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ボスザルの貫禄。

黄金色に染まる林内のあちらこちらで、落枝を踏みしめる音が聞こえてくる。
時々、奇妙な叫び声が混じる。
そう、ニホンザルの群れが移動中なのである。30頭はいるだろうか。
林道を先回りして、カメラを構える。

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最初に姿を現したのは、メスの成獣だった。
ボクの姿に驚いて警戒声を発したかと思うと、駆け足で遠ざかってゆく。
その音に呼応するように、林内の足音は一斉に遠ざかった。

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ところが、ワンテンポ遅れて大きなオスの成獣がすぐ近くにのっそりと姿を現した。
今はちょうど繁殖期、顔と尻の紅色が一際目立って見える。
他の個体と比較してもその体躯はずば抜けて大きい。
おそらく、こいつがこの群れのリーダーなのだろう。

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若い個体は外敵を見かけると警戒や威嚇の声を発することが多い。
しかし、このリーダー、慌ても騒ぎもせず、目の前にどっかりと腰を下ろした。
時折こちらに視線を投げかけるが、その表情には警戒も敵意もなく、余裕すら感じられる。

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きっと群れの異常を感じ取って、敢えてしんがりに出てきたに違いない。
彼は群れが十分に遠ざかったことを確認した後、ゆっくりと腰を上げるとまた群れの足音が去った林内へと姿を消したのだった。
群れの信頼を勝ち取るには、力だけではない何かが必要なのだろうと思う。
これがリーダーたる者の所作ってヤツなのかぁ・・・、と妙に感心した。
ムギマキ狙いで通ったイヌザンショウも、もう終盤。
今年の渡り鳥がこの木でボクが見られるのも、これで最後だろう。
ムギマキを堪能できたが、それ以外の小鳥たちも。

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ジョウビタキ。
常に周辺に2個体がいて、入れ替わり立ち替わりやってくる。
ヒタキの中でも強い鳥で、他種を追い回してはもっとも目立つ場所に陣取ってしまう。
ちょっと迷惑な鳥だ。

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キビタキのメスタイプ。
11月というのに、まだ夏鳥が残っている。
これが成鳥オスだったら、紅葉とオスの美しい黄色の色合いがマッチしたのに。
だが、贅沢は言わない。

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一方で、もうルリビタキもやってきた。
こちらもジョウビタキと同じ冬鳥だが、この時期に成鳥オスのブルーが見られるとは幸せだ。
冬の里山の代表選手との早い顔あわせは、なんだか得した気分にさせてくれる。

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コゲラは周辺の枯れ木をつついた後、思い出したようにイヌザンショウに飛び移る。
目の後ろのお洒落な紅色の差毛が、オスの証拠だ。
たわわになった実にぶらさがって、器用に種子を摘んでいた。

そのほかにも、マミチャジナイやメジロ、シジュウカラなど多くの鳥たちがこのイヌザンショウを訪れた。
留鳥のみならず、夏鳥、旅鳥、冬鳥がここまでそろい踏みするのも、10月下旬から11月上旬に旬を迎えるイヌザンショウならではの醍醐味だ。
今年の秋も、これで見納め。
でも、このイヌザンショウレストランのお陰で、ボクもお腹いっぱいになった。

■今日の鳥
ムギマキ、キビタキ、ジョウビタキ、ルリビタキ、メジロ、シジュウカラ、ヤマガラ、ホオジロ、ウグイス、カケス、アオゲラ、コゲラ、ヒヨドリ、マミチャジナイ、マヒワ、アトリ、ハシブトガラス。
以上、17種。
連休最終日は、なんとか昼から時間を確保。
いそいそとマイフィールドのイヌザンショウを見に行く。
イヌザンショウは前回来た時よりも熟しているらしく、周辺はサンショウの匂いがプンプンする。
これは期待大だ。

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賑やかに訪れるコゲラやメジロをぼんやりやり過ごしていると、やや小ぶりなヒタキが数羽飛んできた。
死角に入ってなかなか姿を確認できない・・・
ようやく葉と葉の隙間から見えたのは、やっぱり期待していたムギマキだった。

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オス第一回夏羽と思われる。
胸のオレンジ色が鮮やかで、とても好きな色合いだ。
成鳥のオスは鮮やかな腹のオレンジと背の漆黒の対比、そして、肩口の大きな白斑がアクセントになっていて、極めて美しい。
この個体は、まだそこまでにはなっていないようだ。

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こちらはオス幼鳥。
尾羽の外側基部が白くなるのがオスの特徴だ。

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メス。
色合いは地味だが、胸はほんのりオレンジ色がかっている。

ムギマキがイヌザンショウに訪れるときは、なぜか必ず3〜4羽が同時にやってくる。
どうやら渡り途中は、同種同士で小さな群れを作っているようだ。
動きが素早く、慌ただしく訪れてはすぐにまた樹林の奥に帰ってしまうのだが、一度に複数個体が見られる瞬間の緊迫感が、とても楽しい。
今年も狙い通りのムギマキが観察できて、とても満足できた。85点。
気持ち良い秋晴れの日曜日。
昨日の飲み会のせいで頭が重いが、この天気なのに家にこもりっきりはもったいない。
昼前から、近くの山のイヌザンショウのチェックに向かう。

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到着した頃には、アトリの大群がイヌザンショウの木に鈴なりだった。
日差しが強くて陽炎が立ち、写真には厳しい条件。
何枚も没を出すが、日が陰るまで粘ってなんとか納得のいく写真が撮れた。

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時折、キビタキも姿を現す。
キビタキは常に「ギュ、ギュ。」と鳴いているので、飛来するとすぐに分かる。
綺麗なオスもやってくるが、なかなか思うようなところにとまってくれず、悔いが残る。

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キビタキ、メスタイプ。
いいところにとまってくれた。
これがオスだったらなぁ・・・。


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ジョウビタキは樹上から餌を探し、地上のコオロギを器用に啄んでいた。
このジョウビタキ、この冬はここで過ごすのだろうか。

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一度だけオオルリの若オスも飛来した。
こちらもいい場所にはとまってくれず、証拠写真。

こちらのイヌザンショウは予想通りの大盛況。
しばらくは冬鳥と夏鳥が入り混じった渡り鳥たちのレストランとなるだろう。
この秋はもう一度くらい訪れたいなぁ。
久しぶりの鳥見は予想通りの大盛況、納得の80点。

■今日の鳥。
アトリ、オオルリ、キビタキ、ジョウビタキ、メジロ、ヤマガラ、シジュウカラ、コゲラ、アオゲラ、アカゲラ、キジバト、ホオジロ、ウグイス、カケス、ハシブトガラス。以上、15種。

昭和。

10月12日、所用あって実家に帰省。
何もないところだが、何かある。
昭和にタイムスリップしたような時間の流れ。
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物欲と利便性に溢れた現代社会、忙しなく過ぎる時間。
・・・子どもたちには、こういう雰囲気を忘れないで欲しい。

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