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こんばんは。
今日もこちらは雨。
どんよりした天気で一日が終わりました。
明日は大雨になりそうです。
いかがお過ごしですか?
さて、昨日はマイルス・デイヴィスのアルバムをご紹介しました。
今日はテナー・サックスの巨人ジョン・コルトレーンのアルバムをご紹介します。
この人の代表アルバムというと、すぐに『至上の愛』(もしくは『バラード』?)と
いうことになるのでしょうけれど、これがまた危険極まりないアルバムで、
ややもするとジャズとはいえないようなアルバムになっています。
そもそもこの人のアルバムは時代によって大きな変遷を遂げていて、
まずそこを押さえておかないといけません。
コルトレーンの場合、レコードのレーベルでいうと、
■プレスティッジ→アトランティック→インパルス
と移籍していくのですが、このうちインパルスのもの、すなわち後期にあたるものは
フリージャズと言われる演奏が多く、かなり難解です。
ということは、最初のプレスティッジかアトランティック時代のアルバムを聴くのが
いいということになります。
そこで今日はプレスティッジ時代のこのアルバムをご紹介します。。
☆ジョン・コルトレーン/ソウルトレーン
これはガイドブックでもプレスティッジ時代の傑作とうたわれていますので、
ご存知の方が多いと思います。
まさにその通りで、コルトレーンにしては非常にオーソドックスな演奏が繰り広げられています。
メンバーは以下の通りです。
○テナーサックス:ジョン・コルトレーン
○ピアノ:レッド・ガーランド
○ベース:ポール・チェンバース
○ドラム:アート・テイラー
編成はワンホーンのカルテットですね。入門にはうってつけです。
全5曲がすべてスタンダード。メロディックな演奏です。
しかも5曲のうちニ曲目と四曲目に美しいバラードが入っていて、
そのおかげでアルバムを聴きやすいものにしています。
実は、コルトレーンのアルバムでこれほど当たり前の演奏というのは少ないです。
というか、初期のものは比較的普通の演奏なのですが、
なかなかトータルで馴染みやすいアルバムがない。。
このアルバムはそんな中で全曲ハズレなしの最高のアルバムに違いありません。
コルトレーンという人は、マイルスと同じで時代とともに音楽の大変遷を遂げた人で、
初期の頃と後期ではまったく演奏の内容が違います。
後期はなんだか別の世界に行ってしまったような感を受けますが(笑)、
そういう一種宗教じみた演奏でもあります。
彼が生きていたらもしかすると宗教家になっていたかもしれませんネ。。
人によってはコルトレーンの演奏を「あれはジャズではない」と言う人がいます。
たとえば、ジャズ界きっての論客、寺島靖国氏や後藤雅洋氏もコルトレーンの音楽に
否定的であって、ジャズ界にはそういう方がたくさんおられます。
僕自身は彼の音楽を好んで聴いていた時期があり、後期のフリーっぽいものもよく聴いていました。
ただ、思ったのは、そういうものを続けて聴くのはかなりパワーがいるということです。
フリージャズというのは、楽器をめちゃくちゃに弾いたものと定義づけできないこともなく、
そういう意味ではわからなくて当然の音楽なのです。
もっともアルバムを聴いていると、とてつもないパワ−を感じることがありますが・・・。
コルトレーンの東京公演の模様をおさめた『ライヴ・イン・ジャパン』という、
正にフリージャズの傑作アルバムがありますが、確かに聴くと強烈なインパクトがあります。
故・油井正一さんなどもこのライヴを聴いて「生きていてよかった」と発言しており、
その破壊力は凄まじいものがありました。
ただ、このライヴを観た人のなかには「さっぱりわからん」と言う人が多くいたことも事実です。
コルトレーンの『ソウルトレーン』を聴いていると、あまりにも当たり前の演奏で、
このまま亡くなる最期まで同じような演奏していたら、彼の評価はかなり変わっていたと思います。
残念なことに、こういう当たり前のアルバムが彼には少なく、
それを理由に一部のジャズファンから煙たがられたりしています。
僕はそれでも好きで、折りにふれ聴いていますが・・・。
そしてこのアルバムでもうひとつ着目すべきことがあります。
それはテナーサックスの“音”です。
このアルバムではコルトレーンのサックスが、ごく普通のテナーらしい音で録音されており、
入門にはぴったりかと思います。
過去記事「ジャズ入門編」で申し上げましたが、
テナーの音色の個性が強すぎると拒絶反応を起こしてしまいます。
ここでのコルトレーンはズート・シムズにも通じるまろやかさでサックスを吹いています。
とくに先ほど言いましたバラードが素晴らしい!
