歴史問はず語り

日本史と世界史にまつわる不思議について語る倉西裕子のブログ

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 本年はじめのテーマは、スフィンクスSphinxにしてみましょう。

 昨今、高名なエジプト学者のジョン・アンソニー・ウェストJhon Anthony Westと地質学者のロバート・スコッチRobert Schochは、スフィンクスには風食ではなく、水食の痕跡があるという説を発表して話題を集めました。

 スフィンクスの水食説は、1930年代にルネ・シュワラー・ド・リュビッツRené Schwaller de Lubiczというフランスの錬金術師によって唱えられていたようですが、ここにきて再び注目されるようになったようです。

 水食の原因について、これまで唱えられている有力説は、スフィンクスは、エジプトのナイルデルタが今日よりももっと湿潤な気候下にあった紀元前7000年頃に造られたのではないかというものです。ヘロドトスの『歴史』巻二の第4段には、ミン王(メネス王)の時代には、デバイ州を除いてエジプト全土は沼沢地であったと見えることも、このような推論を補います。

 しかし、他にもスフィンクスの水食の原因を説明する説は考えられないでしょうか。例えば、ヘロドトスの『歴史』巻二の第124段には、「ピラミッドの立つ丘には、地下墳墓群があり、ナイル川から掘割が引かれているため、ナイル川からの水が墳墓群のある場所を島にしている」とあります。

 クフ王のピラミッドやスフィンクスのあるギザの台地には、今日では、このような島は見られません。しかし、唯一、ヘロドトスが述べているような島があったとしたならば、それは、スフィンクスとなるのではないでしょうか。

 スフィンクスの水食は、かつてスフィンクスの周りにはナイル川からの水が引かれており、スフィンクスは、その周壁によって湛えられた水のなかに浮かぶ島のような状態であったことを物語っているのかもしれないのです。

 このように考えると、墳墓が発見されていないクフ王、カフラ王、メンカフラー王などのミイラは、スフィンクスの地下に眠っているとも考えられます。

 果たして、このような仮説が成り立つのか、考古学者さんによって発掘調査が実施されることを願うばかりです。

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