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1月に出会い、産科の先生と一緒に出生前診断の
ご説明をさせていただいた出会ったご夫婦がいます。
自分の言葉に沈痛そうな表情を今でも覚えています。
先天性横隔膜ヘルニアの最重症例、かつ羊水が多く、
切迫早産も強く母児に最大限の周産期医療が必要なご家族でした。
繰り返し、ご夫婦と病気のこと、お腹の中でのこと、
生まれた後のことをお話ししながらどのように診療していくか?
どのように時間を過ごすのかが
お腹の中のお子さんのためかを
一緒に考えさせていただきました。
自分は
「もし、自分たちの診断や重症度評価の通りだったら、
生まれて集中治療を尽くしても時間に限りがあるかもしれません。
お腹の中にいる限りはこの子は穏やかな時間を送れるかもしれないから
生まれる日までお腹の中にいって
もらいながらできることをしてあげたら、、、
そして、この子がお二人に会いたくなったらどこかで生まれるくる日が
くるから、その日が来たらお誕生を一緒に喜びたいです。
そして、その状況の中でこの子にとってより良い時間が何かを
一緒に考えさせてください」と
お伝えしていました。
2ヶ月以上の母性病棟の入院期間、
ママさんとお腹の
中のお子さんと廊下で遭遇する時に
その時間を応援し続けたいと思えていました。
前の日曜日のこども医療センター。
昨年、できた花壇の花が初めて咲き出したのを綺麗に
感じて、この花壇を作ってくれた人たちに感謝を感じながら
NICUに行きました。
神奈川県タクシー協会の皆様から寄付していただいた
パーテションでご家族のスペースがNICUの中にありました。
そのスペースを覗くとお二人の息子さん、
「健やかに生きて欲しい」という願いで決めていたという
健生くんが生まれていました。
一晩、医師・看護師で自分たちができる
最大限の治療をしていたことがすぐにわかるNICUスペース
そして、その効果を実感する状況でした。
自分を見つけ涙を浮かべながらも微笑みの
ご家族に「お誕生おめでとうございます」
とお伝えさせていただきました。
2ヶ月以上の母性病棟でのご家族の日々を
讃えたかったし、その時間がもたらしたからこその
大きく成長して可愛く生まれてきた健生くんの
誕生の奇跡も讃えたいと思えいました。 ご家族とこの日、健生くんとご家族に寄り添っていた
NICUスタッフで状況を悟りあって話し合っていた後でした。 限りあるかもしれない時間を大切に使おうという
願いを感じるNICUでした。
この日は日曜日、健生くんはパパさん、ご親戚
みんなが集まれる日を選んで土曜日の夜に生まれきたような
気がしました。
自分は健生くん以外のお子さんとご家族の
病状説明や診療に合流していたこの後でしたが、
「屋上にいきます」
という連絡をもらいました。 新メンバーの林先生と
共に少し遅れて合流した自分でした。
ご家族とスタッフの屋上での光景や言葉を見て、
林先生が自分の横で「これは感動です。。。」
と言いながら
涙を流している光景が印象的でした。
自分も同じ想いでした。
2ヶ月以上、母性病棟で健生をお腹の中で守るための
安静で屋上などにも出歩けなかったというママさん。。。
健ちゃんやご家族で屋上に行きたいと願いを持って
いたそうでそれを叶えようとした祖父様祖母様
NICUスタッフでした。 ママさんとパパさんで健ちゃんに屋上の様子を
伝え、風にあたり、天気が悪い日は見えないはずの
富士山が見えている光景で家族写真などをとって
いました。
ご親戚の皆様がそれぞれに健ちゃんやご両親に
声をかけながら、限りあるかもしれない時間を
ビデオ動画に懸命に残そうとしている姿にも
心惹かれました。
健生くん、とても穏やかな表情で屋上の光や
風、音を感じている気がしました。
健ちゃんに「よく頑張ったね」
「かわいい」「生まれてきてくれてありがとう」
など口々に伝えているご両親やご親戚の姿に
健ちゃんはいいご家族の基に生まれてきてよかったね
と思えたし、
今日というこの日を選んで地上に
生まれてきたのかなと思えていました。
ご家族にお誘いいただき、自分も健生くんと一緒に
写真を撮っていただけることを心温かく感じていました。
自分がこども医療センターで出会ったご家族やスタッフから
気づかされてきたことは、「緩和ケア」と「看取りの医療」は違う
ということかもしれません。
緩和ケアって<生きている時間>を大切にすること、
最後まで<健やかに生きる>ことを諦めない
ということなのかなと
思えていました。
この日の
健生くんご家族や担当してくれていた
スタッフの一緒に過ごしている
光景に改めて気づかせてもらった気がします。 2ヶ月間、このブログを日々見ていた
とのちにお伝えくださった
健生くんのご家族。
お約束どおり、
健生くんとご家族の有終の時間をしっかり
書き残させていただこうとう思います。
同じように長期間、母性病棟に入院していた
ほのりちゃんのママさんが、健生くんが屋上に
行く様子にすれ違い、様々な状況を悟って心寄せて
泣いている光景にも出会いました。
多くのスタッフが屋上の時間を応援しながら
NICUでそれぞれの役目を
していました。
屋上に来た人たちのために花を植えてくださっきた
病院ボランティアのオレンジクラブの皆様。
そういう健生くんご家族に心寄せていた
多くの人たちに健生くんご家族のかけがいの
ない時間をシェアしてもらえたらと思って書かせていただきました。
続きも改めて書き遺させていただきますね。
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この度は本当にありがとうございました。
先生、スタッフの皆様には本当に感謝しかありません。
なんでこの子が…と思う毎日でしたが、皆様に支えられながら日々過ごすことができました。
先生方やスタッフの方々が健生のためにお腹の中でも産まれてからでも最善を尽くしてくださっていることを日々感じていました。
私の念願の屋上散歩を健生とパパ、そしてじぃじとばぁばも一緒にできたことは、本当に本当に嬉しかったです☆
屋上はとてもいい気候で富士山も見えて、家族にも沢山会えて、健生は自分でこの日を選んで産まれてくれたんだなぁと改めて実感しました。
今はまだ気持ちの整理がうまくいってなく、
なんだかうまく言い表せませんが、本当に本当にありがとうございました。
またコメントさせてくださいね。
2018/4/19(木) 午後 10:58 [ けんせいママ ]
> けんせいママさん、メッセージありがとうございます。名前どおりに<健やかに生き抜いた>けんせいくんなんだと写真の整理しながら思えていました。お子さんが天に還るのを見届けた多くのご家族と出会ってきました。悲しみは波のように胸にやってくるし、一生続くことなんだと思えます。というか、天に還ったお子さんと皆、一生生き続けているように思えています。悲しんでいいし、無理に乗り越えようとする必要はないとも思えています。そして、<悲しみ>は続くとしてもその<悲しみ>は同じ想いでもない、、、<温かな悲しみ>にも変わっていくかもしれません。声からもけんせいくんと生きていくであろうママさんとパパさんをNICUから応援し続けています。続きも書きますね。でも、無理にコメントしようとしなくてもいいですからね。コメントしたくなったらいつでも書き込んでもらって構いません。では、また。
2018/4/20(金) 午後 2:58 [ NICUサポートプロジェクト ]