二曲目の「アイ・ウォント・トゥ・トーク・アバウト・ユー」と
四曲目の「テーマ・フォー・アーニー」は、テナーのバラード演奏の究極ではないでしょうか?
特に「テーマ・フォー・アーニー」は、コルトレーンの数あるバラード演奏の中でも秀逸のものだと思います。
コルトレーンはマイルスと並んでジャズの二大巨人でしょう。
そもそもジャズジャイアンツの定義が難しいのですが、
名前を挙げるとざっとこんな人たちではないでしょうか。。
○チャーリー・パーカー(as)
○マイルス・デイヴィス(tp)
○ジョン・コルトレーン(ts,ss)
○バド・パウエル(p)
○セロニアス・モンク(p)
○ビル・エヴァンス(p)
○ソニー・ロリンズ(ts)
○クリフォード・ブラウン(tp)
○オーネット・コールマン(as)
あとはエリック・ドルフィー(as)あたりが入るかどうか、ですね。
人によってはアート・ブレイキー(ds)なども入るかも、です。
とにかくコルトレーンのアルバムは聴いてみる価値大です。
というのは、現在活躍しているサックス奏者のほとんどはコルトレーンの影響を受けているからです。
代表的なのは、つい先日他界したマイケル・ブレッカーですね。
“シーツ・オブ・サウンド”と呼ばれる、言ってみれば吹きまくるその演奏スタイルは、
彼の真摯な努力によって生み出された成果であると言えます。
もともとこの人、酒の飲みすぎでマイルスのバンドをクビになり(笑)、
その後心を入れ替えて練習に励んだ末、ジャイアンツとしての名声を得た人です。
最初から真面目な人なんてジャズマンにいませんから(失礼!・笑)
彼のアルバムを順を追って聴くと、最初は音程がふらついたりして
決して上手だと言えないのですが、最後は恐ろしいほど上達しているのがわかります。
一度でいい、ぜひコルトレーンのアルバムに耳を傾けてみてください!
それでは、また。。
See you next time!
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「バラード」を持っていません(笑
2007/5/6(日) 午後 11:00
コルトレーンの入門としてはこれはベストですね!大賛成です!僕はブルートレインも大好きなのですがあちらは3管ですのでコルトレーンにどっぷりつかれるのはこっち(ソウルトレーン)ですね!トレーンが亡くなる直前のオラトウンジコンサートなんかを聴くと別人が吹いている錯覚に陥ります。(笑)
2007/5/6(日) 午後 11:22 [ mor*t*2jp ]
年端もいかない頃、ジャズ喫茶のマスターに「コルトレーンって、どんな感じ?」と、きいたら、黙って、My Favorite Thingsをかけました。そういうわけで、ソプラノも、好きです。
2007/5/6(日) 午後 11:53
そうですねぇ〜フリーやりたがってる共演者もいますが、そういう志向でない人も多いので・・ある程度の実力も必要ですものね・・(汗)
2007/5/7(月) 午前 9:36
僕がジャズ始めたルーツ、コルトレーンですね☆ バラードをしっとりと歌い上げている時は、さすが!って思います。
2007/5/7(月) 午後 2:08 [ rin**ave2* ]
復活してたんですね。私もボチボチです。入門編で続ける予定なのですか。私も勉強しようかな・・笑
2007/5/7(月) 午後 7:31 [ - ]
ひろちんさん:「バラード」は特殊なアルバムかもしれません(笑)。いいのですが、”コルトレーンらしさ”ということになると別のアルバムを挙げますね。。
2007/5/7(月) 午後 9:36
moriteさん:やはり『ソウルトレーン』がいいでしょうネ。『ブルートレイン』は一曲目の3管のテーマが個性的なので、なじめない方がいると思いはずしました。もっともコルトレーンらしいのはおっしゃるとおりワンホーンものだと思います。後期の最晩年のものは入門には不向きです(笑)。オラトゥンジのライヴは好きですが。。
2007/5/7(月) 午後 9:40
