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http://www.youtube.com/embed/0OJPvbYOK-Q 私の仕事がまた厄介で、12月になるまで土・日が各週で出勤であった。 土・日出勤だと月曜日が休みとなり、 土・日休みだと月曜出勤となる変則勤務である。 土・日出勤時の仕事が体力を要する仕事なので疲れる。 事務処理しかやってこなかった者が、この歳になり初めての力仕事――。 寄る年波には勝てない。体力の衰えを感じる今日この頃である。 今日と明日、久しぶりに連続で休みが取れた。 で、記事を書いている。 日常的にジャズを聴く気も起こらず、今年は音楽を楽しむ時間がめっきり減った。 それならばこの土・日にと意気込んではいるものの、 はて何を聴こうかと思案に暮れているのだ。 『ジャズメンは駄目になるから面白い』と言ったのは寺島靖国氏である。 氏の「辛口!JAZZノート」(講談社α文庫)は私にとってのバイブルで、 もう何度読んだかわからないくらい繰り返し読んでいる。 この本は過去にも何度か記事で紹介した。ボロボロになったのでまた新しく購入。 ここ数日のあいだ通勤電車の中で読んでいたので、今宵続きを読もうと思う。 それはさておき、前述の氏の言葉が、 『人間は駄目になるから面白い』というふうに聞こえてしまうから困る。 日本の労働者が寝る暇もないほど働き、やがて過労死するのに似てはいまいか。 ここまで働くのは、世界広しといえども日本人だけだろう。ある意味“滑稽”である。 人間というのはどこまでも自分を痛めつけたい、というような マゾ的な部分を少なからず持っている気がする。 たとえば煙草が身体に悪いとわかっていながら吸う。 悪ければ吸わなければいいのだが、また吸ってしまう。 昨今はクスリに手を出す輩が増えた。要するに“駄目になりたい”のだ。 堕落し溺れダメになる自分の、凋落の快感に人は勝てない。 私はお酒が飲めないのだが、酒に溺れたいと何度思ったことか。 一夜だけでもボロボロに酔い潰れてみたいと、今も思っている。 川上弘美の短編「溺レる」(文春文庫)を読むと、 人が「恋」で駄目になる様がいろいろなかたちで書かれてある。 私はこの短編集が好きで、特に冒頭に収めてある「さやさや」を最初に読んだ時の 沁み込むような切なさにやられてしまった。 読んでいるとなにかこう羊羹にこっそり入れてある隠し味の塩が、 舌の上をしばらく彷徨って最後にじゅんと溶けてくるような感がある。 溺レてダメになる人間という生き物を、私は好きである。 それでも恋をする愚かしい人間の、どうしようもなさが好きである。 そして私自身も、仕事に溺レたどうしようもない一年であった。 ジャズにもたぶん麻薬と同じ“溺レ”の作用がある。 何度聴いても、性懲りもなくまた新しいジャズを求めアルバムを買い漁る。 ピアノやサックスという楽器の音そのものが持つ麻薬性は どうにも抗しがたいものだ。 クスリでヘロヘロになりながらアルトを吹いたアート・ペッパーでも 今夜は聴くことにしよう。 おやすみなさい。
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溺レる・・・川上弘美さんが好きで この小説も読みました。真面目でも、勤勉でもなく ちょっといい加減で、だらしなくて、そんな人間が 不思議に居心地がよかったり・・・^^ センセイの鞄を読み終わったときは、号泣でした。ひさしぶりの休日、しっかり体やすめてくださいね。おやすみなさい^^
2009/12/12(土) 午後 10:48
ヘロヘロならパーカーのラヴァーマンですな、あれこそダメダメの状態でこそ出てきた名演でしょう^^
2009/12/13(日) 午前 0:03
hikariさん。
川上弘美さんの作品は最初好きではありませんでした。
ところが「溺レる」を読んで開眼!
少しだけいい加減で、だらしない登場人物たちが好きです。
「ハヅキさんのこと」(講談社文庫)という最新刊も買いました。
「センセイの鞄」は小泉今日子さん主演の映画(?)を見ました。
泣けましたね。今度原作も読んでみます。
おやすみなさい。
2009/12/13(日) 午後 4:45
ひろちんさん。
パーカーのラヴァーマンですか、聴いたことはあると思いますが
思い出せません(汗)
あの人の場合、クスリが人生そのものでしょう(笑)
ただ、あまり病的な感じはしませんね。
マイルスの「ダーク・メイガス」などのほうがよほど病的に思えます。
2009/12/13(日) 午後 4:52
良い心掛けだと思います!
一生懸命仕事をこなし、終わった後の充実感をジャズを聴きながら味わってくださいね!
2010/1/24(日) 午後 6:32
nozawa19さん、こんばんは。
私の場合、仕事に追われているのが現状です。
でも、確かに懸命にやれば、食事は美味しいですね。
ジャズは聴く暇がほとんどないですが(汗)
コメントありがとうございました♪
2010/1/24(日) 午後 7:04
溺れてダメになった チェット・ベイカーが、ちらっと見えますね。
でも彼はわが愛するミュージシャンです!
2010/1/25(月) 午後 5:19
meguさん、こんばんは。チェットは溺れ方が半端じゃなかった。彼の「チェット・ベイカー・シングス」での中性的な声が、どうしてもクスリと結びつきません。ある意味、怖いですネ(笑)
2010/1/25(月) 午後 9:59
ご無沙汰してました。
今年 初めてかもです。
いやぁ、びっくりしたので思わずおじゃましてます。
昨日の夜から「溺れる」ということについて考えていたからです。
a door marked "Never More" that was't there before・・・
二度ともどってこれない扉をくぐってしまう人間の弱さ」について考えていたら「溺れる」という単語が浮かんできました。
川上弘美の「溺れる」は読んでません。なんだか題名も忘れた短編を以前読んで、このひとのはあまり好きじゃないと思ってしまってました。
今は本全般、あまり読みたくありませんが いつか読んでみようかな。
弱い、もろいところのある人間を共感できる自分でありたいですね。
2010/1/26(火) 午後 4:54 [ top*zio*2j* ]
top*zio*2j*さん、こんばんは。リコメ遅くなり申し訳ありません。
二度と戻ってこれない扉をくぐってしまうのは、やはり人間の弱さなんでしょうね。許されぬ恋もその一例かもしれません。それとは逆に、人間には「溺れたい」という願望がどこかにある気がします。川上弘美さんの作品は、最初私も好きではありませんでした。しかし、この作品で開眼。しばらく川上さんの作品で溺れてみることにします(笑)。最近ホントに仕事が忙しく、読書どころではないですが(汗)。リコメ遅くなりスイマセンでした。それでは、おやすみなさい。
2010/2/7(日) 午後 9:06