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こんばんは。 ウチの区の図書館に書籍「千代鶴是秀」がある事が分かったので、性懲りも無く借りてきました。 この本が、先日七丁目のボステリさんにオススメした本です。 そして石堂家に送られた「あしたの夢」の鰹節鉋をみていてふと思ったのですが、私の所の藤四郎の鉋と瓜二つの輪郭です。 頭から肩にかけての弧の描き方、裏スキの雰囲気まで、どこをとってもそっくり。 同じ作者が作ったのだから当然と言えば当然だけれど、義廣の鉋などは一つ一つ厚みや頭の形も違うし、同じ作者が作ったからと言って、毎度毎度偶然に同じになるとは限らないように思います。 まして、裏スキの減り方など、使用者の研磨技術や癖にもよる部分まで似てくるとは、意図しないとこうはならない気がします。 ということは恐らく、この寸法の鉋は、頭と刃先の厚みはこの寸法で、裏スキの形状、深さは何分何厘でと、事細かに決めたれた規則があったということなのでしょう。 事実、鉋ではないものの、鑿については一分毎の規格の溝を刻んだ金型を用意し、その溝を通すことで幅を測る、言わば「是秀スケール」のような物を作っていたそうです。 もちろん、頭の形などは作品によっては懐古的な綿帽子の作品を作ったりもしましたし、一律なものでは無かったのでしょうけど、やはり道具としての機能を支える根本的な部分には、鑿用の「是秀スケール」に当たる何らかの規則性、法則性があったのではないでしょうか。 昨今の鉋は、背中のヌキが浅い、裏スキは深い、身も厚い、―と鉋の本来あるべき規則性を完全に無視して作られた物ばかりですが、粋な切銘や装飾的な槌目よりも、まずはやはり使い手が「使いやすい」と感じる作り方をこそ、最も大事な所として製作して製作する姿勢が、本来あるべきモノ作りの姿な気がします。 でも鉋なんて、乱暴に言ってしまえば軟鉄に鋼の着いた四角いセンベエみたいなモノだし、手を抜こうと思えばいくらでも手を抜けちゃいます。 第一、自分で鉋を使って、どういう姿が使いやすい理想的な姿なのかを、体で実感して理解している作者自体、本当に少ないのではないでしょうか。 例えば鉋台であれば、寸八の台は九寸五分の長さが定寸で、押えの幅は二寸一分幅とか、事細かな決まりはハッキリしていますが、刃の規格はとなると地方や流派によってもまちまちだし、全く決まったものが無いのが現実でしょう。 それだけに、「是秀スケール」というものが、数値化された明確な基準としてあれば、使用者も製作者にこれが「必要最低限の基準」という、一種の指標として示せるのですけどね・・・・・。 まぁ、是秀さん亡き後は絵に画いたモチですね。 ・・・・・と、いつになく真面目なことを考えていたAlcesどんでした。(笑) そうそう、藤四郎の鉋が入っていた台は、先日の秀奴の鉋に流用しました。 秀奴の鉋も、少しずつ様子を見ながら実用に投入しています。 しかし今回の素材は相手が悪い・・・・・。 この素材、ピンピンに研いだ切れる刃でないと艶が出せない上に、砂粒を所々に噛んでいて、刃がすぐに欠けてしまいます。 それでもちょっと厚めの削り用に刃を出し、こんな感じの屑は出せました。 厚い削りと言っても、こんな感じには切れていますよ。(笑) すごく適当な刃付けなのにコレだけ切れるとか、元がイイ刃なのでしょう。 炭素鋼系で砥石当たりも良いし、初心者でも扱い易い鉋ですね。 この日はなかなか手が決まらず、思うような研ぎが出来なかったので、硬めの砥石は使わず中硬程度の砥石で仕上げとしました。 もっと研ぎも仕込みも上手な使用者が扱えば、それこそミクロンの削りに挑戦できるポテンシャルは十分にありそうです。 なんだかまとまりが無いけれど、今日はこのへんで。
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鉋(かんな)
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色々な鉋(かんな)を紹介。
最近やっとソコソコの収集品が集まってきました。
最近やっとソコソコの収集品が集まってきました。
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こんばんは。 鉋の裏修正や研ぎ下ろしに少し疲れたので、ちょっと一服。 鉋の仕込み準備などを空いた時間にこなしています。 そんなわけで今日ちょっとだけ触っていた品ですが、この写真のモノ何か分かりますか? 古い鉋を集めている方々はしょっちゅう目にしていると思いますが、知らない方は見当も付かないかもしれないですね。(笑) 昔の製品はホント良く出来ているなぁ・・・・・。 鋼がちゃんと着いていますが、その鋼の薄さたるや、私の安物カメラではハッキリ捉えるのが難しいほど。 機械圧延で作られた可能性もあるのかなぁ?などとも思いますが、それでも今の技術でもなかなかここまでの薄着けは難しいはずですよ。 できれば来週辺り、コレを使っていた明治頃の設備の写真を求めて、都内の博物館へ行こうかと思っています。(笑)
