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金曜日のNICUです。月に一回の外来フォローしている患者さん達の
多職種合同カンファレンスです。
外来担当の医師,NICUと外来の
看護師さん,保健師,ソーシャルワーカーさん,臨床心理士,
理学療法,作業療法さんなどが一堂を会して外来の患者さんやご家族の
情報共有と相談をして午前中が終わりました。
それぞれに悩みがないわけではないですが,がんばっているお子さんと
ご家族に対して私達は何ができるか?療育・教育・福祉・地域などと
どう連携していけばいいかなどを考える1日です。 病棟に戻ると雰囲気が変わっていました。窓に鮮やかなアートワーク
がされていました。
患者ご家族の皆様,医療スタッフ,皆が心癒されるように感じた
窓の変化でした。 午後のベビールーム。本日在宅医療で退院予定のせらさんですね。
18トリソミー症候群の女の子です。
このブログでも素敵なコメントをお寄せ頂いていた生まれて
3週間の女の子です。
出生前診断で生まれつきのご病気や胎児死亡や死産になる可能性が
あることやご寿命が限られている可能性があるなどとお話ししながら
の妊娠経過だったと想います。ご家族は,せらちゃんがお腹の中に
いるときからこのブログを知り,ずっと読んでいたとのことでしたね。
そういう中でのご出産でしたね。無事に生まれて,
ブログに是非のせてくださいというお申し出を受け,
入院中のご経過を伯母様をはじめ,せらちゃんをNICUの外で
待っている人,心配している人に伝えてきました。
完治したわけでないし,具合が悪くなる日がくるかもしれないけど,
1日1日を大切に過ごすために在宅医療に移行することを
ご決断されたご家族だと想います。
担当看護師さんは休みなんだけど,
見送りたくて病院にきていましたね。
ご自宅でいい時間を過ごしてもらえることを願って
相談中の看護師さん達とご家族です。
担当医や担当看護師,病院での知り合った人々にお礼のお手紙やチョコをくだっさった
せらさんご家族に胸が熱くなりました。
せらちゃんの退院の時間が迫る中,夜勤帯に入り,次々に3名のNICUを必要とする赤ちゃん
が生まれてきました。理由はバラバラですが,それぞれがNICUが必要な赤ちゃん達です。
ベット満杯状態で転院や転棟をしてもらいながら自転車操業のNICUベットを確保している
状況です。
同時に帝王切開となり産科の手術室があかずにいつもは使わない
外科の手術室での帝王切開まである金曜日の夕方です。金曜日の夕方にありがちな
状況ですね。全国からきてくれている若手医師達が当直を助け,
手分けしてそれぞれの診療を開始してくれています。
より的確な診療を使えるように研究のためでなく,どう日常診療に
活かせるかを考えていきたいと思ってプラスアルファの検査もし始めました。
3名の入院の診療の合間をぬってせらさんのNICU卒業の時間が来ました。
担当医・担当看護師・担当保健師に加えて,NICUで理由は違えど,お子さんの誕生と
NICUに入る必要があったそれぞれの早産や病気に向き合うという共通の
状況の中で出会ったママさん達が廊下に大挙して集まってきました。
みんながせらさんとご家族を見送りたいと想ったのでしょう。
喜びを分かち合いたいと想ったかもしれませんね。
それぞれがNICUの中でお子さん達と不安や悩みもありながら,喜びや希望も
見失わずにがんばっている凛としているママさん達だと想います。
心が通ったお写真だなと撮影しながら感じました。せらちゃんやそれぞれNICUで生死を
かけてがんばっているお子さん達がつむいでくれた絆を感じるお写真ですね。
子ども達がご縁で同じ時にNICUで過ごしたご家族達は戦友・同志なのかもしれませんね。
NICUは集中治療をするだけの場所ではないし,クスリや手術などを考えることだけが
役目でもないと想いました。NICUは病気や早産と戦う闘病の場所でもなく,病気や早産とともに
生きていくのを支える育児の場所であるということを改めて感じたりもしました。
再度,卒業写真の1枚です。真ん中のせらちゃんを抱くママさんとパパさんの
笑顔が大変素敵に感じました。せらちゃんとお家で時間を過ごせることを心から
喜んでいらっしゃるのだと感じ,せらさんが病気で生まれたことを良かったとは
いいませんが,大切に想ってくれるご両親に授けられて良かったねと想えたお写真です。
それぞれのお誕生を祝い,ご家族と一緒に過ごせる時間を
大切にサポートする,赤ちゃんとご家族を丸ごと支える方法を探すことも役目かもしれないと
この写真に写る今,NICUでお子さん達とがんばっているご家族の笑顔に想いました。
せらちゃん,NICU卒業おめでとうございます。
1日1日を大切に家族の時間を濃密にいい時間が続くことを
願っています。また,会える日を楽しみにしています。
NICUで明日も生きる我々も,焦らず,日々を大切に
生きていきましょう。NICUの外であれ,中であれ,
子ども達の頑張りを見守りながら1日1日を大切に
生きていけるといいですね。
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(TBSサービスから出版。本の収益は新生児・小児医療に寄付予定)
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こんばんは。
せらちゃんとご家族に沢山笑顔が
益々あります ように。
お仕事は、体が資本です。
やさしい皆さん
おつかれさまです。
横浜ベイスターズも、地元のために
早くおちつくと、よいですね。
