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予備校を去る時が近づいたある日、予備校の局長から飲みに誘われました。普段、予備校では「むすっ」として、生徒たちにも私たちにも恐れられていた局長。私が恐れていた理由は他にもあります。過去に、いくつか自分の悪行が見つかって叱られた経験があるからです。
ある日、生徒と一緒に夏期講習のテキストを無断でコピーしているところを局長に見つかりました。その場で生徒と一緒に立たされて説教されました。突然、局長が部屋に入ってきたので、わいわいしゃべりながら作業していたその場は一瞬にしてシーンとなった。
局長は「誰がコピーしていいといったんだー。」と厳しい口調で私達を問い詰めます。すぐさま「自分です!」と私は名乗り出た。するとそこにいた生徒みんなが「僕です!」「俺です!」といって次々に名乗り出た。「ううう、みんないい奴らだー。」と彼らの言葉が心にしみます。
夏季講習中に、公園で焼肉大会をして生徒が酔っ払ってしまって、ご父兄にご迷惑をかけたこともありました。生徒と一緒に木に登って大声で歌を歌ったのは楽しかった。
ともあれ、局長とは今まで個人的にお酒を飲みに行ったことがなかったので、どんな展開になるのか想像もつきませんでした。ちょっと緊張します。
1軒目は焼肉屋に行きました。焼肉を食べながら話が盛り上がってきます。実は局長はお茶目でおもしろい。やはり私が生徒とやっていた悪行も沢山知っていました。しかし、局長も生徒のためになるならいいか、と見逃してくれていたことを知りました。普段むすっとしながらも、生徒のことを思っている。私の悪行も知っていながら黙認している。なかなか格好いい。
2軒目のアメリカンカントリーをイメージしたバーでは、局長が盛り上がってきたところで、お店に置いてあったギターを手に取り、立ち上がって話し始めました。「みんな、聞いてくれ。こいつはこれからルワンダ難民キャンプに行って、難民の為に仕事をするんだ。みんな暖かく見送ってやってくれ!」とまるで酔っ払いのライブさながらです。
なんだ、この豹変振りは?職場にいる姿からは全く想像もつかない局長の姿にあっけにとられました。そして、私は局長の横に立たされました。照れくさい。局長の話を聞いたお客さんはみな「がんばれよー」といって、見知らぬ私たちに声をかけてくれます。さらに照れくさい。
調子に乗ってきた局長はもう止まらない。ライブショーです。「こいつのために歌を歌うから聞いてくれ。」といって、いきなりギターを弾き、歌い始めた。「♪泣きなーさーい、笑いーなーさーい。いつの日―かー、いつの日―かー、花を咲かそうよー♪」と独唱が続く。いつの間にか局長の本気印の歌に引き込まれていきます。局長がこんな一面を持っているとは思いもよらなかった。
あとで聞いた話ですが、局長は学生のときにバンドをやっていたそうです。きっと当時の血が騒いだのでしょう。予備校でもそのノリでやっていれば、さぞかし周りの雰囲気が和むのに。
局長の歌は1曲で終わらず、その後も散々歌ってバーを出ました。すると局長から「しっかりやってこい。」と言われました。そして抱き合った。局長の熱い気持ちが伝わってきた瞬間でした。この気持ち、ありがたい。
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意外な一面・・・素晴らしい出逢いでしたね。局長の思いを無にせず色んな活動頑張ってきましたね。
2006/6/12(月) 午後 7:25
様々な人との出会い、そして皆さんの支えがあって今日までやってこれたと思います。お世話になってきた皆さんへの気持ちにこたえるためにも、精一杯自分のできることをしたいですね。
2006/6/13(火) 午前 10:42 [ nim*za*i*a1967 ]