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五分鑿の仕込み、第三弾まできました! 前回は上の状態まででした。 ところでこのあたりの工程になると、試しに鑿を柄に入れてみて、 引っかかる所を少しずつ削っていくわけですが、コミを入れてみると―、
狭くてきつい穴を広げていくわけですから、その途中では当然のことですが、 こんなときに有ると便利な物があります。 こんな棒切れですが、一箇所角を┘型に落としています。 普段は金口のあたりを叩いて柄を抜きますが、現在の状態では柄を傷付け易く、 叩くのはちょっとやり難いので・・・・・。 落とした角をこんな風に引っかかるように当て―、 軽〜く握ります。 この状態で 抜く時に勢い余ると柄が飛んで行ってしまうので、程々の力加減で。(笑) ちなみにこの棒はたまたまこんな形の廃材があったから使っているだけで、 実際はもう少し短い方が扱い易いし、材質も写真のは堅材のウェンジュですが、 硬い木材を使うと柄の方に凹みができたりもするので、杉などのような、 もっと柔らかい木材を使う方が良いようです。 工程に戻りますが、とりあえず↑が鉋で削りまくって太さを調製したところ。 桂が付いていますが、細過ぎてスカスカ桂が落るようでは話にならないので、 桂の内径を見ながら太さを考えて削ると、こういう順序になりますね。 ここで問題発生! その一でぶっちゃけていた、割れが出てきてしまいました! これがその割れです。 ここまで大きく深いと誤魔化しようもありませんね。 今回は柄が無いままなのは困るし、せっかくここまできたので、 今更と思い仕上げましたが、いずれ作り直すのは確実です・・・・・。 ここまできたら、後は一寸鑿の時と同じ要領で、金口を着けるだけです。 透き間ができないよう削るのは当然ですが、コミの穴を削ることを思えば、 これくらいはそう難しくありません。 あえて難しいところを挙げると、柄の握り部分と金口の外径では、 段差が有る事が殆どなので、必然、桂側に向かって鑿を入れることになり、 逆目を削ることが多くなります。 つまり、この部分を削る鑿は良く切れるようしっかり研ぎ込まないといけないのが、 難しいといば難しいところですね。 段差を斜めに落としました。 この鑿を仕込んでいて気が付いたのですが、この鑿のように刃幅が狭い鑿は、 上の落とした段差か、握る部分かのどちらかを平面的に削るのが良いようです。 どういうことかといいますと、刃幅が狭い鑿は本身の重量がグッと落ちるので、 鑿本体と柄の重さがそう変わらなくなり、鑿をどこかその辺に置いたときなど、 市販の丸く削られた柄では、この金口との段差の部分でシーソー状態になって、 どこかにコロコロと転がって行ってしまう事があります。 これが机の上などなら最悪! 下に落ちたりして危ないですし、当たり所が悪ければ刃も欠けそうです。 ですので、一例としては、柳刃包丁の柄のように、八角柄などにすると、 バランスが悪くても転がったりはしないわけです。 特に二分位の幅の鑿は段差か握りかのどちらかを角張らせるのがお勧めですね。 そんなこんなでようやく仕上がりました。 一寸鑿を仕込んだ時よりは精度が良くなったと思うので、割れが残念です。 でも叩いたりして普通に使っても、割れが広がるようなこともないし、 しばらくはこのままでいけそうかな?(笑) 鑿大全に、―鑿の柄は細く長い方が「効く」―、と書いてあったので、 今回はそれを実践してみました。 一寸鑿の時も平均的には長めに作りましたが、今回は更に長く作っています。 実際に使ってみて握り心地も良いですし、叩く時の衝撃も良く伝わると思います。 自作する場合はこういう融通が利くあたりはいいですね。(笑)
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鑿(のみ)
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まずは柄を取ってみました。 一寸鑿の時と同様、コミの成形制度はまあまあでしょうか。 一応多少の歪みは有りますが、叩いて直せば問題無い範囲です。 前から思うのですが、この手の中古の鑿の柄が抜け難く、 抜いてみた本身のコミが僅かに歪んでいることがよくありますが、 そのような場合、元の成形精度が問題なのではなく、 乾燥不十分な木材を柄にしたせいで、柄が仕込まれた後に狂い、 そのせいで本身が抜け難くなったり、歪みが出たりするのではないか? という気がします・・・・・。 何の根拠も無い考えですが、どうもコミを叩いて真っ直ぐにしてみると、 元の作りが精度が良さそうに思え、こんな低級な歪みなんて残すか?と、 疑問に思うことが多いのです。 ただしこの写真はコミの元から歪んでいるので、作者の落ち度かな。^^; どうもよく見ると、明らかにコミのセンターが左側に傾いています。 こんな歪みなども冶具のような物に固定して槌で直していきます。 そして古い鑿に有り勝ちな問題、裏スキ。(笑) 明らかに凹んだ砥石で斜め研ぎした歪みですね〜。 やってくれたな〜!(怒) しかも裏切れまでしてるし・・・・・。 一体どうやって使っていたのだろう・・・・・。 こうも明らかに裏切れしている場合、そのまま裏押しして裏を出そうとすると、 裏スキが随分小さくなってしまうので、鉋同様、一度槌で裏出しが必要ですね。 ・・・・・で、裏出しと裏押しを終えてこんな感じです。 