2011/10/28(金) 午後 8:58 [ おバカなカエル ]
せら伯母です。たくさんの素敵な心温まる写真の数々に、心から感謝します。せらちゃんの出産により、本当にたくさんの事を教えて頂きました。でもどんな状況下であっても、新しく生まれてくる生命の尊さやいとおしさは、どのご家庭においても素晴らしい瞬間であると実感します。写真にあるように、NICUのドアを出ていく家族、それを温かく見守って下さる皆様の距離は決して大きくはないと信じています。そしてそのドアは乗り越えられない高い壁ではないと信じています。これからのせらちゃんとの時間は、不安や心配がないわけではありませんが、一緒の時間はとても密度が濃く、楽しみが多い時間になると信じています。先生方やスタッフの皆様から本当に愛されて、懸命な看護をして頂いたこと、心より感謝致します。これからもこのブログは必ず見ていきたいと思いますので、宜しくお願い致します。
ここで頑張っていらっしゃるお母様方の笑顔に勇気を頂いて、私もこれからも子育てや、日々の生活に、頑張っていきたいと思いました。
皆様に感謝です。本当にありがとうございました。
2011/10/28(金) 午後 9:02 [ ottimo ]
おめでとうございます。
我が子の退院時を思い出しました。
我が子はNICUとGCUをいったり来たりして1年お世話になり退院しましたが、在宅への不安も沢山ありました。
生まれつきの不治の病の為、治療を止め家族の時間を選択しました。不安より喜びが大きくなりました。
私達の不安をよそに、穏やかな幸せな時間を与えてくれます。
沢山の輝いた日々を、穏やかに過ごしてほしいと思いました。
本当におめでとうございます。
2011/10/29(土) 午前 6:54 [ mei ]
豊島先生、いつも温かい写真を載せて頂きありがとうございます。
自分達では残す事の出来ない思い出を作って頂き大変感謝しております。
また病院の先生方、スタッフの皆さん、戦友の皆さん(親御さん)のお陰で卒業を迎える事が出来ました。
初めて病名を知らされた時、二人で愕然とししばらく寝込んだ事が思い出されます。
3週間と短い間でしたが、先の見えないNICUでの入院は不安も大きく、時には辛く苦しい選択を迫られた日もありました。
そんな日々の中で、先生のブログに載せて頂くようになり、皆さんから暖かい声を掛けて頂き、共感し励まされ、それは私達の心の支えとなりました。
NICUのスタッフの皆さんや周りの親御さんがいつも明るく、暖かく迎えて下さり、とても穏やかで優しい空間でした。
昨日は無事に帰宅し、落ち着いたところでブログを拝見すると娘の卒業特集でした!
本当に卒業したんだとの喜び半分、そして皆さんとのお別れの寂しさ半分との思いで二人して涙しました。
これからも皆さんと共に、子育てを頑張り、楽しんでゆきたいと思います。
また近くお会いできる日を楽しみにしております。
あり
2011/10/29(土) 午後 5:03 [ せら父 ]
皆様に盛大にお見送りして頂き有難うございました。
NICUでの一ヶ月弱、たくさんの人達に可愛がられ、見守られ、育てて頂きあらためて感謝申し上げます。
「子供は親を選んでやってくる」と聞きますが、NICUで懸命に頑張っている子供達、そして見守っているご両親達を見て、その言葉を心から実感しました。
私たち自身、病気や障がいがあっても私たちのもとに娘としてやってきてくれたことを誇りに思います。
上記meiさんのおっしゃる通り、在宅の提案があった時は不安でしたが、同じ布団で添い寝をした時、うたた寝している夫の腕の中ですやすや寝ている姿を見た時、穏やかな空間が現実にあることに嬉しさがこみ上げてきました。
NICUで頑張っている全ての子供達の健康と成長を心から祈っています。そして、ご両親達のたくさんの夢が叶いますように願ってやみません。
2011/10/29(土) 午後 8:51 [ せら母 ]
NICU卒業おめでとうございます!!
卒業日当日は立ち会えず、またあまりお話することも出来ず、この場を借りてお礼を述べさせていただきます。色々とありがとうございました。いつも太晴に声をかけてくださり感謝しています。本人のリアクションが薄いのはいつものことなので仕方ないと思ってください…(汗)写真でもツーンとしてますが、きっとせらちゃんのことをうらやましく想っていると思います。これから、家族の時間がもっともっと増えますので、家族の時間を大切にしてください。
2011/10/31(月) 午後 0:48 [ たっくんパパ ]
せら父さん,せら母さん,NICUご卒業と在宅医療への移行,おめでとうございます。NICUの中でも外でも,それぞれのご家族に喜怒哀楽,願いがあるのは同じかなと思っています。伯母さんの言葉通りですね。NICUの中だからこその安心もあれば,NICUを卒業したからこその不安もあるとは思います。それでも,NICUの外に出たからこその日々を1日1日楽しみながら大切にお過ごしいただければと思います。是非,近況やご意見ご感想など,今後ともお伝えください。離れていても,きっと同じ時を過ごしたご縁がある私達でしょう。
2011/10/31(月) 午後 7:42 [ NICUサポートプロジェクト ]
1年間に400名前後の入院があるこのNICUです。400名前後の入院があると言うことは400名近い,様々なNICUのご卒業があります。それぞれのご卒業の形はありますが,がんばったお子さんとご家族のそれぞれの日々を胸にNICUの後の人生を歩んでくださればと願うこともあります。NICUは一期一会の場所だなあと改めて思いました。
2011/10/31(月) 午後 7:45 [ NICUサポートプロジェクト ]