Voice+パクリの部屋

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第一回 日本の財政問題に関するマスメディアのミスリード(1/3)
http://blogs.yahoo.co.jp/nisekoannnuburi/18723021.html

第二回 国家の負債を整理する(1/3)
http://blogs.yahoo.co.jp/nisekoannnuburi/18917330.html

第三回 財政支出拡大を評価する(1/3)
http://blogs.yahoo.co.jp/nisekoannnuburi/19059102.html

第四回 大転換 前編(1/3)
http://blogs.yahoo.co.jp/nisekoannnuburi/19258443.html

第五回 大転換 後編(1/3)
http://blogs.yahoo.co.jp/nisekoannnuburi/19402449.html

六回 節約から成長へ 前編(1/3)
http://blogs.yahoo.co.jp/nisekoannnuburi/19601620.html

第七回 節約から成長へ 後編(1/3)
http://blogs.yahoo.co.jp/nisekoannnuburi/19735954.html

第八回 金融資産と合成の誤謬(1/3)
http://blogs.yahoo.co.jp/nisekoannnuburi/19808142.html

第九回 日本とアメリカ 政府の資金調達(1/3)
http://blogs.yahoo.co.jp/nisekoannnuburi/19891720.html

三橋貴明の「経済記事にはもうだまされない!」

第九回 日本とアメリカ 政府の資金調達(2/3)
2009/07/22 (水) 12:40
(1/3の続き)
 FRBや米国政府が何らかのミスをしてしまい、
ドル暴落の局面を迎えると、
さすがに米国債の格付けは引き下げざるを得ないだろう。
何しろ、価値が刻一刻と低下していく通貨で売買される債券の格付けが
AAAと言われても、無理がありすぎる。

 もちろん、米国政府は政治的に
格付け機関の引き下げを押し留めようとするだろうが、
その場合は、現在の格付けシステムそのものが、
信用を完全に喪失することになる。

 そして万が一、米国債が格下げされるような事態に至ると、
当然、ドルの価値は他通貨に対し、
さらに落ち込んでいくことになるだろう。
何しろ、ドルの価値を維持していた(=裏付けていた)のは、
最高格付けの米国債そのものなのであるから。

 現在のアメリカ、そしてFRBは、
かなり危ない橋を渡っているとしか言いようがないのである。

 それに対し、日本の長期国債金利は、
相も変わらず世界最低水準で安定飛行を続けている。
そしてここが重要だが、日本の長期金利は他国に比べ、
ボラタリティ(変動率)が極端に小さいのである。

 アメリカの長期金利は、09年4月以降、一貫して上昇傾向にあり、
これはこれで確かに問題ではある。
しかし、それにも増して問題になっているのは、
FRBの国債買取増額を巡る市場の思惑が原因で、
長期金利が乱高下している事実である。

 米国債の金利は、
日本国債と比べてボラタリティが大きくなっているわけだ。
これはアメリカ政府やFRBのオペレーションが、
市場(より具体的には市場のマネー)のニーズと
ズレている可能性を示唆している。
今後の国債増発や国債買取の際には、
これまで以上に細心の注意が必要になるだろう。

 翻って日本を見ると、今後数ヶ月間で長期金利が上昇したとしても、
せいぜい1.5%台で推移すると予想されているに過ぎない。

『バークレイズ証:長期金利9月末に1.55%程度に上昇、政治リスクも
 (2009年7月14日 ブルームバーグ紙)
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003017&sid=a9NRWz8KF0TM』

 バークレイズ・キャピタル証券は、今後の日本の長期金利について、
冒頭の「景気回復基調の継続」及び「国債増発による需給懸念」などを理由に、
9月末頃に1.55%程度へ上昇するとの見通しを示している。

 政府の資金調達について考える際には、
「国債金利が低い」
「国債金利が下がる」
 この二つの事象について、きちんと切り分けると理解がしやすくなる。

 日本の国債金利が低いのは、何度も解説した通り、
国内に「国債を買いたいマネー」が溢れかえっているからである。
邦銀や年金などの機関投資家の手元に、
我々一般の日本国民の預金やら保険料やらが積み上がり、
機関投資家は何らかの手段で運用する必要性に迫られている。
結果、国債への需要が供給を上回り、国債価格が高い、
すなわち「国債金利が低い」というわけだ。

 現在の日本の長期国債金利は世界最低だが、
ここからさらに「国債金利が下がる」場合、
果たしてそれは何を意味しているだろうか。

 日本の機関投資家の手元にマネーが溢れているからといって、
誰も好んで金利が極端に低い日本国債など買いたくはないのである。
邦銀などが日本国債に群がっているのは、
単純に「他に目ぼしい運用先がない」ためだ。

 この状況から、さらに国債金利が下がるということは、
「政府」以外のお金の借り手が、
ますます日本国内からいなくなっているという事実を意味する。
政府以外のお金の借り手が減っていく状況とは、
これはすなわち「不景気の進行」というわけである。

 逆の言い方をすると、景気がいい環境とは、
政府以外の民間企業や家計がこぞってお金を借り、
投資やら消費やらに費やす状況を意味するわけだ。
 80年代末の日本のバブルや、先日までの世界各国の不動産バブルを
思い起こしてみて欲しい。要するにバブルとは、
好景気が究極的に到達した姿である。
民間企業や一般家計が、争うように銀行からお金を借り、
不動産に投資をし、耐久消費財を買い求める。これこそが、バブルだ。

 この場合、民間の資金需要が高まっている以上、
政府が発行する国債への需要は減少する。
結果、国債価格は下がり、国債金利(=長期金利)は上昇していくわけだ。
 とは言え、好景気の中においては、別に政府が支出を拡大する必要もなく、
民間からの税収も増大していくため、
そもそも国債発行の必要性が薄れてくることになる。

 好況時に長期金利が上昇していく以上、
当たり前だが不景気のときは下がっていく。
不況が深刻化すれば、民間の資金需要が縮小する。
そうなると、銀行などは手元のお金の貸出先に困る状況に陥り、
国債を購入せざるを得なくなるわけだ。

 銀行が国債を購入すれば、国債金利は下がり、
政府は低利で調達した資金を使い、景気対策を実行することが可能になる。

 要するに、日本のように、国内に金融資産が溢れている国では、
「借金」とは
民間と政府が代わる代わる引き受けている存在に過ぎないわけだ。
好況時には民間が借金を増やし、不況時は政府が借金を増やす。
ただ、それだけの話に過ぎない。

 ちなみに、
わざわざ「日本のように、国内に金融資産が溢れている国」と書いた以上、
国内の金融資産が不充分な国(つまり、世界のほとんどの国)では、
このロジックは成立しないので注意して欲しい。
http://www.gci-klug.jp/mitsuhashi/2009/07/22/006190.php

(3/3に続く)

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