がんばれ!!小さき生命(いのち)たちよ

9年間ありがとうございました。2019/8/31に https://nicu25.blog.fc2.com/ に移行しました。

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先週の
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シンポジウム「新生児慢性肺疾患と肺高血圧」
の報告をさせていただきます。
大変盛況で活気のある学会でした。

東京女子医科大学東医療センター
新生児科の長谷川教授に
以下のプログラムの演者として
講演してきました。

シンポジウム「新生児慢性肺疾患と肺高血圧」
   座長:長谷川 久弥(東京女子医科大学東医療センター新生児科)
  福島   裕之 (慶應義塾大学小児科)
●極低出生体重児の慢性肺疾患  ―肺高血圧症の診断―    
与田    仁志(東邦大学医学部新生児学講座)
●新生児期の肺高血圧と心肺連関を考える          
豊島    勝昭(神奈川県立こども医療センター新生児科)
●新生児慢性肺疾患に伴う肺高血圧症
―小児循環器医の視点から、分かっていることと分かっていないこと―    
福島    裕之(慶應義塾大学医学部小児科)
●慢性肺疾患に合併した肺高血圧症に対する肺血管拡張療法          
小野      博(国立成育医療研究センター循環器科)


与田教授が日本全体のデータや世界の新生児医療における
肺高血圧の診療や研究のオーバービューをして下さり、
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福島先生と小野先生が小児循環器学としての肺高血圧の
世界の診療や研究の動向、基礎研究や臨床経験からの
考察、NICU卒業生の診療で感じていることなどをお話し
くださり、大変興味深い講演が続きました。
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総合討論では北大の長教授、愛知の宮田先生
なども加わって下さりNICUの医療現場での
新生児慢性肺疾患の管理や慢性期肺高血圧への
診療について意見交換する貴重な機会でした。

超低出生体重児の救命率が上がったからこそ、
世界的に増加傾向、新生児医療の課題となりつつある
新生児慢性肺疾患と肺高血圧です。
検査法や治療薬の成人分野での開発などを
合わせて、新生児医療の中でも注目度が世界的に
高まっている新生児慢性肺疾患に伴う肺高血圧症
なんだと改めて感じました。

また、こういうシンポジウムは教科書や雑誌、
インターネットなどの文字では得られない情報や想いや
願いを交換し合う機会に想えます。

これから診療や研究で取り組みたいことや
その連携の仲間と出会うような機会にも想えて
ご招待していただいたことをありがたく感じていました。

とはいいつつ、
この1ヶ月はオーストラリアと中国出張、
新生児成育医学会、科研費申請、コウノドリ撮影協力
など重なり、準備の時間がままならないのが自己嫌悪
なのですが、
院内の仲間、そして、
で一緒に発表内容を考えていくださった全国の
新生児医療仲間の助言をうけつつ、前日
久し振りに徹夜で講演の準備して、自分も
講演して参りました。

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上記のタイトルにさせていただきました。

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自分の恩師である川滝先生の担当した患者さんのスライドです。
川滝先生が20年前に未来にこういう経過になる患者さんを減らしたいと
心に決めて取り組んできたことを伝聞してきました。

肺高血圧の検査として心電図があるけど、心電図に変化がでてからでは
手遅れ?かもしれないし、患者さんに負担も大きいカテーテル検査は
一番有用だけど繰り返しする訳にもいかない。

どこのNICUにもある心エコー検査で
経時的にみれないかを考えた。

新生児早期の肺高血圧では三尖弁逆流や動脈管の血流の向きが
肺高血圧を推測する有用な指標であるけど、慢性肺疾患に伴う
肺高血圧だと三尖弁逆流はなかったり、動脈管は既に閉じている
時期が多い。

だから、成人や小児期の心エコー検査で有用とされる
指標を組み合わせてみた。

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正常値もはっきりしない、検査者間差異もある心エコー検査
だから右室機能をスコア化した。これが川滝PHスコアと
呼ばれるもので、神奈川県立こども医療センターでは今は
生理検査室の技師さん達が伝承してくれている指標であることを
お話ししました。

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当時の川滝先生はこの指標とカテーテル検査の肺高血圧の評価に
相関があることを示して、軽症、中等症、重症などの予測に用いた。

肺高血圧のある患者さんへの気道への治療や肺血管拡張薬の
前後でこのスコアが下がり、治療の効果判定に使えるのではないかとか、

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在宅酸素療法(HOT)をしていた人達にこの検査を施行して
重症度と一致していたことを10年前に報告しています。

川滝先生の天才的な発想と実行力に
自分はいい先輩に恵まれ、影響を受けているという
ことを改めて感謝する川滝先生の取り組みを
伝聞させていただきました。

そして、この指標を参考し続けている当院だが
近年はPHスコアが高くなる患者さん自体がいなくなっている
当院の現状をお伝えしました。


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自分達は心エコーを使っての循環管理が早産児の救命や発達予後を
よくするかもしれないということを提言してきました。
上記は生後1週間以内の心エコーについてですが、
退院間近の心エコーについてがPHスコアであり、慢性肺疾患(CLD)に
ついての重症度や治療方針の効果判定に使えるのではないかと
川滝先生、生理検査室の技師さん達、NICUでつづけてきたことを
お話ししてきました。