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フリマ主催者の発表ではスケジュールどおり開催のようなんですが・・・・・。 今日はこんな天気なので、絶対に店も出て来ません。(汗) しかも今日は体調も悪いし。 小雨の中無理して出動するより、家で放置している鉋の相手でもする方が無難だな、と。 ま、ひと言で言えばサボっちゃったってコトですね、ハイ。(笑) 際鉋など、刃が斜めになっている刃物の刃先の裏出しにはいつも苦労させられますが、今回のはご覧のとおり裏の縁が砥石に当たらず、特に難儀しました。 ただ幸い、側面の面取りが異様な程に大きく、鎬面に匹敵するだけの面積がありましたので、こちら側からも裏を叩きだすことで、何とか砥石に当たるようになりました。 しかし、いくら際鉋の側面は面取りするもの―と言っても、普通ここまで大きくは削らないので、通常通り面取りが小さい際鉋で同様の状態の裏になっていたら、流石に万事休するところでした。 それに今回はたまたま鋼が割れるようなことも無かったけど、通常の裏出しとは全く違う方向から叩いているだけに、鋼に加わる内部応力はかなり際どいことになっているはずで、いつどこにどんな方向にクラックが入っても全くおかしくない状況です。 最後の手段として、裏を仕上げなおすというのはあるんだけどなぁ・・・・・。
それは元の裏スキを消滅させるうえ、ものすごく時間も掛かるので、できればやりたくない方法です。 |
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ただ左二つと右から二番目のはもう寿命のようで、切断して豆鉋などに転用するのでないと実用は難しそうです。 特に面白そうなのはこの4丁。 まず右のですが、谷口の刻印が入っています。 谷口は鋸鍛冶で有名な一派でしたが、ときどき鉋でも谷口の刻印の鉋を見かけます。 他に谷口と堂々と名乗るような工人も思い当たりませんので、これは「あの鋸鍛冶一派の谷口」の鉋と考えて良さそうです。 かつての鋸鍛冶は専業化された分野で、あまり他の道具類を手掛けたといった話は聞きませんが、資本力もある有力な系統でしたので、注文があれば鉋なども販売したのでしょう。 ただ、鋸鍛冶が鉋も自分で手掛けるとは考え難いので、実際の仕事は鉋鍛冶に依頼していたのではないかと想像しています。 次に真ん中二つですが、コレは全く得体の知れない鉋です。(笑) ―が、作りは古典的な尖り気味の綿帽子に、いかにも問屋銘らしい刻印、ヌキの深い背中に浅い裏スキ、薄付けの鋼など、見るからに江戸時代の鉋の雰囲気です。 実際本当に江戸時代まで上るのかは知りませんが、少なくとも明治初期、輸入鋼が普及する以前の作品であるのは間違い無いでしょう。 銘はカタバミの紋の鉋は「弥助」。 隣のマルカの刻印が打たれている(砥石みたい笑)方は、二文字目が「宇」の字なのは読めますが、一文字目が判然としません。 どちらもいつ誰が作ったのかは皆目見当も付きませんが、何かご存知の方がおられましたらご教授頂けたらと思います。 そして最後一番左の鉋ですが、コレはこれまでに何度か登場した大極上銘(笑)の鉋ですが、今回面白い刻印が打たれたのを引いたようです。 それはカイサキ近くの不明瞭な刻印です。 以前の大極上の鉋にもありました。 大分擦れて薄くなっていますが、どうやら亀甲模様の刻印です。 これだけなら、ただ「あ、同じ刻印だ」と思って終わりでしたが、この前ヤフオクを見ていて以外な作品に同じ刻印を見つけました。 これ、たまたま見かけた善作の釿ですが、同じ亀甲模様の刻印です。 もちろん、善作の作品と共通の刻印が使われているからといって、これら大極上銘の鉋も善作の鉋だと思っているわけではありませんよ。(笑) 善作の作品で亀甲模様の入っていないは沢山ある、っていうか入っていない方が圧倒的多数ですからね。 そんなわけで、これは納入先で捺された刻印の可能性が高いですが、するとこの刻印を調べていくと、もしかしたら善作の流通経路の一端が分かるかも?という可能性がありそうですね。 もしこの刻印が、謎だらけの初代・二代目の善作に繋がったら面白いな〜、と思ってます。(笑)
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今日はフリマに行って来ましたが、ボウズで帰還でした。 古い鋸で、顎の面取りが大きく姿も良さそうな東京系っぽい?片刃鋸は見たんですけどね・・・・・。 どうも知らない銘だし現代鋼のようだったので、「他を見て来るか」と思って流したっきりで存在を忘れて帰って来てしまいました。 ってことで、悔し紛れに?以前の収穫品を載せてみます。 コレ、石堂秀一の前鉋を見つけた時、他の道具と一緒に500円で見つけて来た鉋です。 頭が潰れているので、その分の姿を復元した姿を想定すると、元々は綿帽子だった様子なので、古い鉋なのかなと思い買ってみました。 家に帰って研いで見ると、残念ながら期待とは違って現代鉄+現代鋼の作りのようで、鋼も言うほど薄くはありませんでした。 しかし全体の作りは悪くない精度で、刃味も炭素鋼系のようないい感触の研ぎ心地です。 表馴染みは火造りでほぼ形作られていて、僅かに台に入る部分を鋤いた様子ですが、頭の辺りは全く鏟を当てられた形跡もありません。 火造りがある程度上手な作者だったのでしょう。 面白いことに、表馴染みに斜めに交差する方向に綾目が刻まれています。 銘の上の桐紋の家紋も刻印が打たれているのも印象的ですし、結構個性のある鉋刃だと思います。 しかし、以前一度見たことがあるような気もするんですが、どうも思い出せません。 作りから見ると、埼玉辺りから新潟に至るラインで作られたのではないか?という気もしますが、どうかなぁ? 以前見つけて来た村山の鉋が作りや研ぎ感が似ている気がしましたので、案外龍進斎系の工人ってこともあるかも?って妄想しています。(笑) それともう一つ面白いのは、表馴染みの方に打たれたこのネズミの刻印。 これも以前ヤフオクか何かで、似たような刻印を見た気がするんですが・・・・・? この鉋も面白そうなので、いずれ平鉋に改造して試してみようと思っています。
・・・・・ただね、もうこんな感じの仕込んでない刃だけのが20枚位? たぶんウチの中探してみたらそれ位あるんじゃないかと思うんで、いつになるのかは不明ですが。(汗) |




