がんばれ!!小さき生命(いのち)たちよ

新生児医療・NICUで頑張る早産・低体重、様々な疾患の赤ちゃんとご家族を応援します。

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水曜日から土曜日過ごしていた光景です。
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上記のような壮大な景色の
長野安曇野にいました。
日本未熟児新生児学会の2つの教育セミナーに
参加するためです。

長野こども病院NICUは夏に学会の教育セミナー,冬に
呼吸療法モニタリングフォーラムの事務局をしていらっしゃいます。
忙しい日常診療の合間に年に2回,全国の新生児医療の育成や情報交換の
機会を作る事務局をこなしていることは凄いことだと今回改めて思いました。

事務局を担当してくださる長野こども病院の皆様に感謝しつつ,
自分も全国の新生児医療に少しでも自分の出来ることをしてこようと
長野で過ごしてきました。

まずは水曜日と木曜日は今年から始まった
に参加してきました。

近年の全国のNICUの開設や増設でベッドは十分になってきたけど
それを運用するNICUスタッフが少ないという問題が出てきているそうです。
1.4倍くらいに新生児科医の数を増やさないとNICUベットを活用できない
現状とのことです。


新生児科医を増やすためにはその前段階の小児科になってもらう
初期研修医を増やす必要があります。

小児科になってもらった、その後に新生児科医を選択する
人達も増えるであろうと発想で,小児科医を選択する前の
若手医師対象のセミナーを企画されたようです。

初期研修医に
小児医療や新生児医療の魅力を伝える教育セミナーを
しようと決意した
日本未熟児新生児学会を引っ張る学会上層部の先生方の企画での
開催でした。

土,日や休日はほとんどつぶれているのではないだろうか?と
思えるかなり忙しいと思える先輩世代の先生方です。

ただでさえ,
毎年恒例の小児科医や若手新生児科医のための教育セミナーの
事務局してくださる長野こども病院の皆様が,さらにもう一つの
セミナーを開催するという行動力に,
「忙しい,人がいない」と愚痴るのではなく,
「忙しいからこそ,未来に向けて種を蒔こう」という
覚悟を感じ,自分も参加させていただきました。

初期研修医向けセミナーは医師になって1,2年目の若手医師を
対象に,講義,小グループでの実技セミナーや双方向性の
レクチャー,さらに若手新生児科医との座談会などを2日間の
スケジュールでした。

来年以降,きてくれる人達の目に止まるようにその様子を
下に書き残しておこうと思います。

【講義】
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列車事故の影響で足止めで遅刻したのですが60名近い参加者が
いて正直驚きました。

東京女子医大の楠田教授が新生児医療の歴史や現状を
オーバービューしてくださいました。

 「日本の平均寿命が長いことに、新生児死亡率が世界的にみても
際立って低いことも影響している」


臍カテーテル挿入や頭部エコー,心エコー,PIカテーテル
挿入などの新生児医療特有の実技を伝え、
「様々なこと技術を身につけられる新生児科医」
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カンガルーケア,フォローアップ外来などの
<救命>だけでなく,<支え育てようとする医療>を
目指していることをお伝えし,

「集中治療だけをしているのが新生児科ではない」
というメッセージもありました。

新生児医療の課題はNICUベットは増えたけど人員が不足していること、
施設間差異が大きいことがあるけど、これらは人財が増えていけば
きっとまだまだ改善する余地があるということをお話しくださっていました。

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新生児医療と小児医療への想いを伝えてくださいました。


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是非,初期研修医の後は小児科医になって,そして
その3年後,良かったら新生児科医になってくださいというお言葉でした。

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埼玉医科大学の田村教授からは

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小児・新生児科の呼吸の基礎知識や人工呼吸管理
の講義がありました。

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赤ちゃんへの気管挿管の成功する秘訣などの説明の時間は
神奈川で留守を守っている研修医達に伝えたいと思える場面でした。

そしT,日本から世界に発信された
高頻度振動換気(HFO)の解説は開発から関わっていた
田村先生だけに歴史と凄さを感じる講義でした。

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昭和大学の板橋教授からは

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母乳栄養の重要性,栄養管理の重要性
などの話しが新生児医療のみならず,小児医療全体にもつながる
話しでの講義でした。母乳栄養は知能指数を5前後上昇するという
将来の発達支援に大きいという話から低出生体重児とメタボリック
シンドロームなどの関連性、将来の腎機能など最先端のお話まで
講義されていらっしゃいました。


