歴史問はず語り

日本史と世界史にまつわる不思議について語る倉西裕子のブログ

全体表示

[ リスト ]

 古代都市国家トロイの滅亡には、ホメロスの『イリアッド』によってもよく知られているように、「トロイの木馬」が登場してきます。この木馬は、ギリシャ側が、トロイへの贈り物として建造した巨大な木製の馬像とされています(その中に、ギリシャ兵が潜伏していた)。しかしながら、私は、常々、トロイ側がこのような巨大な木馬を単なる贈り物と信じて、トロイ城内に引き入れたという点について、疑問をいだいてきました。
 
 その理由は、木馬は、貴金属でできたものではなく、どうみても、トロイ側からは、貴重な贈り物どころか、無用の長物にしか見えなかったのではないか、と考えたからです(唯一、トロイの王女、カッサンドラだけが、木馬を城内に引き入れることに反対した)。もっとも、ギリシャ側の立場から見ても、成功しそうな作戦とも、思えません。
 
 そこで、以前、木材がトロイでは不足しており、木馬は、木材の贈り物として認識されたからではなかったか、という仮説を立ててみました(私及び私の妹のインターネットサイト『倉西先生のご学問所』の「歴史発見物コラム」をご参照ください)。しかし昨日(9月18日)、BBC地球伝説の「古代文明のルーツを求めて」を視聴し、フェニキア人は、船首に馬の像を取りつけていたということがわかり、もう一つの仮説を考えてみました。それは、「トロイの木馬」とは、フェニキア製の船ではなかったのか、というものです。フェニキアの船は、古代世界において、唯一、遠洋航海のできる船底を持った大型船でした。すなわち、長距離・大量輸送の可能な最新鋭の最高級品だったのです。もし、「トロイの木馬」が、馬の像を船首に取り付けたフェニキアの船であったのならば、贈り物として認識されるには十分であり、トロイ側がよろこんだことは、想像に難くありません。「トロイの木馬」が、フェニキア製の大型船であったと想定してみると、トロイ滅亡伝説は、辻褄が合う気がするのですが、いかがでしょうか。

閉じる コメント(1)

なるほど。そういえばカルタゴのコインにも馬を描いたものが多いですよね。

2012/9/19(水) 午後 5:51 [ 9回裏二死満塁 ] 返信する

コメント投稿

顔アイコン

顔アイコン・表示画像の選択

名前パスワードブログ
絵文字
×
  • オリジナル
  • SoftBank1
  • SoftBank2
  • SoftBank3
  • SoftBank4
  • docomo1
  • docomo2
  • au1
  • au2
  • au3
  • au4
投稿

.


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事