SF小説 新世界D.C.2017

【毎週連載】西暦2017年、人類は初めて地球外生命体からコンタクトをうけ、新しい世界がおとずれる・・・

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(164)ブルー人

カールはストーンの問いに答えた。
"我々はほとんどの人間がなぜ目が見えなくなったのか知らないのです。

旧人類が闇雲に科学文明を進化した結果、自然環境破壊した結果と語られたり、あるいは遺伝子工学やウイルス研究の失敗の結果ともいわれたりします。

いずれにしても、人類の文明は崩壊し、人類の視力は回復しないままに100年が経ったということしか確かなことは知らないのです。

あなたが言われたブルー人という言葉もはじめて聞きました。

あなたの話から推理すると、我々は我々を労働させて食料を供給している身綺麗な人間を勿論知っていますが、彼らは人間ではなく、ブルー人という宇宙人ということなのでしょうか?"
カールは興奮して、早口でまくし立てた。

"本当に、我々は何も知らないのです。
もし、あなたはいろいろと人間が現在の状況に至った経緯をご存知なのであれば、教えて頂けないでしょうか?"
冷静さを失ったカールを取りなすようにゴーンは静かにそう言って頭を下げた。カールも其れに習って頭を下げた。

しばらく沈黙が流れた。

彼は、少し困ったなという表情だった。
"私も全てを知っているわけではありませんし、知っていることを全て貴方方にお話しできるわけでもありません。

しかし、お伝えできる確かなことは、惑星ブルーからきたブルー人が、人類を創り、人類の文明を創り、そして、ブルー人の期待に反して、人類は暴走して自ら地球を破壊しかけたということです。

地球の環境破壊が、回復不可能になる寸前で、ブルー人が人類の地球支配をやめさせ、環境回復を進めたおかげで、いま、我々やその他の人類が生きながらえているということです。"

カールとゴーンははじめて聞くその説明に驚いた。
しかし、その説明は、これまで見てきた支配者の存在と立ち振る舞いを見事に説明しているし、旧人類が地球環境を破壊していたことを示す沢山の資料証拠とも矛盾していなかった。

"私はさきほど言いましたように、ブルー人と仕事をしています。彼らは、もし目が見える人類、トリュフを見つけたら、是非紹介して欲しいと言っていました。

貴方方さえ、構わなければ、ご紹介させていただきたいと思います。彼らに会えば、もっと貴方方の知りたい事を知ることができると思いますし、貴方方がこれからやりたい事を助けてもらえるかもしれません。

まぁ、ゆっくり考えてから決めたらいいと思います。

あぁ、もうこんな時間だ。
もしよければ、夕食をご一緒しませんか?"

広大な空港の先の地平線に太陽が沈みかけていた。

ご迷惑でなければ、ご一緒させていただきます。とゴーンが答えた。

"男の一人暮らしですから、たいしたものはありませんが、冷凍ピザがあったはずです。ピザとビールでホームパーティとしましょう。"

ピザという食べ物は二人とも知らなかった。

ストーンは裏のキッチンにいくと15分くらいで、チーズの匂いのした、大きな皿に乗った、色とりどりの野菜や肉が載った熱々の平らな食べ物を持ってきた。

彼はこの見事な食べ物を僅か15分で料理してきたらしい。
料理人のゴーンは、自分がこの料理を作るとなるとパンをこねるところからはじめて半日がかりだと思いながら、切り分けられたピザを素手で掴んで紙皿に分けるのを見ていた。

ビールは非常に冷えた缶に入っていた。

冷えたビールと熱いピザの組み合わせは、これまで食べたどの料理よりも美味しかった。

カールとゴーンは、記憶を失うまでビールとピザを食べ続けた。

カールがソファで目を覚ますと、知らない人間が管制塔内にいた。
ゴーンは、カールよりも遅くまでピザの作り方を研究するために色々な種類を食べていたらしく、まだ隣のソファでイビキをかいて寝ていた。

ストーンの姿はなく、知らないその男はカールにやぁと挨拶した。

カールは、おはようございますと返すと、その男もおはよう、ミスター。と応じた。

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