|
こーんーばーんーわー☆ 一昨日・昨日と、ガラにもなく真面目な文章を書こうと試みたため、脳ミソがもうヨレヨレのカニ味噌のような感じのAlcesどんです。(笑) もうね・・・・・、当分の間はあまりに長ったらしい文章を書くのなんて冗談じゃないし、図を書いては投稿し、文章の編集に伴って修正する作業を繰り返すのも疲れたので、今日は軽い内容の記事を書いていきますよ。 ええ、軽い内容にしますとも! 軽い記事いくどー!\(^0^)/ ってコトで、一日に掲載した國弘の鉋再登場です。 鑿の作品(?)についてはこちら♪→鑿の形状の変遷と退化―初代國弘以前と以後― 國弘の鉋は、同時代に鉋の名工として名の高かった義廣の鉋との比較において作風が荒かったために、義廣以上に高く評価されることはありません。 どういうことかというと、切れ味に関しては鑿の製作と同様良い鋼を丁寧に鍛えていたので、優秀な内容を示してはいたのですが、整形精度については雑としか言いようの無い物がそれなりにあるからなのです。 義廣の鉋は背中の作りなど丁寧な仕事がされていますが、國弘の鉋はというと、火造りの際に付いた槌の後が残っていたりしてボコボコな物が結構あります。 さらにその槌痕も、表馴染みの形作りが上手な鍛冶屋さんは鍛冶屋槌が真っ直ぐに当たるよう打ち付けますが、國弘の槌痕は鍛冶屋槌の角がめり込んだような、どちらかというと傷とかエクボとか表現する方がピッタリなありさまです。 鑿作りにおいては革新的と言える程の造形力を発揮した天才鍛冶ですが、鉋作りは鑿作りほどには光るところが無かったのですね。 そして鋼付けの技術も、鍛接線がのたくっていたり、鋼の厚みがぶ厚く着けられている物が多いために、真っ直ぐで平に着ける義廣に軍配が上がってしまうようです。 これらは単に火造り成形が義廣程には上手くなかったのか、それともやろうと思えば丁寧にやれるのにその気が無かったのか、今となっては知る術は無いわけですが・・・・・。 それにしても面白いことに、この雑さ加減が偽物だらけである國弘の鉋の中から真作の國弘の鉋を見つけ出す際の、一つの判断基準にもなるようです。 昔あるとき、土田一郎氏は國弘の刻印が捺された鉋を見つけ出し、それを千代鶴是秀に見せたそうですが、 「國弘にしては鉋が上手すぎます」 ―と言われ、國弘の鉋に見られる背中の火造り痕の荒さについて説明を受けたそうです。 しかし國弘だって毎回毎回意図したってわけでもない限り、槌痕がハッキリ残ってる作品ばかりでなく、時にはちゃんと綺麗に仕上がった作品を作っていたとしても不思議はありませんし、逆に國弘以上に鉋作りが下手で表馴染みをボコボコにしてしまう職人だって、それなりの数はいたでしょう。 そんなわけで、登録商標の刻印が打たれる前の作品については、専門家でさえ真贋を判定できないようですが、國弘の真作であると確定しうる特徴もあるにはあるようです。 これがそれです。 なんと表馴染みどころか、側面にまで槌痕が残っています。 なんでこんな所に槌痕?って思うところですが、試験的に鍛冶屋の技術を実践・再現しておられる土田昇さんによると、鉋の平を叩きすぎて側面の厚みが無くなったために、わざと槌の角を入れ厚みを出したと推測されるようなのです。 たまたまこうなりました、―ってことはまず考えられないようで、鍛冶屋槌のど真ん中を当てることは難しくないとしても、角が入るようなことは狙いでもしないとないそうです。 そしてこんなコトを狙ってやれるということは、日常的にこんなコトをやっているということで、そうでもないとこんな面積の狭い面に当てるなんて芸当、そうそうできることではないとか。 そんな荒っぽくもあり、見方を変えれば器用とも言えるようなところに、複雑な形状を作り慣れている鑿鍛冶らしさを感じるのは私だけでしょうか。 写真の際鉋はこれらの特徴から判断して、國弘の真作であることは間違い無いそうです。 ただ、真贋の判断以上に難しいのが世代の判断で、初代〜二代目の初期までは大体同じような刻印を用い、使用した鋼も同じ玉鋼でしたので、よほどハッキリした履歴でも付随していない限りはどちらの作品か判定しようがありません。 