鉄の表情ぎゃらりー

今年も古物市探索頑張るぞ〜!

砥泥ギャラリー

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研ぎ上がった刃物や砥石だけでなく、研ぎ汁にも魅力があります。
ちょっとマニアックですが・・・・・。
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会津の白い仕上砥石

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先日上赤沢砥を掲載してから何日か間が空いてしまいましたが、今回は珍しい砥石、会津砥を紹介します。

普通会津砥といえば#500〜#1000前後のキメで、人造砥石の研磨状痕との比較では皆さん御馴染みのキング#1000・#1200とそう変わらないと言っても問題無いと思います。

しかし今回の会津砥はごく例外的な一枚で、仕上げ砥相当とも言い得る非常にキメの細かい会津砥でした。

早速研いでみましょう。


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上赤沢砥の時と同じ、「大極上」銘の鉋身を研いでみました。
(なんて銘だい!笑)

https://blogs.c.yimg.jp/res/blog-68-91/new_alces/folder/7153/34/43834/img_30?1429976496


キメの細かさは三河の白名倉を引き合いに出せば丁度良い程度です。
アツ(中名倉)よりはやや細かい感じですが、コマよりは荒く、見た目ではボタンに近い状痕です。


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この石単体では下りが弱いので、共名倉に黒幕#5000を使ってみましょう。


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これはビンゴ♪
実に魅力的な黒さの研ぎ汁が出ました。


https://blogs.c.yimg.jp/res/blog-68-91/new_alces/folder/7153/34/43834/img_31?1429976496


共名倉使用時の仕上がり。
仕上がりの細かさは、共名倉を使っても使わなくても殆ど差は無いようです。

黒幕#5000の粒子は元々が研磨力が強いので、研磨力の弱い石に使った場合初めは黒い研ぎ汁が出ますが、石本来の研磨力が弱いとこうはいきません。
石が柔かければ泥がどんどん出てきて黒幕の粒子なんて存在感が薄くなりますし、硬ければ硬いで研ぎ汁の粘度が上がらず粒子がサラサラと流れ落ちてしまいやすいからです。

この石は相性の良い共名倉を使うことで、初めて本来の研磨力が引き出せるタイプのようです。

この石のメリット・魅力は、ちゃんと研磨力を引き出せばそれなりに下ろし、白名倉よりも水切れが起き難いというところです。

白名倉は研磨力が強い上に中砥石としてはキメが細密なので、刀剣研磨などでは人造砥石が普及している現在も根強い人気がありますが、水切れがかなり早く、何度も水を掛け直したり長時間浸水させるなどの工夫が必要といった欠点があるのです。

その点ではこの会津砥ははっきり優秀と言えます。


一つだけこの石の問題を挙げるとすると、残念ながら石の厚みが薄いので、面直しをしようとするとダイヤモンド砥石を乗せる際の加重で砥石自体がたわんでしまい、なかなか平面を出すのが難しいことです。

コレくらいの厚みでもガッチリしていてたわまない石もありますが、この石はそこまで剛性が高くないのでしょう。

解決策としては、面直しに用いる石を極力持ち上げるような感じで当て、表面は当たっていても加重を極力ゼロにするような感じで擦っていくと、時間は掛かるもののちゃんと平面を出すことができます。

とはいえ、欠点と言ってもそれはあくまでこの石がたまたま薄い石だったというだけのことであって、「会津仕上砥石に欠点があるわけではないので、品質の良し悪しという観点から見れば文句の無い質と言えそうです。

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こんばんは。
今日は昨日に続き、お借りした砥石のインプレ紹介です。


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確か聞いた話では、この砥石は先日切断した大きい原石よりも前に採掘されたようで、先日の石と比べると表層部にあったのか、やや風化が進みすぎている印象です。

試し研ぎに使った鉋は関西の大極上銘(笑)の鉋。
徳川末期頃の作品ではないかと思われる物で、和鋼+和鉄の組み合わせです。

刃味はかなり甘く鑢も掛かりそうなほどで、地金と鋼のコントラストをハッキリさせるのは難しい質の鉋です。


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研ぎ汁は殆ど砥石と同じ色で、鉄の黒い粒子はあまり見れませんでした。

砥石の表情も小ヒビが多い感じですが、やはり見た目の印象どおりやや風化しすぎているようで、刃物を研磨しているというより、研磨力の弱い微細粒子で磨きを入れているような感触です。

しかし日照山や高島明覚谷のような泥石と違うのは、このような泥の出が良い石質にもかかわらず鏡面的な光沢に仕上がり、その上キメもかなり細かいという事です。

一般的な天然砥石の傾向としては、柔かく泥が良く出る石ほどキメは粗く仕上がりも曇ったものになりがちですが、時として例外的な石もあり、この石もまた特殊な性質を持っているようです。

