地球温暖化の真実を探して

地球の温度を人為的に変えられるのか?

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CO2の温室効果を多くの人が正確に理解しているとは思えない国立環境研究所気象庁のサイトの説明はわかりにくい上に明らかに誤った記述もある。Roy Spencer のサイトでは今赤外線の放射について議論がかわされている。書き込まれた多くのコメントを逐一読まないと流れがわかりにくい。
 
そこで私なりの整理をしておきたいと思う。
 
温室効果がないときの地球表面温度は別途計算で示しているように約18である。しかし、大気による温室効果で約15ぐらいになっている。
 
CO2だけでなく大気成分のすべてが温室効果に寄与する。太陽からの電磁波は、大気の80%を占める窒素によっては吸収されず地表まで素通りする。電磁波との相互作用で表面温度に影響を与えるのは主にH2OCO2 である。地球へ電磁波が入射するときと反射した電磁波が地球から出るときの両方のプロセスで電磁波と大気は相互作用する。
 
太陽エネルギーが大気圏を通るときに大気中のガスで特定の波長の電磁波が吸収される。下図に大気圏に突入前と突入後すなわち地球表面の太陽のスペクトルを示す。電磁波が赤外領域でH2OCO2により吸収されている。
 
地球表面を暖めた太陽エネルギーの一部が地球表面から電磁波となって放出される。この電磁波のスペクトルは下図で示される。入射する電磁波よりエネルギーの小さい赤外線の領域である。
 
放射された電磁波と温室効果ガスとの相互作用が焦点になるが、その前に太陽エネルギーのバランスを考える必要がある。以下NASAのデータをもとにまとめた太陽エネルギーバランスについてのサイトからの引用である。
イメージ 3
 
 S.入射太陽エネルギー: 100
 A.大気によって反射される分:6
 C.雲によって反射される分:20
 D.地球表面で反射される分:4
 R.雲と大気から宇宙空間に放射される分:64
  B.大気に吸収される分:16
  F.雲に吸収される分:3
  G.熱伝導と上昇気流による分:7
  H.水蒸気の潜熱(蒸発熱)によって雲と大気に運ばれる分:23
  K.大気に吸収される地球からの放射分:15
 E.地球から直接宇宙空間に放射される分:6
 L.陸と海に吸収される
 
このバランスによると100入った太陽エネルギーの64%が宇宙へ放出する前にH2Oを含む大気に一旦蓄えられる。保温効果である。運動エネルギー、熱エネルギー、位置エネルギー、光エネルギーが関係する。大気を構成するガスの運動エネルギーが主要なエネルギーでその大きさは大気濃度に依存する。上空ほど大気の密度は小さくなる。従って地表からエネルギーを受け取った大気のエネルギーは上空ほど小さくなる。高くなるにつれて温度は下がる。まさに大気による温室効果である。「なぜ山の上は温度が低いのか」という子供の質問に、地表が太陽に暖められて高くなるほど暖かい地表から遠ざかるからという。山も地表があり、表面積は平地より大きいので子供は納得しない。同じ高さの周囲に地表がない634mのスカイツリーと、周囲に地表がある634mの山はほぼ同じ条件ならほぼ同じ温度である。高い山ほど地表から遠ざかるからというのは答えではない。
 
さらに上のバランスによると、太陽エネルギーが入射するときに雲を含む大気に吸収される光エネルギー (電磁波)19%、地球からの放射分のうち大気に吸収される光エネルギーが15%である。良く言われるCO2の赤外線の吸収による温室化効果はこれに含まれる。赤外線を吸収してエネルギーを励起したCO2はいずれは電磁波を放出する。しかし、放出したエネルギーが地球表面を暖めることはない。熱力学の第二法則に反するからである。
 
先月ボストンマラソンの時の爆破事件の犯人のひとりは、419日に個人の裏庭にあったボートの中で、カバーの下に隠れているところを見つかった。ヘリコプターのカメラが犯人から放射されている赤外線を薄暮にかかわらず下に示すようにとらえたのである。カメラに写ったが、放射した赤外線がヘリコプターを暖めたとは言わない。
イメージ 4
 
大気に蓄えられた64%のエネルギーのうち約半分の34%が大気に吸収されたエネルギーである。エネルギーを吸収したガスは電磁波の再放射などにより冷却する。模式的には下図で示される。Roy Spencerからのサイトである。二つの熱い鉄板を二枚立てる。真ん中に断熱材として発砲スチロールを置く。両側にはそれぞれ冷たいのと室温の鉄板をプラスチックの板を隔てて立てる。左の熱い鉄板が速く温度が下がる。右の状況が我々が現在考えている温室化効果と同様の状況である。
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大気中の赤外線を吸収する主要な成分はH2OCO2であるが、H2Oの濃度が圧倒的に高い。多くの温室効果についての説明でH2O の議論が抜けていることが多い。
 
大気中のH2O濃度は温度と湿度によりゼロ近くから4%まで大きく変わる。平均してH2O23%ぐらいで、CO2濃度は0.04% (400ppm)である。H2OCO260倍以上の濃度である。CO2H2Oより効率の良い温室化ガスであるが、この定量的な数値を見つけることができなかった。
 
次に問題となるのが、CO2の内訳である。下図は地球の炭素バランスである(Source: Figure 7.3, IPCC AR4)。
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このバランスによると人間が排出するCO2 はわずかに全CO2のうちの4% (= 29/790 x 100)である。大気中の温室効果化ガスのうちH2Oの影響が大きく、残りのガスCO2のうち人間がコントロールできるのは非常にわずかである。温室効果の説明でこのあたりの定量的な説明はほとんどなされない。
 
温室効果を理解できても、次にH2OCO2のフィードバックの効果、負なのか正なのか、大きさはどうなのかと、とまどわされる。そしてCO2濃度が倍になるときの温度変化すなわち Climate Sensitivityはいくらなのかという問題がある。これらのことが曖昧で、巷で議論しているときに、IPCCのモデル計算の結果がもっともらしく出回る。

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