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「勝どき物語」(殿岡駿星)
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2019/06/10号
◆かさはらぱあの橋本夢道の俳句鑑賞
資本主義の童話しかない国の絵本さがしてやる
「自由俳句の会」の報告第2弾◆
2019/06/08、勝どき書房の「橋本夢道資料室」で開催した第2回「自由俳句の会」で、今回の研究テーマである、夢道の句「資本主義の童話しかない国の絵本さがしてやる」について、研究担当のかさはらぱあさんが、鑑賞文を書いてきてくれました。今回の研究対象句は、「橋本夢道物語―妻よおまえはなぜこんなに可愛いんだろうね」(勝どき書房・殿岡駿星著)の197ページに掲載されています。ぱあさんの書いてくれた文章が内容的に充実しているので、ここにそのまま転載させてもらいます。
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資本主義社会の童話しかない国の絵本さがしてやる(夢道)
絶望。そして強烈な皮肉。
1935年。夢道さん、32才の作。手元にある「橋本夢道全句集」では、「童話のない国」と題した全17句からなる連作の10句目にこの句がある。今回資料として別紙にこの連作を書き出してみた。まずは全編読んでみていただきたい。
自由律俳句を俳句たらしめているもののひとつに俳句作者の「眼」があるのではないかと思っている。「俳句的な眼」。あるいは「俳句的なものの見方」といってもいい。1890年代、正岡子規によって始められた俳句革新の根幹となる理論が「写生」であったことは、あらためて私ごときがいうことではないけれども、このもともとは西洋絵画の用語であった訳語の導入が、以後一世紀を超える俳句文学の行方を宿命づけたのだ。「写生」とは「リアリズム」のことだ。リアリズムの追求が亢進すれば「5・7・5」という形式への疑問が生まれてくるのは自明のこと。自由律俳句は決して異端ではない。子規が起こした俳句革新運動の正当な伝承者なのだと思う。この「童話のない国」の連作もまた、若き夢道さんの透徹した眼に貫かれている。リアリズムの追求が一句一句を起立させ、同時に連作として綴り合せていく。1935年の日本の地方の、自身の故郷である農村のまたその生家の、暗く行き詰った貧窮をありありと活写して、まるでドキュメント映画を見るかのように、読んでいて息が詰まるような思いをおこさせる。この翌年にはあの二・二六事件が起きるのだけれど、この時点で当然俳人はそんなことを知りえるはずもない。しかしながら行き詰った時代の空気を湛えてあまりあるこの連作は、預言者の言葉によって紡ぎあげられた黙示録的な世界観をも感じさせて、またその意味で一編の叙事詩のようでもあると思う。
この一句は戦後発表される第一句集「無禮なる妻」にも収録されている。だがなぜかここでは「童話のない国」ではなく、連作「故郷のこと」の一部として扱われている。なお「妻よおまえはなぜこんなに可愛いんだろうね 橋本夢道物語」巻末の年譜に「一〇月発行の「俳句生活」二巻六号に「童話のない国」十句を発表するなど」とあり、初出ではまた違った構成だったようだ。興味は尽きない。(かさはら ぱあ)
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かさはらぱあさんが書いているように、夢道は「童話のない国」と題して、17句の連作を作りました。しかし、「橋本夢道物語」の年譜には、夢道が主宰していた「俳句生活」には10句を発表したとあり、「橋本夢道物語」では、そのうちの5句を掲載しています。ぱあさんは、全句集に掲載してある、17句すべてを転記して参加者にコピーを配ってくれました。17句を全部読むと、一つの物語のような印象が感じられました。
ぱあさんによると、この17句の連作ができた1935年は、大本教弾圧事件、永田鉄山陸軍軍務局長暗殺事件、美濃部達吉の天皇機関説問題、などがあって、さらに翌年は2・26事件が発生しています。これらの状況の中で、この一連の句は「預言者の言葉によって紡ぎあげられた黙示録的な世界観をも感じさせる」と書いています。
俳句は1句で独立している芸術です。短い詩として認知されています。しかし、夢道は「渡満部隊」と題した10句とか、いくつかの連作句を発表しています。「童話のない国」も、連作によって、一つの物語を作ったと解釈できます。
ぱあさんは、ノーベル文学賞を受けたボブ・ディランの「雨が激しく」の訳詞「どこかに身を避けたい 雨が降る前に 森の奥へと身を隠してしまいたい……」(壺齋散人訳)を参考に見せてくれました。この核戦争を預言したといわれる歌詞と、夢道の「童話のない国」が、預言者の黙示録的な詩として共通している、と感想を述べてくれました。
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なお、第3回の橋本夢道の研究の対象の句は、「橋本夢道物語―妻よおまえはなぜこんなに可愛いんだろうね」の中の、96 ページの句、
総身にルビー残して一糸もなし
を研究課題としています。研究担当顧問のかさはらぱあさんが、この句を鑑賞してくれます。それについて、参加のみなさんも鑑賞してもらいます。メール投句の人は、メールで鑑賞文を寄せてください。
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◆「自由俳句の会」第3回は8月24日午後2時から5時まで、勝どき書房の「橋本夢道資料室」で開催します。参加希望者を募集中、メール投稿も歓迎です。会は、原則として偶数月の第2土曜日の予定ですが、8月は「平和プラザ2019」に参加のため、第4土曜日に変更しました。「自由俳句の会」は、橋本夢道の俳句を学び、季語や、五七五のリズムにこだわらず、自由な気持で俳句を作る会です。年会費は1000円です。
メール会員の場合は、郵便振替NO 00120-9- 538001 資)勝どき書房へ送金ください。 メール syunsei777@yahoo.co.jp 殿岡駿星
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