それに二代目や他の弟子が初代の許で修行を受けていた期間の作品であれば、初代が横座、二代目が先手といったような感じの共同の作品の可能性もあり得ますし、早死にした國行の存在も視野に入れると、もはや鑑定は混難を極めます。 っていうかカオスです。(笑) 「登録商標」の刻印が入る以前の、初期の頃の鉋の作品では偽物だらけとよく言われる國弘ですが、実は案外一番多いのは偽物ではなく、真贋も世代もハッキリしないグレーゾーンの作品なのではないか―と、最近では思います。 表馴染みの頭に近い所はこんな感じでボコボコです。(笑) もう一つの平の小鉋の表馴染みも見てみましょう。 コレ、世田谷ボロ市のKさんの露天で買ったので、背中はサンドペーパーで「手入れ」されてしまっているんです。(汗) しかしそれでもこれだけ黒肌が残っているわけですから、いかにこの背中がボコボコか理解して頂けるのではないでしょうか。orz はーっはっはっは、おかげで「楽しい」修正作業ができるよぅ・・・・・。(T∀T;) そして色付けし直したら、こんな風にサンドペーパーで磨かれた所とはハッキリ色が分かれるルックスに。 もちろん、表馴染みだけでなくこちらの面も全体がピカピカでしたよ、ええ。(泣) そんなわけで、毎日夜寝る前に栗の煮汁を塗っていたんですよ。 栗のアクが鉄と反応して、暗紫色に鉄を変色させてくれます。 結構自然な風合いでしょ? 平の小鉋の地金は巣は全く入っていないですが、模様と研ぎ心地から見て多分和鉄でしょう。 鑿も鉋も作る鍛冶屋さんの鉋では、時々鑿の地金なら良かったんだけどなぁ―って思う地金の鉋が少なくない確率で出てきますね。 今回二丁の國弘の鉋の内、際鉋はヤフオクで溝鉋7〜8丁に紛れて出品されていたので、数が多かったため送料を入れると5000円以上。 一方、平の小鉋はボロ市なので、1000円。 本当は1300円の札が付いていたのだけれど、常連さんと一緒に買物したおかげでちょっと負けてもらえました。(笑) ほ〜んと、古道具の値段なんて、あって無いような物ですなぁ。
|
全体表示
[ リスト ]





流石の一言です、様々な事良くご存知ですね
でもよくわかる説明で、ある程度わかる方には納得なのかな
自分はと言うと唸るしかないですね(苦笑)
今頭の中は自分では調整したことの無い際鉋・・・何時か欲しい。
2016/1/5(火) 午後 10:41 [ tamamokukun ]
今の仕事では 毎日研いでも 使いきれない程 もってますが こういう鉋の話題があると また欲しくなってきました(??﹃?? )
というか 手道具使う仕事したいですねー・・・(=_=)
2016/1/6(水) 午前 1:40 [ さわらの山車大工(見習い中) ]
面白い記事をありがとうございます〜(^^)
商標の國弘しか見た事ないです〜(笑)オールド國弘実際に見てみたいですね(^^)探してみよ\(^o^)/
2016/1/6(水) 午前 8:21 [ 天然砥石尚 ]
いやいや・・・また、十分立派な論文が・・・(^^;)
今回は前回よりは趣味性に寄った内容ですが、素晴らしいです〜!
ま、鉋のことはさっぱり分かりませんが・・・(-_-;)
2016/1/6(水) 午後 0:18 [ せい ]
★tamamokukunさん★
こんばんは、いつもコメント有難うございます。
國弘銘の道具はヤフオクを見ていると年間20件以上の関連する出品がありますが、
天の刻印は國弘とそっくりなものの、四角枠の中の銘が違ったり、
「登録商標」とか「たか のは」の刻印も打たれた後代の作品の方が多く、
初代〜二代目の初期の作品はあまり出てきません。
また運良く出てきても真贋の判定は難しいので、少しでも参考になればと思い、
これまでに教わってきたことを記事にしてみたんです。
何かのお役に立てれば嬉しいのですが。
2016/1/6(水) 午後 7:13
★さわらの山車大工さん★
こんばんは、いつもコメント有難うございます。
ハハハ、安くで良い鉋が手に入るなら幾つあっても良いではないですか!