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「新生児医療で栄養を考え来たのは
命を救うだけでなく、20年後の未来をよりよくしたいと
考えてです。」という言葉や

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「新生児医療はライフコースに大きな影響をもたらす,
だからこそ,やり甲斐があります」という力強い
お言葉に共感していました。

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神戸大学名誉教授の中村教授からは
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核黄疸の治療についてや現状,光線療法などの講義がありました。
新生児医療の脳性麻痺をなくしたいという願いや歴史、
そして後進が担う未来への課題が伝わる
講義に思えました。

この4名の大先輩の先生方に混じって初期研修医に新生児医療を
伝える役目を振っていただいたことに緊張しつつ,
この会場に居る人たちのⅠ人でも2人でも新生児医療を
志すきっかけの1つになればと願い、
新生児医療の循環の講義を気合いを入れつつ、
担当させていただきました。


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講義の冒頭でNICUを回ったことがある人と挙手を求めたら
60名の参加者で2,3名でした。

新生児医療に興味をもっている人
達が集まっているであろうこのセミナーでもそうなのだと想い
ながら,挙手が多かった場合は<短めの動画>
と少なかった場合は<長めの動画>
のDVDを用意してきたのですが,<長めの動画DVD>の
上映会を講義の冒頭で急遽させていただきました。

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まずはNICU医療で命を救うのはどういうことかということを
この動画を通じて,この中の医療者がどんな気持ちで診療しているか?
NICUの赤ちゃん達の成長やご家族の気持ちの変化を感じてもらえたらと
話して,
を放送しました。県内の学校でよく使っている動画です。
(上記クリックすると報道ステーションのHPで視聴できると思います)

この動画の放送後,
自分が受講生と同世代の頃のNICUの医療とその中で
自分が悩んだことや悔やんだことなどをいくつか話した上で
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胎児循環と新生児循環の移行のダイナミックさ

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早産児や新生児の心臓の特徴。


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新生児学や小児循環器額でその後に学んだこと,気づいたこと、
早産児は手術無しに動脈管を閉鎖できるということ。
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循環管理で心臓だけでなく,脳を保護できる可能性があること,

患者さん達に
施行してきた心臓や動脈管の診療のことを動画など交えてお話しさせていただきました。


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そして、自分が考えるこれから10年の新生児循環器学の
話をさせていただきつつ、

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自分なりに小児医療のやり甲斐を伝えてきました。

感想アンケートで,<感動した>と書いてくださった
受講生が何人かいてくださり,自分でも伝えたいことが
何名かの人には伝えられたらのかなと想い安堵でした。


【交流会】
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夕食はバーベキュー大会でした。存じ上げている全国各地の
先生方の後輩の先生方と語らう時間でした。

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翌日の実技セミナーの早川教授を中心にみんなで談笑,
そして記念撮影です。

「教育とは未来への投資である」といつも伝えてくださる、
それを実践していると感じる名古屋大学の早川先生ですね。

若手にやり甲斐をもらせる、夢をもってもらえるようにする、
飛躍の機会をそれぞれに与えるなど若手の身になって一緒に
考える理想的なリーダーで背中をおいたいと思える早川先生です。


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自分は他の先生に
「どうしてそんなに仲よさそうに盛り上がっている?知り合い?」
と聞かれたのですが
「初めてお逢いしたのですが,自分が昔,神奈川で指導医をさせて
頂き,地元に戻られた先生が今指導医をしている先生達で,
ご縁を感じつつ,ここにいない熊本の先生の話題で盛り上がって
いました」といいました。全国の横の繋がりが強い新生児医療の
ネットワークの良さを若手の先生方に感じてもらえたらと思いました。

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バーベキューの後は参加者のそれぞれが地元に銘菓などを持ち寄りつつの

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横浜労災の松井先生,岐阜県総合医療センターの寺澤先生,
長野こども病院の北村先生,小田先生などがチューターで
若手新生児科医と語ろうという座談会が開催の夜でした。

初期研修医の人達に先輩医師として
質疑応答をしながらの座談会。
最初は男女別れての話し合いでした。

男女各々の医師になってみての
夢や悩みがあるように思えました。


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後半は男女混じり,さらに先輩世代の先生方や全国の高名な
教授の先生方も加わりの座談会になりました。