もしかすると元々は硬く粒子も細かかった石が、風化によって粒子の結合が弱くなり、キメの細かさだけはそのままで硬度が下がったのかもしれないですね。


https://blogs.c.yimg.jp/res/blog-68-91/new_alces/folder/7153/34/43834/img_29?1429790740
https://blogs.c.yimg.jp/res/blog-68-91/new_alces/folder/7153/34/43834/img_28?1429790740


コレが仕上がりの写真。
・・・・・ですが、被写体の光沢の強さと地金・鋼のコントラストの弱さのせいで、どうも写真ではイマイチ雰囲気が伝わりませんね。

しかし研ぎ傷は見た目では確認し難いほど細かく、地金を引くようなことも無かったことから、もしかすると包丁の仕上げなどでは下地研ぎさえしっかりしていればむしろ扱い易い石質ということもありそうです。

砥石の世間体といえば、硬さ、研磨力、キメの細かさの三要素全てが揃っていないと評価の低い物になりがちですが、それ以外に実用的な使いやすさという要素も加えて考えるとこういう石にも別の長所があるということを、もっと評価されるべきではないかと思います。

剃刀研ぎ 追い込み

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その研磨工程を今日は追っていきます。


前回の様子見仕上げでは納得のゆく鋭さの刃先を得られなかったので、

硬度・粒子の細かさどちらも前回のを上回る石を用いる必要がありました。

そんなわけで、一度若狭田村山の浅黄を使用してみましたが、

これは地金との相性が合わなかったようで引け傷が頻繁に入り、

他の候補として上の中山か大突辺りの浅黄を試してみることにしました。


https://blogs.c.yimg.jp/res/blog-68-91/new_alces/folder/692016/59/26577359/img_4?1416057188


イイ研ぎ汁が出ました。

尚さんに頂いた一本松を共名倉にしていますが、しっとり感は申し分無し。

しかしこれでも時折引っ掻くような感触を砥面に感じるので、

肩の力を抜きながらかなり気を使って軽く研いでいきます。


https://blogs.c.yimg.jp/res/blog-68-91/new_alces/folder/692016/59/26577359/img_5?1416057188


地金よりも鋼の層状模様に重点を置いてピントを合わせてみました。

・・・・・が、やはり高硬度の石で研いでいるので刃先の光沢が強く、

なかなか思うように模様が見える写真は撮れません。


よ〜く見れば明かりの当りが強い箇所に模様が見えるか、

―といった程度ですね。


この浅黄では砥石と刃物の相性を合わせるために名倉の類が必須で、

目の詰んだ状態の砥面で薄い水のみで研ぎ上げるような扱いは難しい。


https://blogs.c.yimg.jp/res/blog-68-91/new_alces/folder/692016/59/26577359/img_6?1416057188


そこで手持ちの石で、石自体の粒子という点では最も目の細かい、

中山の敷巣板を使って磨きを強めてみました。


浅黄にも匹敵する目の細かさがある分、研磨力は強いとは言えず、

散々頑張ってもこのような薄い研ぎ汁しか出ません。

もっとも、本当はこの写真で受ける印象よりは研ぎ汁は出たものの、

変色してしまったために、写真ではよく見えないという部分はあります。


https://blogs.c.yimg.jp/res/blog-68-91/new_alces/folder/692016/59/26577359/img_7?1416057188


中山敷巣板による、地金の研ぎ上がり。


https://blogs.c.yimg.jp/res/blog-68-91/new_alces/folder/692016/57/26692557/img_0_m?1415780108


同、鋼の研ぎ上がり。


以上のような研磨工程を経て、最後には適当な皮製品に研磨剤を付け、

刃先を養生して研磨は終了としました。


刃先の拡大写真はゆうけんさんのYoutubeで紹介されているので、

ここ↓にリンクを張っておきます。



この剃刀は既にゆうけんさんにお返し、今は普段どおり、


髭はパリパリに研ぎ上げた鉋刃で剃っています。


しかし切れ味はともかくやはり勝手ということでは剃刀に敵うはずも無く、

こんな方法をいつまでも続けていくのは何だかなーって感じもあるので、

いずれはどこかで何らかの剃刀を見つけて来たいなと考えています。

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https://blogs.c.yimg.jp/res/blog-68-91/new_alces/folder/7153/34/43834/img_21?1413471644


こんばんは。

砥泥ギャラリーの書庫、久々の更新です。


普段包丁や木工具の研磨は台所で行っていますが、

剃刀の研磨もいよいよ仕上げの段階に入ってきたので、

自室にて落ち着いて腰を下ろして磨きを入れることにしました、


https://blogs.c.yimg.jp/res/blog-68-91/new_alces/folder/7153/34/43834/img_22?1413471644