それこそ100丁位あったとしても、使い分けや予備の備えとして考えると、
全然多すぎるというコトはないと思いますよ。
・・・・・と、さりげなく自分の収集癖も肯定してみます。(笑)
2016/1/6(水) 午後 7:36
★尚さん★
こんばんは、こちらこそいつも拙記事をご覧頂き有難うございます。
國弘の鉋と言えば、よく目にするのは鷹の羽國弘ですよね。
しかし鷹の羽國弘も決して実用的な内容は悪くないものの、使用鋼が現代鋼なため、
私は資料的な価値のありそうな時代の國弘だけに照準を絞っています。
でもとんでもなくレアって程に数が少ないわけではないですよ。
事実、今現在もヤフオクに出品されていますしね。(笑)
2016/1/6(水) 午後 7:57
小鉋名人ですね。
いい台に恵まれず、使うたんびに・・・・。
うちのは比較的に新しいのですが。
2016/1/6(水) 午後 8:01 [ 明庵 ]
★せいさん★
こんばんは、拙文を論文だなんて言って頂き有難うございます。
これを論文だなんて言ったらどこからかお叱りの言葉が飛んできそうですが。(爆)
しかしまだネット上では國弘など歴史的な工人の作品について、
真贋や世代を見分けるのに十分な情報が充実しているとは思えないので、
こんな記事を書いてみようと思ったんです。
2016/1/6(水) 午後 8:25
★明庵さん★
明けましておめでとうございます、いつもコメント有難うございます。
今年もまたどうぞよろしくお願い致します。
いえ本当の名人には遠く及びませんよ〜。(汗)
ただ、小鉋は通常規格の鉋よりも古物市などで遭遇しやすいといのはありますね。
寸八とかは良いのがあったとしても、高いのばかりなんです。
2016/1/6(水) 午後 8:52
> あるけすさん
おはようございます。
初代、二代目は見分けがつきにくいが他の代の人より見分けがつくほど上手。これが刀で結構あるんですよねー
2016/1/7(木) 午前 8:23 [ 狛犬 ]
わお〜凄いですね…知らない事だらけです、φ(..)メモメモ
有難う御座います、これからも宜しく御導き下さいね(^^)/
2016/1/7(木) 午前 9:36 [ 仁淀の小鮎 ]
> あるけすさんさん
2s305です
こう言うお話は 完全にアウェイの状況で 何のことやら五里霧中 アルケス先生のお書きになった物を丁寧に読んで勉強させていただくしか有りません
2016/1/7(木) 午後 0:56 [ 2s305 ]
★狛犬さん★
こんばんは、いつもコメント有り難うございます。
今年もどうぞ宜しくお願い致します。
そうですね、他の工人との違いは判っても世代の判定が難しい作品、
あるあるですよね。
この記事で紹介した際鉋も、多分初代の作品だろうということだったのですが、
あくまでも「かもしれない」ってコトで、決定的な決め手には欠くようですね。
2016/1/7(木) 午後 5:48
★小鮎さん★
こんばんは、いつもコメント有り難うございます♪
今年もどうぞ宜しくお願い致します♪
木工具の歴史って、専門家は膨大な情報を持っているのに公開はされていない、
―って部分が非常に多いんですよね。
紙媒体の記録が残されるようになったのもごく最近のことだし、
そういう情報を扱う書籍も数えるほどしかありません。
でもそれじゃあんまりなので、せっかくブログという情報共有媒体も
やっていることですし、できるだけ多くの見聞きした情報を、
今年は発信していきたいなぁ、とかそんな漠然とした目標を描いています。(笑)
2016/1/7(木) 午後 5:56
★2s305さん★
こんばんは、いつもコメント有り難うございます。
門前の小僧習わぬ経を読むというやつで、私はいつも教わる立場、
本当の先生というのは別の方々のことですよ。(笑)
しかし普段その道の第一人者の方々に教えて頂いただく機会に恵まれたおかげで、
ネットや書籍などでは触れられていない情報とか裏話なども教えて頂いているし、
価値のありそうな情報を自分一人だけ知って脳内で腐らせていくくらいなら、
ブログをご覧頂いている皆様と共有していくべきではないかと思っています。
2016/1/7(木) 午後 6:14