかの本で竹材の打ち割りに、
大工用鉞が使われていたのを見て、
「ああ、簡単な打ち割りならこういう鉞でもできるんだ」
と思ってしまったんです。
2014/3/24(月) 午前 7:12
しかし現物を見てみると、樫材のような粘り強い相手には全然無理そうですね。
恐らくクサビ形状の大きさとか、写真では分からないどこかが違うのでしょうか。
そうすると、私の鉞は木材表面の粗いハツリ作業などに向いている作りなのかな?
色々と興味をそそられて、参考URLをクリックしてみたのですが、
あれ?狛犬さんのブログに飛んでしまいます?
chidatenさんは薪ストーブをお使いなのですね!それはいいな〜!
我家の冬は電気ヒーターが熱源ですし、調理も電磁調理器ですごく寒いです。(笑)
しかしそういう環境ですと、鉞も色々お持ちなのは納得ですね。
前挽き大鋸もまた面白い道具ですよね!
刃先の焼入れなど、私のような素人には扱い難い部分もありますが。
今後もどんどん枝切り用鋸などの紹介もしていく予定ですので、
また是非いらして下さい。<(_ _)>
2014/3/24(月) 午前 7:13
アルケスさん、コメントありがとうございます。
狛犬さんのブログに飛んだのは、私のミスです!済みません。
製材鉞の実演動画は https://www.youtube.com/watch?v=p7oyCVzYOyA で、製材鉞、手斧、槍鉋を使った「三条御柱」の画像はこちらです。https://www.youtube.com/watch?v=UyJjZDLVeBA
私も全くの素人ですが薪ストーブを使う事で、チェーンソー、斧など研ぎなど知らない事を調べるはめになってしまい、包丁の研ぎでは助八さんの所にたどり着きました。
昔の人が使っていた道具は、それなりの意味があったと思うのですが、私達が理解するのは大変ですね!( ´▽`)
特に「地鍛冶」が各地にいたようで、それぞれにお客の注文にあわせて作っていたようですので、ますます大変です。
でも、意味がわかると「なるほど〜!」と納得してしまいます。
今後ともよろしくお願いします。
P.S. 「磐井の里から」で検索していただくと、私のHPにたどり着きます。
2014/3/25(火) 午後 7:12 [ chida ]
chidaさんこんばんは、動画を紹介して頂き有難うございます♪^^
製材鉞の動画は杣大工さんの作業風景ですね!
以前一度幕張の削ろう会で実演されていた際、遠目にその勇士を拝見しましたが、
ぼんやりとした記憶ではあの時の鉞はもっと大ぶりの物だった気がして、
これはもっと簡単な作業、それこそ鉈のように枝払いのような簡単な作業に
用いられる片手で振るような鉞なんだろうなぁと思っていました。
この動画を見る限りではもう少し長めの柄をつければ小さな角材の表面を、
四角にハツり出したりする整形作業に使えそうですね!
三条御柱の動画では鉞のハツリ出しの後の古式の製材方法が見れ、
とても勉強になりました。
鉞には土地ごとに色々な形状があるようで、故村松貞次郎さんの書籍、
「新・道具曼荼羅」には釿とともに各土地の形状が紹介されていました。
http://blogs.yahoo.co.jp/new_alces/13483328.html
2014/3/27(木) 午前 0:15
chidaさんのホームページも拝見しました♪
とても大きい木材をいとも簡単に動かせるのは私にとって大きな発見です。
前挽き大鋸は私の持っているのと同じような造りで、
杣大工さんに教えてもらった事や書籍「鋸・墨壷大全」での解説などから考えて、
江戸後期から明治初期あたりに一般的たっだ形状だと思います。
2014/3/27(木) 午前 0:16