|
3年前の震災と原発事故当時、福島市で暮らしていた我が家では、その年の5月から6月頃に、当時小3の娘と小1の息子が、数回にわたって、何の前触れもなく突然鼻血を出しました。今となっては、「そんなこともあったなぁ・・」と言うような淡い記憶です。
「美味しんぼ」騒動で、あまりにも「鼻血」問題が取り上げられるので、やはり我々自身も気になってしまって、何月何日だったかなど、当時こまめに付けていた震災後の出来事を書き留めていた記録を見返して確認しようとしたのですが、残念ながら、そこまで細かい日時まで書いていませんでした。 ただ、今でも明確に記憶しているのは、その頃、子どもと同じクラスの親たち同士で、少なからず「鼻血のこと」は話題になっていました。この頃、福島市や郡山市など、中通りの多くの市町村の教育現場では、原発事故後に一気に引き上げられた子どもの被曝基準の問題をめぐって、父兄たちはかなり敏感になっていました。うちの小学校でも保護者説明会があり、学校敷地内や通学路での線量計測、被曝対策、除染対策等の話を聞いたのは、まさにこの頃です。 そのような時期だったので、子どもの鼻血については、被曝との因果関係を疑って「本当に大丈夫か?」と不安を口にする親もいましたし、「だんだんと暑くなってきているのに、相変わらず教室の窓を締め切って授業をしていて、市内の学校で急ピッチでエアコンの取り付けが進められてはいるが、どうしても間に合わない中で、暑くてのぼせてしまったのだろう」という意見もありました。 要するに、鼻血に関しては、誰彼となく、不安を感じたり、それを口に出したりもしましたが、しかし誰一人として、明確な見解を持てぬまま、何をどうする訳にもいかず、ただ、早くエアコンの設置、校内の除染が進められるようにと、祈るしかない状況だったのです。 そのうちに本格的な夏が来る前に、教室にエアコンも設置され、続いて秋頃(だったと思いますが)校内の除染作業も、市内の学校で順次進められて、鼻血の話題もなくなり、記憶からも遠退いていきました。我が家でも、子どもが突然鼻血を出すことも、ピタッとなくなったのです。私自身、書き留めてなく、記憶も曖昧ですが、最後に長男が鼻血を出したのは遅くとも6月頃だったと思います。(それ以降のことについて今朝、妻にあらためて聞いたところ、長男に関しては、事あるごとに鼻血を出すことはあったらしく、最近でも、栃木県内のある場所に行った際に突然鼻血が大量に出たようです。ちなみに栃木県でも放射線量の最も低い場所のひとつです。何が原因かは分かりませんが、想像するに屋外に長時間いて、気温や湿度などの影響か、あるいは疲れやストレスからだと思います。そもそも大人より子どもが出やすいし、鼻血なんて所詮その程度の話なのだろうと考えます。) さて、今回の「美味しんぼ」騒動の受け止め方は、福島の人の中でも実に様々だとは思うのですが、私の身近では、例えば職場や友人、知人同士でこれを話題にすることは、ほとんどありません。そもそも福島では、放射能と被曝にまつわることは、一貫して話題にしにくい雰囲気があります。一種のタブーに近いからです。 それでも、昨日、ある友人との会話の中で、思い切って話題にしてみたのですが、その人も「自分も鼻血が出たし、子どもも出た」と話していました。時期は、我が家の場合とほぼ同じ、5月から6月頃です。一度、こうして思い切って身近な話題に取り上げてみると、色々なことが分かってくるものです。その友人いわく、最近、この事がニュースに取り上げられるようになってから、県外の人から「福島では、本当に鼻血が出たのか?」と聞かれたらしく、そのとき「出ました。自分も子どもも出ました」と答えたところ、「信じられない」という反応だったそうです。 私が思うに、これだけ「鼻血の事実はない」と、あまたの政治家や自治体が否定しまくっているので、この話をすると、一般の人から「信じられない」とか「嘘だろう」という反応があるのは、ある意味、しょうがないと思うのです。だからと言って、事実は事実であって、しょうがないことなので、聞かれたら「出ました」と答えるしかありません。それで人格を疑われるとか、不必要に萎縮してしまうのも可笑しな話です。むしろ、我々福島県民自身も「鼻血の話をすると、風評被害になる」などと変に考え過ぎないで、むしろ、あえて話題にした方が、それぞれの持っている情報を引き比べることも出来て、かえって良いのではないかと感じます。 私の実感としては、震災後のある時期に集中した話で、もちろん、今となっては被曝との因果関係を確認しようもなく、少なくとも今は「福島に来たら、必ず鼻血」はないだろうと思っています(笑)。それでも、やっぱり「福島は怖い」「福島には行きたくない」と県外の人から言われてしまった時には、それ以上のことを、私は何も言えません(笑)。やはり、福島県も、県内の自治体も、農業関係者も、観光業界も、そのくらい泰然と構えていれば良い話じゃないでしょうか? だって、この3年間、内部・外部にわたる被曝対策を、官民を挙げて、これだけ懸命にやっているのだから。もっと自信を持って、たかが一漫画作品の表現に、あそこまで「過剰反応」なんかしないで(笑)、どこまでも毅然としていれば良いだけの話じゃないですか?・・たかが鼻血じゃないですか? それとも、あえて今回の騒動を逆手に取って、「鼻血が出るほど刺激的!」を、新しい県のキャッチフレーズにするくらいの「図太さ」があれば、かえってインパクトもあるし(笑)・・でも、福島県に関しては、そういう一見かなり過激に見える「逆転の発想」は、恐らく、いや絶対に受け入れないでしょうね(笑)。 ただ、私自身は、そのくらいの過激さがあれば、福島県は間違いなく「復興」すると、個人的には思ってるのですが・・ |
全体表示
[ リスト ]






内緒さん、やっぱりそういうケースもあったですね!・・あの状況下では、「不安になるな」という方が無茶だと思います。とにかく色んなケースをひとつひとつ広い集めて、「自分たちだけじゃなかった」と確認したいです。本来であれば、国や県が依頼した専門家がそれをすべきなのでしょうが、彼らは、まず初めから結論ありきなので、期待薄です。泣
2014/5/20(火) 午後 6:41