まず、慢性肺疾患については
で講演したことがある、インタクトプロジェクトで
全国各地のCLDに関するワークショップや
改善行動計画の立案と実行に参加してきた経験から気づいたことを
いくつかお話ししてきました。


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慢性肺疾患の予防のために出来ること、北海道大学の長先生に
講演頂いた内容を自分の施設なりに当てはめさせてもらい、
この図にさらに未熟児動脈管開存症や左心不全による心不全の
症状や治療法の影響が加わることをお話ししました。

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肺動脈圧の上昇や左房圧の上昇に伴う肺静脈圧の上昇は
肺間質の浮腫から、二酸化探査の貯留につながったり、
肺胞内への血漿・血球成分の漏出はサーファクタント活性を
おとし、二次性のRDS状況になり得ることをお話ししました。

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につながった左房の大きさの評価のこと、

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左房の縮み方などを含めて、左房圧の呼吸への影響を類推しながら
診療していることをお話ししました。

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岸上先生がまとめてくれたスライドを提示しながら、
慢性肺疾患対策に当院がやっていることを提示しながら、
それでも肺の状態が悪くなるお子さんには
FiO2が30%以上にならないようにステロイドを投与していること
在胎30週中盤以降の高二酸化炭素血症や低酸素血症を許容する
管理はPHを助長するため、酸素療法などの中止には慎重な
場合がある、心エコーやBNPなどと合わせて考えていること
などをお話ししました。

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このような呼吸管理方針でみた2015-2016年に
当院で院内出生した超低出生体重児71名の
治療状況をおはなししました。

酸素の使用は多めの当院ですが、一方でPHスコアが
上がらない、在胎42-44週で在宅酸素療法で退院となる人が
増えて、長期入院も減ってきている?ということをお話しして
きました。

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血管拡張薬については基礎研究などをしてきた自分達であり、
生後1週間以内は以前の英語論文では4割近くの超早産児に
投与していたこともある自分達には血管拡張薬については
肯定的なNICUだと思うのですが、肺血管拡張治療薬については
投与前にPHスコアが上がる人がいなくなっているので今は
使うべきと思える患者さんがいなくなっていることを話しました。

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血管拡張薬の静注薬や内服薬は大なり小なりの換気血流不均衝を
起こす可能性がある、開いていない肺の血管を広げるとむしろ
サチュレーション低下になる可能性もあることを話しつつ、
NO吸入療法は肺高血圧の治療として効果がある場合でなく、
換気血流不均衝の是正がサチュレーションの改善につながっている
場合があることを心エコーの結果とあわせて考えることがあることを
お話ししてきました。

酸素化の改善するか否かだけだと血管拡張薬の功罪は
よくわからないので心エコーと合わせて考えていきたいという部分を
お話ししました。

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そのうえで近年、後輩盛大の先生方と結成した
3次元エコークラブ(3DEC)で先の学会で報告した内容を
伝えてきました。

3次元エコーで右室の機能が見れる時代がきて
それを用いて新生児のPHの評価や薬剤の効果判定を目指している
ことをお話ししました。

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NO吸入が有効な患者さん、効果が不十分だった患者さんの
エコーを供覧して、NOが効く患者さんは右室のEFがよくなる
と可能性を伝えながら、

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超早産児で生後早期にNOを必要とした右室を示しつつ、
慢性期については生理検査室の技師さんと一緒にPHスコアに
加えて3次元エコーの右室機能評価も始めているけど
今のところ、右室機能が悪い人はいないけど
続けていくつもりということを話してきました。

また、中国や台湾でのNICU診療に参加していて
思うところを話してきました。

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日本は心エコーが盛んな国だからこそエコーで肺高血圧の病態解明や
治療法の模索が出来る国だと思うし、新生児科医、小児循環器医、
小児呼吸器医などが集うこのようなシンポジウムがそういう連携と
協力のきっかけになる気がして講演させてもらったことを
感謝とお話ししました。

準備に心寄せて下さった皆様に
感謝を込めての一部スライド掲載でした。

講演が終わった後、このシンポジウムは
小児呼吸器学会と小児循環器学会の
ジョイントシンポジウムだったと
改めて知り、そういう架け橋になれたらと思えました。

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講演の後は、長谷川教授、与田教授、長教授という尊敬する
3名の新生児医療の先輩とともに、東京で一番お寿司屋さんという
長谷川先生お薦めのお寿司屋さんのランチを頂きました。
東京は恐るべし!と思える味でした。

そして、3名の先生方の教授としての後輩を指導する思いや
学会などを通じて日本の新生児医療を良くしていこうという熱意に
様々な気づきを頂き、眠気を吹っ飛んだ気がする時間でした。

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そしてお昼休み時間を3名の先輩方とともに湯島天神に
いってきました。
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長先生の東京は人が多いのに、こういう静けさもある
素敵な場所もあるんだという言葉に共感しつつ、新宿生まれの
自分が知る東京都は異なる東京の古き良き風情を
心地よく感じました。


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3名の先生方の新生児科医としてのそれぞれの年齢の重ね方や
今の世代から見えていることや取り組めることがある感じや
それぞれが信念をもってぶれていない感じがすごく素敵で
自分もこんな先輩達のような年齢の重ね方が出来たらとも
思えたありありがたい時間でした。


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