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中国の深センの報告続き、終盤に入ります。
自分は神奈川で<NICUで起きていること>を
社会の多くの人に伝えていくことが大切と思って
きました。
そのきっかけは、自分の師匠である川滝先生が
海外のNICUに行った時に、病院の広報部や地域の
テレビ局がNICUのことを伝えることが日常的で、
そのことが医療の理解、
社会の支援や寄付などにつながっている
と聞いたことがきっかけでした。
閉鎖的な医療現場に社会的支援がくるはずもない
と思って患者さんのご家族と一緒に報道などがきたら
取材協力をしていくほうがいいと思えるようになった
ことでした。
そして、報道に頼らなくても<伝える方法>は
あると思えるようになり、このブログのように
写真を撮ったり、日常を書き残してきました。
中国の深センも自分が訪問した初日から
病院の広報部?のかたが診療の様子などの
写真を日々とってくれていました。
その病院からの発信に、関心を示した
報道があったようで、4日目は
テレビや新聞の取材が急遽組まれたこの日でした。 深センのNICUチーム、 台湾の林教授もこういう機会は初めてということで
頑張ってきたことを社会に伝えてもらえる機会を
大変うれしく感じる、自分の中国訪問が
そういうきっかけになってくださり感謝と
伝えてくださいました。
取材されました。
この日でした。日本に比べると取材依頼や取材許可
などが自由というか、即断即決で皆受ける感じを
驚きもしました。
2年くらい前に、尊敬する韓国の新生児科医の孫先生の
ご仲介で、韓国の報道番組で
日本の新生児医療の紹介と韓国の新生児医療に
自分が訪問して見学して感じていたことをお話しさせて
もらったことがありまました。
その時のことを思い出しながら、アジアの隣国同士で
新生児医療の現状や文化の違い、改善へ必要なことなどを
伝え合うことは大切な気がしました。
こういう機会に出会うのも、何かのご縁だし、
中国の新生児医療で頑張る赤ちゃんやご家族、医療者の
ために日本だから、自分だからできるエールを
伝えられたらと思って取材対応をさせていただきました。 深センのNICUスタッフ、台湾の林教授、 最後に自分がインタビューを受けました。 台湾から林教授が 「5年前から定期的にきてこのNICUを応援してきた。 2年前までは超早産児の診療をしていなかったNICU だが、2年間で超早産児でも80%救命できるNICUに までなってきたことを感慨深く感じている」ということを 伝えている姿を素敵に感じました。 自分は中国の記者さんに、「あなたのいる日本のNICUは 論文などによると在胎23週であっても9割以上救命できて いるという中国では信じられない治療成績と聞きました。 中国のNICU医療に感じていること、これから必要なことは なんですか?」 と質問を受けました。自分は以下のような趣旨のメッセージを お話しさせていただきました。
「40年間で世界史上最速で人口増加が続く深セン・中国に ビックリしていますか、一人っ子政策の中止も加えて、 その中で爆発的にこどもが増えている
この街のNICUも世界史上最速で成長をしているんじゃないかと スタッフの向学心や向上心を素晴らしく感じています。 世界中の新生児科医の注目と支援を受けている このNICU、中国は、東西の医療が交流しつつ、きっと
10年後、20年後には世界一のNICUになるんじゃないかと
可能性を感じています。 自分が伝えたいことは3つです。 1つめは日本のNICUにはどこにも専用のエコー装置が 配備されています。中国ではそれがまだなNICUが多いです。 悩みや辛さを大人と違って言葉で伝えられない赤ちゃん達の
診療にはエコーがあるからこそ感じ取れることがたくさん あります。合併症を未然に防ぐためにもよりよい救命を目指す ためにも、NICUにおける専用のエコー配備への理解と支援を
中国全体に期待しています。
高額な機械ですが、宝の持ち腐れにならないように
使い方は自分も年に2回はくる
約束をしているのでお伝えしていきたいです。 (2ヶ月に1回くると記事に書いて、、、 と中国のメンバーが みんなで言ってくれた笑顔を嬉しくも感じていました。)
そして、 自分の提案の
2つめはNICU医療を受けるご家族への
サポートを社会的に考えてほしいことです。 私たちのNICUは在胎23週のお子さん達で
も確かに9割救命できています。しかし、救命率を誇る気持ち はありません。
赤ちゃんの救命率が高いということを誇るために
赤ちゃんがいるわけでなく、助かった赤ちゃんと御家族が 助かった世簡単だと思えるような日を目指して少しでも いい状況で助かればと思って皆で必死に診療している 結果の9割と思っています。 御家族が望んでくれたならそれに応えたいと
思ってみんなで頑張っていますが救命できるようになった からこそ、考えなきゃ行けないこともたくさんあります。 現在の中国は新生児医療の高額の医療について
患者さんの金銭面の支払い負担が大きいです。
韓国や台湾は自己負担は一部負担です。
日本においては
NICUの医療費の自己負担がほとんどなく、
オムツ代や食事代のみ負担で1日、10万円くらいの
医療費の補助が超早産児には3ヶ月ある、1家族あたり
300万円以上のサポートが社会からあります。
両親の金銭的負担を考えずに医療を展開できている
こと、社会からのサポートが日本の成績の良さに
関わっていると自分は思っています。
よりよく赤ちゃんたちを助けるため、
NICUに入って医療を受けることの金銭的負担に
ご家族が悩まないためにも中国においても
早産児が助かるようになってきたからこそ
そういうサポートを考えてくださればと思います。
自分の提案の3つめは,
NICUは早産をなかったことにはしません。早産込みで生きていくことをNICU退院後も支える必要があります。 NICUの退院はゴールではなく、こどもとご家族の
時間のスタートです。NICU退院後も続く家族の
生活を見守る視線を社会の多くの方にもって
いただけたらと思いました。
深センの街の人達には
NICUの救命率が高くなっても
それを誇るということを越えて、
深センの街で早産や御疾患があっても生きる
こども達と御家族をNICU卒業後も教育や福祉の現場でも 応援して下さる街になってくれたら、そういう街の理解と
支援があってこそ、新生児医療のお子さんとご家族に
おける意味が出てくるように思えています。
こういう報道が そういう赤ちゃんや御家族、NICUスタッフの
応援になればと願っています。 そして
中国で周産期医療があってよかったと多くの人たちに
思ってもらえるような東西の融合した中国独自の
周産期医療の華が咲くこと、それを隣国で一緒に体験しながら
アジア全体で生まれる赤ちゃんたちを通して、
アジアの未来を担う医療を一緒によりよくしていけたら
と診療や研究の協力体制を作っていけたらと自分も夢見ています。」
とお話しさせていただきました。中国語・日本語・英語が
入り混じるインタビューになったのでどこまで思いや願いが
伝わったかはわかりませんが、上記のようなことを
訪中して伝え続けることも自分の役目と思ってしばらく
担っていきたいと思った取材の機会でした。
中国の2度も訪問で感じてきたことを
話したつもりでしたが、
上記の言葉や願いは神奈川、日本において
同じことなんだと多くの方にも伝えたい言葉でした。
でお話ししたこととだんだん同じことを言って
いた気がして、中国でも日本でも周産期医療の
医学や科学の発展とともに必要となることは同じ
なんじゃないかと思えていました。 取材を受けることは自分たちを見つめ直す機会になると
今回も改めて思う機会でした。
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