一番手は菖蒲谷の合砥石色物からです。


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コマ名倉にて、たっぷり研ぎ汁を出して刃を当てました。

別にコマ名倉が無いと研ぎ難いほど硬い砥石ではありませんが、

刃物との相性次第ではやや突っ張ることもある砥石ですので、

砥石当りを馴染みやすくさせる意味で使いました。


普段の研ぎは台所で済ませていることは既に書きましたが、

意図的に台所を利用するのは、こういう研ぎ場で長時間あ〜でもない、

こ〜でもないと複数の砥石を使いながら往生していると、

手や研ぎ台などに付着した荒い粒子が砥石表面に混入しやすく、

研ぎ傷を細かくしていくことが難しくなりやすいからです。

今回は荒い研ぎは既に何日も前に終えているのでその心配は無く、

体への負担も考え普段は使わない研ぎ台を引っ張り出してきました。


https://blogs.c.yimg.jp/res/blog-68-91/new_alces/folder/7153/34/43834/img_23?1413471644
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研ぎ上がり画像第一号です。

二枚の異なるアングルの写真でも判ると思いますが、

地金はややぼんやりと曇りつつも、鏡面的な光沢もあります。

この菖蒲谷の砥石は研いだ刃物にしっとりとした光沢の出る石で、

扱いやすい良い石ですが、ただこの剃刀を仕上るにはあと一歩か二歩、

キメの細かさが足りないように思います。


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というわけで、次にこの産地不明の薄カラスの石を試して見ます。

この石は前の菖蒲田に色物よりはやや硬くキメも細かい石で、

扱いを間違えると地金を引くこともある、ちょっと気を使う石です。


https://blogs.c.yimg.jp/res/blog-68-91/new_alces/folder/7153/34/43834/img_24?1413471644


でもわりと普通に研げてしまいました。

ただ、まだ追い込みが足りないな〜・・・・・。


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なら今度は東の本巣板だ!


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ちびりちびりと下りていますが、相性は良くも悪くも無いと言ったところで、

仕上がりは綺麗だけれど、鋭さが足りない気もするな〜。


https://blogs.c.yimg.jp/res/blog-68-91/new_alces/folder/7153/34/43834/img_25?1413471644
https://blogs.c.yimg.jp/res/blog-68-91/new_alces/folder/7153/34/43834/img_26?1413471644
https://blogs.c.yimg.jp/res/blog-68-91/new_alces/folder/7153/34/43834/img_27?1413471644


色々なアングルから撮りまくってみました。

この本巣板は切れ味の良し悪しはかなりムラが出てしまいますが、

鎬面の美しさについては優秀な研ぎ上がりを見せる石で、

この剃刀のように本来美しい刃物であればあるほど、

良い光沢の仕上がりを見せます。


しかし切れ味もまだ追求してみたいので、次は中山の本巣板や、

浅黄なども試してみます。


そういえばここのところ料理当番も回ってきたので、豆を煮たり、

小魚を甘露煮とも佃煮とも付かないコテコテのに炊いたり、

面倒な作業が増えてきました。

でもやっと電気鉋が使えるようになったので、明日はその記事を・・・・・。

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久々にオランダ人の方と天然砥石について意見交換してたのですが、

浅黄色の石と黄板の見解について意見を求められ、作ったのが上の動画です。


頑張って辞書と格闘してみましたが、きっと至る所でコケていると思います。

すでに日本以外の方のアクセスがぼちぼちあり、ヒヤヒヤです。

―ので、この英語あかん!と思ったら教えて頂けると助かります。<(_ _)>


タイトルは日本語では「浅黄と黄板の研ぎ比べ」といったところです。

手持ちの黄板や浅黄で、できるだけ参考になりそうな石を選んで、

研ぎや研ぎ汁の様子、印象などを紹介し、天然砥石を使った経験がない方にも、

なるべく石の良し悪しが分かるように解説するというのがこの動画の主旨です。


いま日本の道具類は、海外より多くの方々から注目を集めており、

その関心は調理器具や大工道具、その手入れに使われる天然砥石など、

幅広い種類の道具に向けられています。


日本国内では替え刃式や使い捨ての刃物が氾濫していて、

道具を大切にする素晴らしい文化は嘆かわしい程に衰退する一方ですが、

海外の品質のよさを追及するユーザーは日本の道具の良さに気づき、

確実に日本の打刃物ファンの数は増加しているようです。


私は基本的に日本人か外国人かを問わず、

良い物を求める人には日本の良質の物を知ってほしいと思っていますので、

できる限り好奇心旺盛かつ誠意あるユーザーに向け、

情報発信していきたいと考えています。

そうすることで日本の刃物文化も存続していけたら素晴らしいと思います。

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