やはり元はあんな成形精度ではなかったのだろう、イイ裏が出ました。 今度は柄の準備です。 適当に鉋削りした棒切れに、中心点を書きます。 ここは特に慎重に・・・・・。 次に穴を開けていくわけですが、私はここでは始めは電動ドリルは使わず、 手もみの錐で小さな穴を開けてからドリルで掘り進めます。 ドリルの刃先はかなり鈍角ですから、どれだけ正確に中心点を書けても、 作業の始めに先端が暴れ易く、丁度真ん中に穴を開けるのは難しいと思います。 その点、この写真の四方錐などは先が鋭利なので点を狙い易く、 こういう作業には便利だと思います。 そろそろこので、本身のコミを鉛筆で塗ってお歯黒(お刃黒?)に。(笑) 鉋の表馴染みの仕込みでは、鉋の甲を鉛筆で塗り潰し、 台に入れた時に擦れて鉛筆の色が付いた部分を削る方法は良く使われますが、 これも同じ要領ですね。 少しずつ入れてみては墨が付いた部分を削る、気長な作業の連続です。 そんなこんなでようやく柄に入れられるところまで来ました。
ここから先は金口や桂の仕込などの僅かな作業ですね。 その三に続く・・・・・
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ここのところしばらく鋸の話題が続きましたが、再び鑿の柄の自作シリーズです。 ただし結論から言うと、今回の仕込みは色々な意味で失敗でした。 まず柄の材料は前回と同じ枝でいきましたが、削ってみて最後の最後に、 とんでもない割れが出てしまったのです。 外見からは分からなかったので仕方ないですが、また打ち直しになりそう。(汗) もう一つの失敗。 ・・・・・というか、失敗と言うのは変ですが、この鑿の錆色が良さげと思い、 他の鑿より一足早く柄を挿げ替えてみましたが、それほどの鑿でもないようで、 砥石に当ててみて現代鉄&現代鋼製らしいと分かりました。 この予想のハズレはモチベーションを下げるのには十分な‘失敗’でした。 他に有望そうな鑿なら何本かあるので・・・・・。 まぁ、材質を思えば切れ味は結構いけるとは思いますが。(笑) 柄に関しては状態は最悪でも、実用は問題無くやれちゃっているので、 挿げ直しは相当先になるかな。
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前回より続いている鑿の仕込みシリーズ、第三弾です。 これまでの経過は↓です。 前回はドリルでコミの穴を開けたところまででしたが、今回はさらに掘り、 とりあえずコミが入るところまで持ってきました。 まぁ、少しヒビが入ってしまいましたが、実用には問題無さそう? ここで少し時間的に遡りますが、柄を仕込みきる前に桂の準備もしておこうと、 マクレを落としたりといった簡単な手入れをしておきました。 写真はまずはダイヤモンド砥石でガリガリと削ったところです。 この後、元が分厚い錆だらけなので、削り目は浮いて見えるかもと思い、 ぬるま湯に漬けてほんのり錆びさせ、丁度良いところで燻して仕上げました。 まぁ、そこまでやっても効果は今一つでしたけど。ブハッ(*゚∀゚:):.::; これを書籍、「鑿大全」に記されている方法に従って調製し、柄に挿げてみました。 過去の記事にも登場した、お馴染みのヅラ落しです。 これを使って桂を下ろします。 こんな感じに♪ 後は本身を入れるだけ! なんとかそれらしくなったでしょうか? 雰囲気だけは今すぐ実用でも「ドンと来ーい」って感じですが、 精度はイマイチですね。(苦笑) 刃の研ぎの方もほぼ同時進行で進め、丁度いいところで研ぎ上げました。 ただ裏の点錆は思いの外深いようで、ベタ裏を避けようとすると落としきれません。 まぁ、鉋は糸裏、鑿はベタ裏とは言いますけどねぇ・・・・・。 しかし個人的にはそれでもベタ裏は気に入らないところです。 それはともかく、地金の模様がエラく細かくて、写真写りはサイテーな鑿!(泣) 何とか見るように撮れないかと、ルーペを使って四苦八苦。(笑) うーん、見えますかね? 僅かに筋のような積層模様が見えますが、この写真では良く分かりませんね。 後日の課題かな。 この鑿の研いだ感じは鋼はハイス鋼系の手応えで、研ぎ難いの一言です。(笑) ただ髪の毛を使った試し切りでは良い感じの切れ味で、今後が楽しみな一本です。
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前回の続きです。 まずは柄を作るところからです。 上の写真、定規とコンパスで、大まかに中心点を付けてみました。 更に金口の太い方と細い方の径を書き込んで、ここから鑿で削っていきます。 こんな感じになりました。 金口をはめて見ました。 ―ら、少し隙間が。(笑) う〜ん、初めてなのを思えば許容範囲? 所によっては髪の毛程度は余裕で入りそうです。 ひっくり返しても振っても、金口が落ちるようなことは無いですが、 スカッとしませんね。(苦笑) こうなったら、コミの入る穴の精度が勝負ですか・・・・・。 って、もっと難しそうですが。(笑) 気合入れてドリルだけでなく、あらいの錐まで持ち出してみたり。 唯一の救いはコミがとりあえず真っ直ぐなところですか・・・・・。 それにしても前所有者のヘッタッピ!コミにボンドがついてます!(笑) その二に続く
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