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※「鳥肌体験回顧録」より転載しました...
『第一回 はじめての鳥肌体験』
この地方では、今年の夏も熱帯夜が連続40日以上続きました。
タイマーでエアコンが切れる度に寝苦しくて目が覚める。
喉が渇いて目が覚める。
冬になり寒くなればなったで、小用(尿意)で目が覚める。
そのうえレム睡眠の度に目が覚めたり。
なんだか夜が長いんですよねぇ・・・・・この頃。
きっと歳をとったせいでしょう。
それに較べて子供の頃の夜は短かった・・・・・ と言うより、
正しくは時間の感覚が無かったと言うか、
眠りに落ちたその刹那には朝を迎えていましたから、
寝ている間の8時間ほどが、どこかに消えてしまってた。
ですから、子供の頃の私にとって睡眠は、まるでタイムマシンに乗って
時空の瞬間移動をしているような不思議な感覚でした。
でも、あの日の夜だけは長い長い時間を過ごすことになったのです・・・・・
「起きなさい、起きなさい」私の胸のあたりを揺すりながらの父の声。
その声で深い深い眠りの底から引き戻されそうになりながら、また落ちてゆく。
それを何度か繰り返してやっと私の瞼が開いた時、
あの薄ぼんやりとした頼りない常夜灯の光さえ眩しく感じたのを覚えています。
私が目覚め正気を取り戻した時には、既に母も起こされていたようで、
蚊帳の中に敷いてある布団の上に座ったまま、
理不尽に起こされた事への不満を言いながら、目をこすっていました。
母「まだ夜中の1時じゃないですか」
父「聞こえたんだよ、ご臨終です、と」
母「誰が?」
父「田舎のおばちゃんやと思う・・・・・」
母「おばちゃんは、ここから100km以上離れていますよ。夢でも見たんでしょ」
父「いや、起きていたんだ、あれは夢じゃない、チーンという鐘の音も聞こえた・・・・・」
「とにかく着替えて、出かける準備をしなさい!!!!」
眠りについた瞬間に朝になってしまう私にとって、
人が夜中に起きているなんてことは、到底考えられません。
中年になって眠りが浅くなるなんてことは知りませんでしたから。
ですから、間違い無く父は夢をみたんだ。
こんなに眠たいのに、とんでもない迷惑な話やなぁ・・・・・と思いながら、
横目で父を睨みながらパジャマのボタンを外していた時のことです。
リリリリリリーーーーーーーーーーーーーーーン
静寂の闇夜を切り裂くような けたたましい電話のベル。
まだ眠気の残っていた私にとっては、
突然、闇夜に強烈なフラッシュライトを浴びせられたような衝撃で、
尻餅をついてしまったほどでした。
そんな私の横を通り抜け電話に出たのは父でした。
はい、もしもし、うんうん、分った・・・・・父は、
何度かうなずいて電話を切ったのでした。
もうお解りですね。そうです、父が「ご臨終です」と聞こえた時間、
たしかに父の叔母が亡くなっていたのです。
巷ではよく聞く類の話で、珍しくもありません。
しかし、それを目の当たりにした当事者としては、とてつもない衝撃であり、
今後 未知なる存在を否定しきれない体質を作り上げることになる、
鳥肌原初体験でありました。小学校2年生のある夏の夜の出来事でした...
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現代の科学では解明されていませんが、
テレパシーのようなものでしょうか?
携帯電話が電波を使って話すように、
亡くなる前に脳波を使って、肉親に知らせたのでしょうか...
2007/6/30(土) 午後 0:49