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自分は23時頃までは参加していたのですが,
仮眠をとりつつ5時起きで2日目の2つの講義の
準備をしていました。

【小グループセミナー】

2日目は
下記の7つのセミナーをⅠ人2つ選んで小グループで
受講してもらうという企画でした。
1) 新生児蘇生・気管挿管〜赤ちゃんを救うのはあなた〜(新潟大学講師和田雅樹)
2) Developmental Care/Family Centered Care〜赤ちゃんと家族に優しい治療を〜
(聖隷浜松病院センター長大木茂)
3) 新生児神経について〜後遺症なき生存が我々の目標です〜(名古屋大学教授早川昌弘)
4) 新生児の人工呼吸〜血液ガスを正常化できますか〜(北海道大学病院診療教授長和俊)
5) 赤ちゃんの心臓/動脈管 心エコー検査で命を守る(神奈川県立こども医療センター科長豊島勝昭)
6) 新生児の適応生理と主な疾患(東京女子医科大学准教授内山温)
7) 日本の臨床現場から世界に発信するエビデンス〜ちょっとした臨床研究の話〜
  (大阪府立母子総合医療センター副部長平野慎也)



自分は
【赤ちゃんの心臓/動脈管 心エコー検査で命を守る
というセミナーを担当しました。

2回の同じ講義をさせていただき,
計25名の全国の初期研修医の先生に
双方向のレクチャーをさせていただきました。

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四腔断面と三腔断面に絞って
知っている医師が担当すれば赤ちゃんを救える可能性がある
総肺静脈還流異常症や完全大血管転位症などの
病気を伝え続けました。

「手術で赤ちゃんは治るかもしれないけど,これらの病気は
外科医に届ける最初に診断する医師がいて初めて命が救われる
病気であり,今回のセミナーがきっかけで皆様の地元で救われる
赤ちゃんが出てくださったら徹夜気味で準備してきた甲斐を
感じますと伝えた自分でした。」

こちらも自分の想定以上に興味を感じてくださった
方が多かった気がするアンケートの回答であり,初期研修医に
新生児エコーを伝えることは困難では?と依頼のときに
感じていた自分の想いを否定してくださるものでした。

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これは神奈川を出発する前晩に相談したら
様々なアドバイスをくれた4名の研修医の皆様に感謝を
感じた気がしました。

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初期研修医に近い世代の医師の智恵を借りる,一緒に考えてもらう
ことが世代の離れた人達の講義をするときにやはり大切かなと
改めて実感した今回でした。


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これで2日間のセミナーの終了でした。
想像以上に集まり,サボる人なく一生懸命受講している
若手医師の先生方を頼もしく,また,いつか新生児科医に
なりましたとご挨拶してもらえる日を楽しみに見送って

第1回初期研修医向けセミナー修了でした。

終了後昼食をはさんで中1時間で
今回で9回目の参加になる
第18回日本未熟児新生児学会教育セミナーが
スタートです。

全国の若手の小児科医新生児科医を集めて
みんなで教育しあうセミナーが木曜日か土曜日開催されました。

自分の中では
新生児科医がいない,いないと嘆かず
どう新生児科医を増やすかということを引き続き
若手医師と一緒に考え続ける時間だった教育セミナーになった気がします。

その話しはまた,時間ができたら改めて書き残させて
頂きたいと思います。

どなたでもご意見ご感想お寄せくだされば
心強く感じます。

小児科医や新生児科医を目指す高校生や医学生、
初期研修医の皆さまにもよろしかったらご意見ご感想お寄せくだされば
嬉しく感じます。

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閉じる コメント(2)

こんばんは〜先生お疲れ様です〜。つーちゃんがお世話になっている病院では新生児科も小児科もどちらも兼任です。親としては助かりますが先生は激務なんで心配にもなります。どちらも増えてくれるといいですね。

2014/8/25(月) 午前 0:38 [ asu**asab*t192* ] 返信する

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つーちゃんママさん,上記のメッセージ共感です。小児科医と新生児科医を両方増やす,新生児医療に理解のある小児科が増えればいいという気持ちです。いつも一緒に考えてくださりありがとうございます。

2014/8/27(水) 午前 5:11 [ NICUサポートプロジェクト ] 返信する

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