eurekaさん:「マイ・フェイバリット〜」は代表曲なのでマスターがかけたのでしょうね。でも正直入門には難しいような気がします。4,5枚コルトレーンを聴いたあとに聴くといいですね。。
2007/5/7(月) 午後 9:43
おんぷさん:フリーは以前は気合を入れて聴いていましたが、最近は僕も聴かないですね。もうトシかな・・・(笑)。でも、そもそもジャズってどんな曲でもフリーっぽいですよね?(笑)
2007/5/7(月) 午後 9:46
しゅうさん:お久しぶりです。お元気でしょうか?コルトレーンに影響を受けたサックス奏者は数知れず、ですね。なんらかの形で影響を受けていると思います。最近彼のバラード演奏を素晴らしいと思うようになりました。。
2007/5/7(月) 午後 9:48
mt33tigerさん:お久しぶりです。お元気でしょうか?これからときどき入門編と称して、ジャズジャイアンツのアルバムを紹介していきたいと思っています。次回はエヴァンスの予定です。。
2007/5/7(月) 午後 9:51
コルトレーン・・・はなんか良く解かりません。Thelonious Monk with John Coltraneのコルトレーンは好きなんですが(泣。他のオススメCD達と共にソウルトレーンも探してみます〜! 聴いてみます。
2007/5/7(月) 午後 10:15 [ ken*u*in*9 ]
Ken@!?さん:コルトレーンはほかのジャズマンを聴いてからでも遅くないです。人によっては拒否反応を示す方もおられますので・・・。もし聴くのであれば初期のもの=プレスティッジのもの、がいいです。一枚だけあげるのであれば、やはり『ソウルトレーン』ですね。これなども評価の高い定番モノです。。
2007/5/7(月) 午後 10:38
ご紹介のライヴ・イン・ジャパンは知りませんでした。これは是非聴きたいです。ソウルトレーンも入門として最適のようですね。基礎からしっかりと聴いていきたいです。♪
2007/5/8(火) 午前 5:53 [ ひろmahler=^・^= ]
すっごく参考になりました...φ(^▽^*)♪メモメモ☆jazz入門書をよんでいるみたいです♪コルトレーンはばらで聴くばかりで、アルバムを買ってじっくり聴いた事はないので、ゆっくり聴いてみたいと思います☆
2007/5/8(火) 午前 7:15
ひろさん:「ライヴ・イン・ジャパン」はものすごいアルバムです。これを聴くときは心してかからないと・・・(笑)。10日分の音楽を一度に聴いたような気分になります。完全なフリージャズで、最初はまったくわからないと思います。やはり無難なのは「ソウルトレーン」あたりですね。。
2007/5/8(火) 午後 11:26
みきさん:ご参考まで^^みきさんだと『バラード』あたりがいいかもです。歌ものをコルトレーンが渋く演奏しているアルバムです。。
2007/5/8(火) 午後 11:29
わかりやすい入門書ですね。なるほど、こういう風に書けばいいのかと勉強になりました。ジャズを聴き始めたとき、コルトレーンが最盛期の頃で↑でも出てきてましたが、「マイフェイバリットシングス」がジャズ喫茶でガンガンかかっていました。このアルバムの二曲目は私も好きです。あまりにも有名で「好き」というと恥ずかしくなっちゃいますけど。
2007/5/19(土) 午後 1:26
yamaさん:こんにちは。コルトレーンの入門アルバムは難しいです。ただでさえわからない人を紹介するわけですから(笑)。とりあえずインパルス後期は避けておいたほうがいいかと思います。「マイ・フェバリット〜」も聴きようによっては難しいかも、です。でも、これが出た当時は、コルトレーンに限らず、ジャズそのものが日本でもまだ盛んに聴かれた良き時代だったのでしょう。入門だと、これかあるいは同時期録音の「セッティン・ザ・ペース」あたりでしょうか・・・。二曲目も有名なバラードですね。ライヴ盤でもよく聴きます。。
2007/5/19(土) 午後 2:08